「契約社員 退職届 書き方」と検索されたあなたは、正社員と同じ書き方でよいのか、そもそも契約期間の途中で出してよいのか、判断に迷っているのではないでしょうか。
結論として、契約社員の退職届も基本の書式は正社員と同じで、理由は「一身上の都合」と書けば足ります。ただし、契約期間の途中に出す場合と、期間満了に合わせて出す場合とでは、書くべき日付と一文が変わります。
この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、状況別の文例と提出までの手順を解説します。
結論:書式は正社員と同じ。変わるのは日付と一文だけ
先に要点をまとめます。
・契約社員の退職届も、縦書き・横書きどちらでも構わず、書式は正社員と共通です
・退職理由は自己都合であれば「一身上の都合により」で足り、詳細を書く必要はありません
・契約期間の途中か、期間満了に合わせるかで、退職日の決め方と添える一文が変わります
・会社所定の様式がある場合は、そちらが優先されるため先に確認してください
・提出前に、雇用契約書の契約期間と申し出の期限を確認しておくことが最優先です
以下では、書類の位置づけ、記載項目、状況別の文例、提出手順の順に解説します。
そもそも退職届とは|退職願・辞表との違い
退職届とは、退職することを会社に届け出るための書類です。似た名前の書類が3つあり、契約社員の場合はどれを出すかで意味合いが変わるため、最初に整理しておく必要があります。
| 書類名 | 位置づけ | 使う場面 | 契約社員の使用 |
| 退職願 | 退職を願い出るもの | 合意による退職を申し入れるとき | 期間途中の退職で使う場面がある |
| 退職届 | 退職することを届け出るもの | 退職が決まった後に提出するとき | 一般的にこちらを使う |
| 辞表 | 役員や公務員が職を辞するときのもの | 経営層などが使う | 通常は使わない |
有期雇用契約(期間の定めがある雇用契約)では、契約期間中の退職は会社との合意によって成立するのが基本とされます。そのため、期間途中の場合は退職願の形で申し入れ、合意が得られた後に退職届を提出する流れが丁寧です。ただし実務上は、退職届のみで手続きが進む会社も多くあります。
なお、私たちはキャリアの専門家であり、法律の専門家ではありません。契約内容をめぐって会社と主張が食い違う場合は、労働基準監督署、社会保険労務士、弁護士などの専門窓口にご相談ください。
書く前に確認したい5つのこと
書き始める前に、雇用契約書と就業規則を手元に用意してください。契約社員の場合、確認すべき項目は正社員より多くなります。
・契約期間の開始日と終了日(退職日の設定に直結します)
・退職を申し出る期限の定め(就業規則に記載があることが多いとされます)
・契約更新の有無と、更新に関する判断の時期
・会社所定の退職届の様式があるかどうか
・提出先(直属の上司か、人事部門か)
**このうち最も重要なのが、契約期間の終了日です。**終了日の直前に退職する場合と、契約を更新せずに満了で終える場合とでは、そもそも退職届が必要かどうかも変わってきます。
私たちが相談を受ける中でも、契約書を見ないまま退職日を決めてしまい、後から更新の判断時期とずれていたことに気づいた、という声を聞きます。書式を整えることより、この確認のほうが先です。
退職届に書く8つの項目
退職届に記載する項目は決まっています。順に見ていきます。
1. 表題
「退職届」と記載します。期間途中で合意を申し入れる形にする場合は「退職願」とします。
2. 書き出し
本文の冒頭に「私事」または「私儀」と書き、行の一番下に寄せます。
3. 退職理由
自己都合の場合は「一身上の都合により」と書きます。具体的な理由や不満を書く必要はありません。会社都合や契約満了の場合は書き方が変わるため、後述の文例を参照してください。
4. 退職日
会社と合意した最終出社日ではなく、雇用契約が終了する日を記載します。契約期間の終了日と一致させる場合は、契約書の記載と揃えてください。
5. 提出日
書類を提出する日付を記載します。退職日より前の日付になります。
6. 所属と氏名
部署名と氏名を記載します。手書きの場合は氏名の下に押印するのが一般的です。派遣型の契約で客先に常駐している場合も、記載するのは雇用元の所属です。
7. 宛名
会社の最高責任者宛とするのが一般的です。氏名の後に「殿」または「様」を付けます。自分の氏名より上の位置に書きます。
8. 文末の表現
届け出る形であれば「退職いたします」、願い出る形であれば「退職いたしたく、お願い申し上げます」とします。
そのまま使える文例【状況別】
状況ごとの文例を挙げます。日付と社名を差し替えれば、そのまま使える形にしています。
契約期間の途中に退職する場合
私事
このたび一身上の都合により、令和○年○月○日をもって退職いたしたく、お願い申し上げます。
令和○年○月○日
○○部 氏名
株式会社○○
代表取締役 ○○ ○○ 殿
期間途中は合意が前提となるため、願い出る形の文末にしています。会社から退職届の様式で提出するよう指示された場合は、文末を「退職いたします」に変えてください。
契約期間の満了に合わせて退職する場合
私事
このたび契約期間満了に伴い、令和○年○月○日をもって退職いたします。今後の契約更新につきましては、辞退させていただきたくお願い申し上げます。
令和○年○月○日
○○部 氏名
株式会社○○
代表取締役 ○○ ○○ 殿
期間満了で終える場合、そもそも退職届の提出を求められないこともあります。会社の運用に従ってください。更新の意思がないことを明確に伝えたい場合は、上記のような一文を添えると誤解が生じにくくなります。
契約更新後すぐに退職する場合
私事
このたび一身上の都合により、令和○年○月○日をもって退職いたしたく、お願い申し上げます。契約更新後の申し出となり、ご迷惑をおかけいたしますことをお詫び申し上げます。
令和○年○月○日
○○部 氏名
株式会社○○
代表取締役 ○○ ○○ 殿
更新の直後に事情が変わるケースは実際にあります。定型的な一言を添えておくと、その後のやり取りが進めやすくなります。
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手書きとパソコン、封筒と用紙の選び方
形式面で迷いやすい点をまとめます。どちらでも失礼にはあたらないため、会社の慣習に合わせるのが無難です。
| 項目 | 一般的な選択 | 補足 |
| 作成方法 | 手書き、パソコンのどちらでも可 | 社内の前例があればそれに合わせる |
| 用紙 | 白色無地のB5またはA4 | 罫線入りの便箋でも問題ない |
| 筆記具 | 黒のボールペンまたは万年筆 | 消せるペンは使わない |
| 封筒 | 白色無地。郵便番号枠のないもの | 用紙の大きさに合わせて選ぶ |
| 封筒の表書き | 「退職届」または「退職願」 | 中央に記載する |
| 封筒の裏書き | 部署名と氏名 | 左下に記載する |
用紙は三つ折りにして封筒に入れます。手渡しの場合、封をしないまま渡す運用もあれば、封をして渡す運用もあります。判断に迷う場合は封をして構いません。
社内システムで退職手続きを完結させる会社も増えています。紙の提出が不要な場合もあるため、まずは提出方法を確認してください。
提出までの4ステップ
書類ができたら、次の順序で進めます。
ステップ1 直属の上司に口頭で伝える
書類を渡す前に、直属の上司に口頭で伝えるのが基本です。会議室など、他の人がいない場所を確保して切り出します。契約期間の途中である場合は、期間内での退職を希望する旨も、この場で伝えます。
ステップ2 退職日を相談して決める
上司との話し合いで退職日を確定させます。契約期間の途中であれば、業務の引き継ぎに必要な期間を考慮したうえで日程を調整することになります。ここで決まった日付を退職届に記入します。
ステップ3 書類を作成して提出する
確定した退職日で書類を作成し、指定された提出先に渡します。手渡しの場合は封筒から出して両手で差し出します。郵送を指示された場合は、添え状を同封します。
ステップ4 引き継ぎと返却物を整理する
退職日までに引き継ぎ資料をまとめ、貸与物の返却を進めます。客先常駐で働いている場合は、現場側の引き継ぎと雇用元への報告の両方が必要になります。どちらか片方だけで完了したつもりにならないよう注意してください。
契約期間中でも退職できる?
契約期間の途中での退職について、押さえておきたい点を整理します。
有期雇用契約は、期間を定めて働くことを約束した契約です。そのため期間途中の退職は、会社との合意によって行うのが原則とされます。ただし、やむを得ない事由がある場合には、期間の途中でも契約を解除できるとされます。また、契約の初日から一定期間が経過した後は、申し出により退職できるとする定めもあるとされます。
実務上は、引き継ぎの見通しを示したうえで相談すれば、話し合いで折り合いがつくケースがほとんどです。
まず確認したいのは、退職を急ぐ理由が業務内容そのものにあるのか、今の現場や体制にあるのか、という切り分けです。現場が原因であれば、雇用元に配置転換を相談するという選択肢が残ります。仕事内容そのものが合わないのであれば、契約の区切りを見据えて次を探すほうが結果的に早く進みます。
なお、期間途中の退職に伴う損害賠償や違約金に関する話が出た場合は、自己判断で応じず、労働基準監督署や弁護士などの専門窓口に相談してください。この点についても、私たちは法律の専門家ではないため、判断は専門家に委ねる必要があります。
よくある失敗と注意点
実際に起こりやすい失敗を挙げます。
・雇用契約書を確認しないまま退職日を決め、契約期間の終了日とずれてしまう
・退職理由に不満や具体的な事情を書き込み、話し合いが長引く
・会社所定の様式があるのに独自に作成し、書き直しになる
・最終出社日を退職日として記載してしまう
・客先常駐で、現場にだけ伝えて雇用元への正式な申し出が遅れる
特に多いのが最後の項目です。派遣型やSES(客先常駐でシステム開発などを行う契約形態)で働いている場合、退職の申し出先は雇用契約を結んでいる会社です。現場の担当者に伝えただけでは、手続きは始まりません。
書き方そのもので悩む時間より、契約書の確認と上司への切り出しに時間を使うほうが、結果的にスムーズに進みます。
退職の進め方に迷いが残っているなら
書類の準備と並行して、次のキャリアの整理も進めておくと選択肢が広がります。経験豊富なアドバイザーが、これまでのキャリアを丁寧にヒアリングし、市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。今の悩みの相談だけでもかまいません。
まとめ
・契約社員の退職届も書式は正社員と同じで、理由は「一身上の都合」で足ります
・契約期間の途中か満了に合わせるかで、退職日の決め方と添える一文が変わります
・書く前に、雇用契約書で契約期間の終了日と申し出の期限を必ず確認してください
・期間途中の退職は会社との合意が原則とされ、引き継ぎの見通しを示して相談します
・客先常駐の場合、申し出先は現場ではなく雇用契約を結んでいる会社です
よくある質問
契約社員でも退職届は必要ですか
会社の運用によります。期間途中で退職する場合は、意思を明確にするために提出を求められるのが一般的です。契約期間の満了で終える場合は、提出が不要なこともあります。まずは就業規則と人事の指示を確認してください。
退職届と退職願、契約社員はどちらを出すべきですか
契約期間の途中であれば、合意を申し入れる退職願の形が丁寧とされます。すでに退職日が決まっている場合や、会社から退職届を求められた場合はそちらに従ってください。判断に迷うときは、提出先に確認するのが確実です。
退職理由は詳しく書いたほうがよいですか
自己都合であれば「一身上の都合により」だけで足ります。具体的な不満や事情を書く必要はありません。理由を詳しく書くと、かえって話し合いが長引く要因になります。伝えたいことがあれば口頭で伝えてください。
契約期間の途中でも退職できますか
会社との合意によって退職するのが原則とされます。やむを得ない事由がある場合や、一定期間の経過後に申し出る場合の定めもあるとされます。実務では引き継ぎの見通しを示して相談すれば、話し合いで日程が決まることがほとんどです。
契約満了で辞める場合はどう書けばよいですか
「契約期間満了に伴い」と記載し、更新を辞退する旨を添えるのが一般的です。自己都合とは意味合いが異なるため、「一身上の都合」とは書き分けてください。会社から様式の指定がある場合は、そちらに従います。
退職届は手書きでないといけませんか
パソコンで作成しても問題ありません。手書きが必須という決まりはなく、会社の慣習に合わせれば足ります。署名部分だけ手書きにする形も一般的です。会社所定の様式がある場合は、その様式を使用してください。
客先常駐で働いています。誰に提出すればよいですか
雇用契約を結んでいる会社の上司または人事部門に提出します。現場の担当者に伝えただけでは、正式な申し出になりません。現場への引き継ぎと雇用元への申し出は別の手続きとして、両方を進めてください。
書類の準備が整ったら、次に考えたいのは働き方そのものです。有期契約から環境を変えた方の事例や、求人の傾向をLINEで配信しています。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也
関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。
