パワハラの相談窓口一覧|どこに相談すべきか状況別にわかりやすく解説

パワハラの相談窓口一覧|どこに相談すべきか状況別にわかりやすく解説

「上司の言動がつらいけれど、どこに相談すればいいのかわからない」「社内に相談したら立場が悪くなりそうで不安」と悩み、パワハラの相談窓口を探している方も多いのではないでしょうか。

パワハラの相談窓口は、大きく社内の窓口と社外の窓口に分かれます。まずは人事や社内の相談窓口に相談し、社内で解決が難しい場合や社内に相談しにくい場合は、都道府県労働局の総合労働相談コーナーなど、無料で使える公的な窓口に相談するのが基本です。 状況に合った窓口を選ぶことで、一人で抱え込まずに次の行動を決められます。

この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、パワハラの相談窓口の種類や選び方、相談の進め方を解説します。なお、私たちはキャリアの専門家であり、法律の専門家ではありません。個別の判断は、各窓口や弁護士などの専門家に確認してください。

結論:まずは社内、難しければ社外の公的窓口へ

パワハラの相談先を選ぶときの基本的な考え方は、次のとおりです。

・まずは、人事や社内の相談窓口に相談する
・社内に相談しにくい、または相談しても改善しない場合は、社外の公的窓口に相談する
・法的な対応を考えている場合は、弁護士や法テラスに相談する
・暴力など犯罪にあたるおそれがある場合は、警察に相談する
・心身の不調がある場合は、医療機関や産業医への相談を優先する

どこに相談すればよいか迷う場合は、都道府県労働局の総合労働相談コーナーに相談すると、状況に合った相談先を案内してもらえるとされています。

なお、パワハラにあたるかどうかがわからない段階でも、相談してかまいません。パワハラの定義や6類型については、別の記事で詳しく解説しています。

パワハラの相談窓口一覧【社内・社外】

パワハラの主な相談窓口を、社内と社外に分けて整理しました。

区分相談先主に相談できること
社内上司(加害者以外)・人事部門配置の見直し、事実関係の確認
社内社内の相談窓口ハラスメント全般の相談、調査の依頼
社内産業医・保健師心身の不調に関する相談
社内労働組合会社との交渉、職場環境の改善の要求
社外都道府県労働局の総合労働相談コーナー労働問題全般の相談、相談先の案内
社外都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)企業への助言・指導、紛争解決の援助
社外国が設けているハラスメントの相談窓口電話やメールでのハラスメントの相談
社外労働基準監督署長時間労働や賃金未払いなど、法令違反の相談
社外法テラス・弁護士法的な対応や損害賠償の相談
社外警察暴力など、犯罪にあたるおそれがある行為の相談

社内の相談窓口

社内の相談窓口は、会社が直接対応できるため、配置の見直しなど具体的な改善につながりやすいのが特徴です。

上司・人事部門

直属の上司が加害者でなければ、まず上司に相談する方法があります。直属の上司が加害者の場合は、さらに上の上司や人事部門に相談しましょう。

社内の相談窓口

企業には、パワハラの相談に対応する体制を整えることが義務づけられているとされます。社内に相談窓口がある場合は、就業規則や社内の案内で確認しましょう。外部の専門機関に窓口を委託している企業もあります。

産業医・保健師

心身の不調がある場合は、産業医や保健師に相談しましょう。体調面の相談から、働き方の調整につながることもあります。

労働組合

社内に労働組合がある場合は、組合を通じて会社に改善を求める方法もあります。社内に組合がない場合でも、一人から加入できる社外の労働組合もあるとされます。

社外の相談窓口

社外の相談窓口は、会社に知られずに相談できるため、社内に相談しにくい場合に役立ちます。

総合労働相談コーナー

都道府県労働局や労働基準監督署の中などに設けられている窓口です。パワハラを含む労働問題全般について、無料で相談できるとされています。どこに相談すればよいかわからない場合は、まずここに相談するとよいでしょう。

雇用環境・均等部(室)

都道府県労働局に置かれている部署で、パワハラ防止の措置を企業が講じていない場合に、企業への助言や指導を行うとされています。また、会社との話し合いがうまくいかない場合に、紛争解決の援助や調停を利用できる場合があるとされます。

国が設けているハラスメントの相談窓口

厚生労働省が委託して運営している、電話やメールなどでハラスメントの相談ができる窓口があります。仕事が忙しく、平日の日中に相談しにくい方でも利用しやすいのが特徴です。

労働基準監督署

労働基準監督署は、長時間労働や賃金の未払いなど、労働基準法などの違反に対応する機関です。パワハラそのものは直接の対象ではない場合もあるとされますが、長時間労働などが伴う場合は相談できます。

法テラス・弁護士

損害賠償の請求など、法的な対応を考えている場合は、弁護士に相談しましょう。法テラス(日本司法支援センター)では、収入などの条件を満たせば、無料で法律相談を受けられる場合があるとされます。

警察

殴る、蹴るなどの暴力や、脅しにあたる言動がある場合は、警察に相談することも検討しましょう。

状況別:どこに相談すればいい?

どの窓口に相談するかは、今の状況によって変わります。自分が何を求めているのかを整理すると、相談先を選びやすくなります。

状況おすすめの相談先
どこに相談すればよいかわからない総合労働相談コーナー
社内で配置の見直しなどを求めたい人事部門、社内の相談窓口
社内に相談しにくい、相談しても改善しない総合労働相談コーナー、雇用環境・均等部(室)
平日の日中に相談する時間がない国が設けているハラスメントの相談窓口(電話・メール)
長時間労働や残業代の未払いもある労働基準監督署
損害賠償など、法的な対応を考えている弁護士、法テラス
暴力を受けている警察
心身の不調が続いている医療機関、産業医

相談の現場では、「会社に知られずに、まずは誰かに話を聞いてほしい」という声をよく聞きます。社外の公的窓口は、こうした段階でも利用できます。相談したからといって、すぐに会社に連絡が行くわけではないとされているため、まずは状況を整理する場として使ってみましょう。

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パワハラを相談する5ステップ

パワハラの相談は、次の5つのステップで進めると、状況を正しく伝えやすくなります。

1. 言動を記録する

いつ、どこで、誰から、どのような言動を受けたのかを記録します。日付や時間、周囲にいた人の名前も書いておきましょう。

2. 証拠を保存する

メールやチャットのやり取り、業務の指示が書かれた資料などを保存しておきます。会話の録音については、扱いに注意が必要とされるため、事前に専門家へ確認すると安心です。

3. 何を求めるのかを整理する

配置を変えてほしい、言動をやめてほしい、まずは話を聞いてほしいなど、相談して何を求めるのかを整理しておきましょう。目的がはっきりしていると、相談先も選びやすくなります。

4. 社内、または社外の窓口に相談する

整理した内容をもとに、社内または社外の窓口に相談します。記録や証拠は、相談の際に持参しましょう。

5. 相談後の対応を確認する

相談したあと、会社や窓口がどのように対応するのかを確認します。対応に納得できない場合は、別の窓口にも相談しましょう。

一つずつ進めれば、状況は少しずつ整理されていきます。同じ悩みから環境を変えた方の事例や、働きやすい職場選びの情報をLINEでもお届けしています。まずは情報だけ受け取りたい方も、気軽にご利用ください。

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相談するときの注意点

パワハラを相談するときは、次の点に注意しましょう。

・感情だけでなく、事実を具体的に伝える
・記録や証拠は、相談の前に整理しておく
・社内の資料を持ち出す場合は、就業規則に反しないか注意する
・一つの窓口で解決しない場合も、あきらめずに別の窓口を使う
・心身の不調がある場合は、相談より先に休むことを優先する

なお、企業には、相談したことを理由に不利益な扱いをしないことが求められているとされます。 不安がある場合は、社外の窓口に先に相談してから、社内での相談を考える方法もあります。

心身の不調が続いている場合は、医療機関や産業医に相談してください。働く人の心の健康に関する相談窓口として、厚生労働省の「こころの耳」なども利用できます。私たちは医療の専門家ではありません。健康を最優先に考えましょう。

相談しても改善しないときの選択肢

相談しても状況が改善しない場合は、パワハラの原因が特定の人の言動にあるのか、職場全体の風土にあるのかを切り分けてみましょう。

特定の人の言動が原因であれば、配置の見直しなどで改善する可能性があります。一方で、相談しても対応されない、ほかの社員も同じ言動を受けているといった場合は、職場の風土そのものに問題がある可能性があります。

その場合は、次の選択肢を考えてみましょう。

・部署異動や担当変更を求め、社内で環境を変える
・同じ職種のまま、ハラスメント対策が整った企業へ転職する
・これまでの経験を活かせる関連職種へ移り、働き方を変える

私たちのもとにも、「パワハラが原因で転職したいけれど、面接でどう伝えればよいかわからない」という相談が寄せられます。面接では、前職への不満をそのまま伝えるのではなく、「チームで協力しながら働ける環境を求めている」など、次の職場で実現したいことを中心に伝えることをおすすめしています。私たちは、労働条件・労働環境を独自に審査した求人のみを紹介しており、職場の雰囲気や体制を確認しながら応募先を選ぶお手伝いもしています。

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まとめ

・パワハラの相談窓口は、社内の窓口と社外の窓口に分かれる
・まずは人事や社内の相談窓口に相談し、難しい場合は社外の公的窓口を使う
・どこに相談すればよいか迷う場合は、総合労働相談コーナーに相談する
・相談の前に、言動の記録と証拠を整理し、何を求めるかを明確にする
・改善しない場合は、原因が特定の人か職場の風土かを切り分け、異動や転職も考える

よくある質問

パワハラかどうかわからなくても、相談してよいですか?

相談してかまいません。パワハラにあたるかどうかの判断が難しい段階でも、総合労働相談コーナーなどでは話を聞いてもらえるとされています。状況を整理するだけでも、次に何をすべきかが見えてきます。一人で判断しようとせず、早めに相談しましょう。

社外の窓口に相談すると、会社に知られますか?

相談しただけで、すぐに会社に連絡が行くことは通常ないとされています。ただし、企業への助言や指導、紛争解決の手続きなどを利用する場合は、会社に連絡が行くことがあります。相談の際に、今後の対応の流れを確認しておくと安心です。

公的な相談窓口は無料ですか?

総合労働相談コーナーなど、国の公的な窓口は、無料で相談できるとされています。弁護士への相談は有料の場合が多いですが、法テラスでは収入などの条件を満たせば、無料で法律相談を受けられる場合があるとされます。

録音はパワハラの証拠になりますか?

録音は、状況を示す材料の一つになる場合があるとされます。ただし、録音の方法や扱いによっては問題になることもあるため、事前に弁護士などの専門家に確認すると安心です。メールやチャットの記録、日時を書いたメモもあわせて残しておきましょう。

客先常駐先でパワハラを受けた場合は、どこに相談すればよいですか?

まずは、雇用されている自社の上司や人事、相談窓口に相談しましょう。常駐先の社員からの言動でも、自社が対応を求められる場合があるとされます。自社が対応しない場合は、総合労働相談コーナーなどの社外の窓口に相談してください。

つらい状況から抜け出すための情報は、知っておくだけでも心の支えになります。今すぐ転職を考えていない方も、環境を変えた方の事例や職場選びの情報をLINEで受け取れます。

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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也

関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。