未経験からシステムエンジニアになるには?転職方法と5ステップを解説

未経験からシステムエンジニアになるには?転職方法と5ステップを解説

「システムエンジニアは未経験でもなれる?」「何から勉強すればよい?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

システムエンジニアは未経験から目指せますが、ITの基礎を身につけたうえで、仕事内容を確認して求人を選ぶことが重要です。未経験求人のなかでも、入社後に経験できる工程や教育体制には違いがあります。

この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、未経験からシステムエンジニアになる方法や必要なスキル、転職までのロードマップを解説します。

そもそもシステムエンジニアとは

システムエンジニアとは、顧客や利用者の要望を整理し、システムの設計・開発・運用などを担当するITエンジニアです。

プログラムを書くことだけではなく、システムをどのように作るか考える役割まで担うのが特徴です。

一般的には「SE」と呼ばれます。

企業によって担当範囲は異なりますが、主な工程は次のとおりです。

工程主な仕事内容
要件定義顧客の要望や必要な機能を整理する
基本設計システム全体の仕様を決める
詳細設計開発できるレベルまで仕様を具体化する
開発プログラムを作成する
テストシステムが正常に動くか確認する
保守・運用導入後の監視や改善を行う

未経験から入社した場合、最初から要件定義を担当するとは限りません。

テストや運用、プログラミングなどから経験を積み、徐々に設計や要件定義へ進むケースがあります。

システムエンジニアとプログラマーの違い

一般的に、システムエンジニアは設計や要件整理を担当し、プログラマーは設計書をもとにプログラムを作成します。

ただし、実際の企業では役割が明確に分かれていない場合もあります。

未経験者の場合は、「SE募集」という職種名だけを見るのではなく、入社後に何を担当するのかまで確認しましょう。

未経験からシステムエンジニアになる4つのルート

未経験からシステムエンジニアになる方法は一つではありません。

現在の経験や学習状況に合わせて、現実的なルートを選ぶことが重要です。

代表的な方法は次の4つです。

1. 未経験可のSE求人へ直接応募する

未経験者を対象としたシステムエンジニア求人へ応募する方法です。

研修制度が用意されている企業であれば、基礎知識を学んでから現場へ配属される場合があります。

メリット: 実務経験を早い段階から積めることです。

注意点: 「未経験歓迎」でも研修内容や最初の担当業務は企業によって異なります。

求人票だけでなく、研修期間や配属後の仕事内容を確認しましょう。

2. プログラマーからSEを目指す

まずプログラマーとして開発経験を積み、その後システムエンジニアへ担当範囲を広げる方法です。

プログラムがどのように動くのか理解したうえで設計へ進めるため、技術的な土台を作りやすいルートです。

メリット: 開発経験を身につけてから設計業務へ進めます。

注意点: 企業によっては長期間プログラミングだけを担当する可能性があります。

将来的に設計工程へ進める環境か確認してください。

3. ITサポート・運用からキャリアアップする

ITサポートやシステム運用などからIT業界へ入り、経験を積んでSEを目指す方法もあります。

いきなり開発職へ転職するのが難しい場合の選択肢になります。

メリット: IT業界での実務経験を作りやすい点です。

注意点: 運用経験だけでは開発経験として評価されない場合があります。

将来的に開発へ移れるキャリアパスがあるか確認しましょう。

4. 独学やスクールで学んでから転職する

プログラミングやITの基礎を学んでから転職活動を始める方法です。

成果物を作れば、学習内容を採用担当者へ具体的に説明しやすくなります。

メリット: 転職前に仕事内容への適性を確認できます。

注意点: 学習しただけでは実務経験にはなりません。

資格やスクール受講そのものより、「何を理解し、何を作れるようになったか」が重要です。

未経験からシステムエンジニアになる5ステップ【ロードマップ】

未経験からSEを目指す場合は、手当たり次第に資格取得や求人応募をするより、順番を決めて準備しましょう。

仕事内容の理解→基礎学習→成果物→求人選び→選考対策の順に進めると整理しやすくなります。

ステップ1.IT業界とSEの仕事内容を理解する

最初に、システムエンジニアが何をする仕事なのか理解します。

少なくとも次の違いは整理しておきましょう。

・SEとプログラマーの違い
・開発と運用の違い
・要件定義、設計、テストの違い
・自社開発、受託開発、SESの違い

仕事内容を理解せずに転職すると、「想像していたSEと違った」というミスマッチにつながります。

ステップ2.ITとプログラミングの基礎を学ぶ

次にITの基本知識を学びます。

未経験者であれば、次の領域から始めるとよいでしょう。

・コンピューターの基本的な仕組み
・ネットワーク
・データベース
・プログラミング
・システム開発の流れ

プログラミングでは、一つの言語を選んで基本文法から学習します。

最初から複数言語へ手を広げる必要はありません。

ステップ3.簡単な成果物を作る

プログラミングを学んだら、小規模でもよいので自分でシステムを作ってみましょう。

たとえば、簡単なWebアプリケーションや業務管理ツールなどです。

採用選考では、完成度だけでなく次の点を説明できることが重要です。

・なぜ作ったのか
・どの機能を実装したのか
・何に苦労したのか
・どのように解決したのか
・今後どこを改善したいか

成果物を「作った」で終わらせず、考えた過程まで説明できる状態を目指しましょう。

ステップ4.未経験求人を比較する

基礎学習が進んだら、求人を確認します。

特に確認したい項目は次のとおりです。

確認項目チェックする内容
入社後の業務開発・テスト・運用のどこから始めるか
研修内容・期間・研修後の配属
開発環境使用言語や技術
担当工程将来的に設計へ進めるか
配属方法自社・顧客先など働く場所
キャリアパス開発・設計へ経験を広げられるか

「未経験歓迎」という言葉だけで決めるのではなく、数年後にどのような経験を積めるのかまで見てください。

ステップ5.未経験ならではの志望動機を準備する

未経験転職では、「なぜSEになりたいのか」を説明できることが重要です。

「IT業界は将来性がありそうだから」だけでは、志望理由として弱くなる場合があります。

次の順番で整理すると伝えやすくなります。

  1. 現職で感じた課題や興味
  2. なぜITで解決したいと思ったのか
  3. なぜSEを選んだのか
  4. そのために何を学んでいるのか
  5. 入社後にどのように成長したいのか

未経験の場合は実務経験がない分、転職までに行った準備も評価材料になります。

未経験者はどの分野・言語を選べばよい?

未経験者が最初に学ぶ言語は、「人気だから」だけで決める必要はありません。

目指したいシステムや求人で使われている技術から逆算することが大切です。

たとえば、Web系の開発ならWebサービスで使われる言語を学ぶ方法があります。

業務システム系であれば、その領域で採用されている技術を確認します。

最初に重視したいのは、特定の言語を数多く覚えることではありません。

・変数や条件分岐などの基本
・データベースとの連携
・画面からデータを登録・表示する仕組み
・エラーを調べて解決する方法

こうした開発の基本を理解することが重要です。

転職したい企業や求人がある場合は、募集要項に記載されている使用技術を確認してから学習内容を決めましょう。

独学とプログラミングスクールはどちらがよい?

独学とスクールのどちらが正解というわけではありません。

自分が継続して学べる方法を選び、最終的に自分でコードを書ける状態にすることが重要です。

独学が向いている人は次のような人です。

・自分で学習計画を立てられる
・わからないことを調べるのが苦にならない
・費用を抑えたい
・学習時間を自由に決めたい

一方、スクールが向いているのは次のような人です。

・一人では学習を継続しにくい
・質問できる環境が欲しい
・カリキュラムに沿って学びたい
・短期間で基礎を整理したい

スクールへ通ったこと自体が内定につながるとは限りません。

転職活動では、学習内容や成果物、自分で問題を解決した経験まで説明できるようにしておきましょう。

未経験のシステムエンジニアに必要なスキル

未経験者に最初から高度な技術力が求められるとは限りません。

ただし、ITの基礎に加えて、自ら学ぶ姿勢やコミュニケーション力も重要です。

IT・プログラミングの基礎

システム開発の仕事を理解するためにも、ITとプログラミングの基礎は身につけておきましょう。

コードを書くだけでなく、データベースやネットワークの基本を知っておくと理解が深まります。

コミュニケーション力

SEは一人でシステムを作る仕事ではありません。

顧客、プログラマー、プロジェクトマネージャーなどと情報を共有しながら仕事を進めます。

前職での顧客対応やチーム業務の経験もアピール材料になります。

論理的に考える力

システム設計では、複雑な要望を整理して順序立てて考える必要があります。

たとえば、「どの条件で、どの処理を行い、どの結果を返すのか」を分解して考える力です。

継続して学習する力

IT分野では新しい技術やサービスが登場します。

入社することをゴールにせず、必要な知識を自分で学び続ける姿勢が求められます。

未経験からSEを目指す際に役立つ資格

システムエンジニアになるために、資格は必須ではありません。

資格取得だけで採用が決まるわけではありませんが、ITの基礎を体系的に学ぶ手段として役立ちます。

代表的な資格として、IPAの情報処理技術者試験があります。

・基本情報技術者試験
・応用情報技術者試験
・高度試験

未経験者の場合は、基本情報技術者試験の学習内容からIT全般の基礎を整理する方法があります。

ただし、資格の勉強だけを続けてプログラミングをまったく経験しない状態は避けましょう。

資格学習と並行して、実際にコードを書くことが大切です。

出典:IPA「情報処理技術者試験」

文系・未経験・年代別に見る「SEになれる?」の答え

システムエンジニアになるために、必ず理系学部を卒業している必要があるわけではありません。

ただし、年齢やこれまでの経験によって、未経験転職で求められる準備は変わります。

文系からでも目指せる?

文系出身でもシステムエンジニアを目指すことは可能です。

顧客の要望を整理する力やコミュニケーション力など、文系職種で培った経験を活かせる場面もあります。

一方で、技術職である以上、ITやプログラミングの学習は必要です。

「文系だから無理」と決めつける必要はありませんが、入社後も学習を続ける前提で考えましょう。

20代・第二新卒の場合

20代や第二新卒では、実務経験だけでなく成長可能性を含めて採用される求人もあります。

そのため、学習状況やSEを目指す理由を具体的に示すことが重要です。

前職経験が短くても、「何を学び、次にどう活かすか」を整理しましょう。

30代以降の場合

30代以降の未経験転職では、前職での経験をどのように活かせるかがより重要になります。

たとえば営業経験なら顧客折衝、製造業経験なら業務知識などです。

IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが相談を受ける際も、「未経験だから今までの経験はすべてリセットされる」と考えている方がいます。

しかし、技術経験がなくても、業界知識やマネジメント、顧客対応などを組み合わせられる場合があります。

年齢だけで可能・不可能を決めつけず、これまでの経験と応募先の接点を整理することが大切です。

未経験からSEを目指すメリット|年収と将来性

システムエンジニアを目指すメリットの一つは、経験を積むことで担当できる工程やキャリアの選択肢を広げられることです。

開発経験から設計、マネジメント、社内SEなど、複数のキャリアへつなげられます。

年収の参考値は次のとおりです。

指標金額の目安
SE(Webサービス開発)の平均年収約574万円
SE(基盤システム)の平均年収約684万円
給与所得者全体の平均年収約478万円

厚生労働省のjob tagによると、システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収は約574万円です。

出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)

基盤システムを担当するシステムエンジニアでは、平均年収は約684万円です。

出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(基盤システム)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)

給与所得者全体の平均年収は約478万円です。

出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

ただし、未経験で入社した時点から上記の平均額を得られるという意味ではありません。

年収は経験や担当工程、企業などによって異なります。

また、経済産業省の調査では、IT人材は2030年に最大約79万人不足する可能性が示されています。

出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年公表)

情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.43倍で、職業計の1.12倍を上回っています。

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)

これらは未経験SEだけを対象にした数字ではありません。

「未経験なら簡単に転職できる」という意味ではないため、基礎学習や求人選びは必要です。

未経験からSEを目指す方法を整理したい方へ

今までの経験をどこまで活かせるのか、どのような求人から目指せるのかを一緒に整理します。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
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未経験からシステムエンジニアを目指す際の注意点

未経験求人は、仕事内容をよく確認して応募する必要があります。

「未経験歓迎」「SE募集」という表現だけで、入社後のキャリアまで判断しないことが重要です。

仕事内容を確認せず応募する

SE求人でも、最初に担当する業務はさまざまです。

テスト、運用、監視、問い合わせ対応などから始まる場合もあります。

それ自体が悪いわけではありません。

重要なのは、その経験から将来的に開発や設計へ進めるのかを確認することです。

資格取得だけで転職しようとする

資格は知識を示す一つの材料ですが、資格だけで実務能力を示せるわけではありません。

可能であれば、プログラミングや成果物の作成も並行して進めましょう。

「とにかくIT業界へ入る」を優先しすぎる

未経験の場合、まずIT業界へ入ることを重視しすぎるケースがあります。

しかし、自分が目指したいキャリアにつながらない仕事を選ぶと、その後の方向転換に時間がかかる可能性があります。

IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちの相談でも、「未経験だから求人を選べないと思って入社したものの、希望していた開発業務を経験できなかった」という声を聞くことがあります。

自分の能力不足なのか、そもそも開発経験を積む機会がない環境なのかを切り分ける視点が重要です。

未経験だからこそ、「入社できるか」だけではなく「入社後に何を経験できるか」を確認してください。

未経験向けSE求人を見極めるチェックリスト

求人を比較するときは、次の項目を確認しましょう。

  • 入社後に担当する具体的な仕事内容が書かれている
  • 研修後の配属先や業務内容を確認できる
  • 開発・設計へ進むキャリアパスがある
  • 使用する言語や技術がわかる
  • 自社勤務か顧客先勤務か確認している
  • 評価制度やキャリア面談の仕組みを確認している
  • 将来担当できる工程を確認している
  • 「未経験歓迎」以外にも応募理由を持てる求人である

すべてに当てはまる求人だけを選ぶ必要はありません。

ただし、応募前に確認できなかった項目は、面接で質問しておくことをおすすめします。

たとえば「未経験入社の方は、入社1〜3年目にどのような業務を担当することが多いですか」と質問すると、キャリアのイメージを確認しやすくなります。

まとめ|未経験からSEになるなら入社後のキャリアまで確認しよう

未経験からシステムエンジニアを目指す際のポイントを整理します。

・システムエンジニアは未経験からでも目指せる
・ITとプログラミングの基礎を身につけてから応募する
・資格だけでなく、成果物や学習経験も準備する
・「未経験歓迎」だけでなく入社後に経験できる工程を見る
・仕事内容の問題なのか、経験機会のない環境なのかを切り分ける

未経験転職では、最初の会社でどのような経験を積めるかがその後のキャリアに影響します。

入社することだけをゴールにせず、数年後にどのようなエンジニアになりたいかを考えたうえで求人を選びましょう。

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よくある質問(FAQ)

システムエンジニアは完全未経験でもなれますか?

未経験から応募できるシステムエンジニア求人はあります。ただし、入社前にITやプログラミングの基礎を学んでおくことをおすすめします。未経験歓迎でも、仕事内容や研修内容は企業によって異なります。

文系でもシステムエンジニアになれますか?

文系出身でもシステムエンジニアを目指すことは可能です。SEには技術力だけでなく、顧客の要望を整理する力やコミュニケーション力も必要です。ただし、ITやプログラミングの基礎学習は必要になります。

未経験からSEになるのに資格は必要ですか?

資格は必須ではありません。基本情報技術者試験などを活用すれば、ITの基礎を体系的に学べます。ただし、資格取得だけに偏らず、プログラミングや成果物作成も並行して進めるとよいでしょう。

未経験からSEになるには何から勉強すればよいですか?

まずはIT全般とシステム開発の流れを理解し、その後プログラミングを学ぶ方法がおすすめです。データベースやネットワークなども学ぶと、システム全体の仕組みを理解しやすくなります。

未経験SEの求人はどこを確認すべきですか?

入社後の業務内容、研修、担当工程、使用技術、配属方法、将来のキャリアパスを確認しましょう。「未経験歓迎」という表記だけでは、実際に開発経験を積めるかまでは判断できません。

未経験からシステムエンジニアになるのはきついですか?

学習や新しい知識の習得が必要なため、簡単とは限りません。一方で、未経験者を採用する求人もあります。仕事内容そのものが合わないのか、教育や経験機会が不足した環境なのかは分けて考えることが大切です。

この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

【IT部門統括責任者】キャリアアドバイザー 小畑 大夢

近畿大学卒業後、新卒で当社入社。圧倒的な当事者意識で営業活動に従事し、全社MVP・MVMの連続受賞をはじめ多くの表彰を経験。
圧倒的な求職者様目線を強みに、これまで多くのITエンジニアの転職成功に貢献。
現在は、IT部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。