「転職回数 多い 何回から」と検索したあなたは、自分の経歴が選考で不利になるのではと不安を感じているのではないでしょうか。
結論として、明確な基準はありませんが、20代で3回以上、30代で4回以上あたりから理由を問われやすくなる傾向があります。
ただし、回数そのものより、在籍期間と転職理由の一貫性のほうが重視されます。この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、回数の目安と選考で見られる実態、経歴の伝え方までを解説します。
結論:回数より「年代との釣り合い」で見られる
企業が気にしているのは、絶対的な回数ではありません。要点は3点です。
・年代に対して回数が多いかどうかで判断される
・1社あたりの在籍期間が短いほど問われやすくなる
・転職理由に一貫性があれば、回数は説明がつく
採用側が確かめたいのは「またすぐ辞めるのではないか」という一点に集約されます。この懸念を解消できていれば、回数が多いこと自体が決定的な不利になる場面は限られます。
相談の現場でも、「4回目なので書類が通らないのでは」という声を聞きます。実際には、回数より在籍期間の短さを気にされるケースのほうが多く見られます。
なぜ転職回数が気にされるのか|5つの理由
企業側の懸念は、実在するものです。まずは理由を正面から受け止めてください。
1. 早期離職のリスクを避けたい
採用と育成には費用と時間がかかります。短期間で辞められると、その投資が回収できません。過去の在籍期間は、将来の予測材料として見られます。
2. 定着しない原因が本人側にあるかを確認したい
環境を変えても状況が改善していない場合、本人側に要因があるのではと考えられることがあります。理由の説明が求められるのは、この点を確かめるためです。
3. スキルの積み上がりを確認したい
短期間での異動が続くと、各社での経験が浅くなりがちです。担当した工程や役割の深さが見えにくくなります。
4. チームへの定着を見たい
エンジニアの仕事は、既存メンバーとの連携が前提になります。関係構築に時間がかかる人ではないかという観点でも見られます。
5. 人員計画への影響を避けたい
特にプロジェクト単位で動く職場では、途中離脱が計画全体に影響します。長期の案件ほど、定着への関心は高くなります。
これらは企業側の事情であり、応募者を否定するものではありません。ただし、懸念が存在すること自体は事実として押さえておいてください。
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何回から多いと見られるのか|年代別の目安
公的な基準は存在しません。実務上の感覚として、年代別の目安を整理します。
| 年代 | 多いと見られやすい回数 | 補足 |
| 20代前半 | 2回以上 | 社会人経験が短いため目立ちやすい |
| 20代後半 | 3回以上 | 1社あたりの期間が2年未満だと問われやすい |
| 30代前半 | 3〜4回以上 | キャリアの方向性が見えるかが焦点 |
| 30代後半 | 4回以上 | 役割の広がりがあれば説明がつく |
| 40代 | 5回以上 | 専門性の一貫性が重視される |
この目安は傾向であり、決めつける必要はありません。業界によっても基準は異なります。特にIT業界では、技術領域を広げるための転職が一般的に行われており、他業界より許容されやすい傾向があります。
データで見る実態|需給と年収の水準
回数への不安は、市場環境と合わせて見ると位置づけが変わります。
| 指標 | 数値 |
| 情報処理・通信技術者の有効求人倍率 | 1.43倍 |
| 職業計の有効求人倍率 | 1.12倍 |
| 2030年時点で見込まれるIT人材の不足 | 最大約79万人 |
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)、経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年公表)
人材が不足している領域では、回数よりスキルの適合が優先される場面が増えます。ただし、これは選考の通過を保証するものではありません。
年収の水準も押さえておいてください。
| 指標 | 金額(目安) |
| システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収 | 約574万円 |
| システムエンジニア(基盤システム)の平均年収 | 約684万円 |
| 給与所得者全体の平均年収 | 約478万円 |
出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」、国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
社内システム担当やAI関連、コンサルティング領域などは職務が異なるため、上記は参考として関連するIT職種の水準と捉えてください。
なお、機械設計や回路設計、生産技術といった機電系職種については、職種単位の平均年収や求人倍率を示す公的データが限られます。上記のIT系の数値は分野が異なるため、機電系の状況として読み替えないようご注意ください。
不利になりやすい人・なりにくい人
同じ回数でも、受け止められ方は分かれます。
不利になりやすいのは、次のような場合です。
・1社あたりの在籍期間が1年未満の職歴が複数ある
・転職のたびに職種や業界が変わり、方向性が見えない
・転職理由が毎回「人間関係」「待遇」など、環境への不満で共通している
一方、不利になりにくいのは次のような場合です。
・技術領域が一貫しており、担当範囲が回を追って広がっている
・会社都合や事業撤退など、外的な事情による転職が含まれる
・直近の在籍期間が3年以上あり、定着が示せている
回数が多くても、経歴を並べたときに一本の線が見えれば、説明はつきます。逆に回数が少なくても、方向性が見えない経歴は問われます。
転職回数が多いと感じたときの3つの選択肢
不安を抱えたまま動くより、選択肢を整理してください。
- 現職で改善する:在籍期間を積み上げることで、経歴の印象は変わります。今の職場で担当範囲を広げられないか、上長に相談する余地があるかを確認してください
- 環境を変える転職をする:仕事内容に納得しているなら、同じ領域で体制の整った企業を探す方法があります
- キャリアチェンジする:担当業務そのものが合っていない場合は、領域を変える判断も選択肢になります
ここで大切なのが、**繰り返し転職している原因が「仕事内容そのもの」にあるのか、「これまで在籍した職場の環境」にあるのかを切り分けることです。**環境が理由であれば、同じ領域で条件の合う企業を選ぶことで解決します。仕事内容が理由であれば、同じ領域で企業だけを変えても同じことが起こります。この切り分けをせずに動くと、回数だけが増えていきます。
経歴を伝えるときの4つのポイント
書類と面接での見せ方で、印象は変えられます。
| 場面 | 工夫 |
| 職務経歴書の構成 | 時系列ではなくキャリアの軸を冒頭に示す |
| 短期在籍の記載 | 在籍期間を隠さず、理由を1行添える |
| 転職理由の説明 | 不満ではなく目的で語り、全期間で一貫させる |
| 直近の実績 | 数値化して示し、定着後の成果を裏づける |
実績の数値化は特に有効です。「業務を効率化した」ではなく、「手作業だった集計を自動化し、月20時間の工数を削減した」のように、対象と改善幅を示してください。数字が手元にない場合でも、対象人数、台数、工数、期間のいずれかで表現できます。
私たちが企業へ推薦する際も、回数が多い方については、軸の一貫性と直近の定着状況をあわせて説明しています。事実の並べ方を変えるだけで、伝わり方は変わります。
面接で回数を問われたときの答え方
質問された場合は、次の3要素で答えてください。
・事実:何が理由で転職したかを簡潔に述べる
・目的:その転職で何を得ようとしたかを説明する
・現在:得たものが今の強みにどうつながっているかを結びつける
文例は次のとおりです。
1社目では基盤の構築を担当しましたが、開発の上流工程に関わりたいと考え、要件定義(システムに必要な機能を整理する工程)を担える環境へ移りました。現在は上流から運用まで一貫して担当しており、この範囲を活かせる環境で長く取り組みたいと考えております。
避けたいのは、前職の批判に終始することです。同じ理由でまた辞めるのではないかという懸念につながります。
経歴の棚卸しチェックリスト
応募書類を作る前に、次の項目を確認してください。
□ 各社の在籍期間を月単位で書き出した
□ 各社で担当した工程と役割を整理した
□ 転職ごとの理由を「目的」の形で言語化した
□ すべての転職理由に共通する軸を1つ見つけた
□ 直近の在籍期間と実績を数値で示せる
□ 短期在籍がある場合、説明の1行を用意した
□ 応募先の募集要件と重なる経験を2〜3点挙げた
□ 前職の批判にあたる表現を除いた
6つ以上に印がつけば、経歴の整理は十分です。3つ以下の場合は、書き出す作業から始めてください。
回数の多さを、どう伝えればよいか迷っているときは
経歴の軸は、自分では見つけにくいものです。経験豊富なアドバイザーが、これまでのキャリアを丁寧にヒアリングし、市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
まとめ
・転職回数に公的な基準はないが、20代で3回以上、30代で4回以上から理由を問われやすい
・企業が確かめたいのは「またすぐ辞めるのではないか」という懸念の一点
・回数より、1社あたりの在籍期間と転職理由の一貫性が重視される
・職務経歴書はキャリアの軸を冒頭に置き、直近の実績を数値で示す
・繰り返しの原因が仕事内容にあるのか、これまでの職場の環境にあるのかを切り分ける
よくある質問
転職回数は何回から書類選考で不利になりますか
一律の基準はありません。年代との釣り合いで判断されるため、20代で3回以上、30代で4回以上あたりから理由を問われやすくなります。ただし在籍期間が確保されていれば、回数だけで判断される場面は限られます。
短期間で辞めた職歴は履歴書に書かなくてよいですか
記載してください。社会保険の記録などから経歴が確認される場合があり、記載漏れは経歴詐称と受け取られるおそれがあるとされます。私たちは法律の専門家ではありません。判断に迷う場合は、社会保険労務士などの専門窓口にご確認ください。
転職回数が多いと年収は下がりますか
回数だけで下がるとは限りません。評価されるのは担当できる範囲と実績です。ただし在籍期間が短く経験が浅いと判断された場合、提示額が抑えられることはあります。実績を数値で示せる準備が有効です。
面接で転職理由を毎回説明する必要がありますか
すべてを詳しく話す必要はありません。直近2社を中心に説明し、それ以前は要点のみで構いません。全体を通した軸を先に示してから個別の事情に触れると、聞き手が理解しやすくなります。
IT業界は転職回数に寛容ですか
他業界と比べると、技術領域を広げるための転職が一般的に行われている傾向があります。ただし企業ごとの方針は異なり、長期の案件を扱う企業では定着を重視する場合もあります。応募先ごとに確認してください。
これ以上転職回数を増やさないためにはどうすればよいですか
応募前に、辞める原因になった要素を言語化してください。働き方、担当範囲、評価制度のうち、何が合わなかったのかを特定し、求人票と面接で同じ要素を確認します。条件の優先順位を決めておくことが有効です。
経歴の整理の進め方や、求人を見極めるときの着眼点をLINEでも配信しています。応募先がまだ決まっていない段階でも気軽に受け取っていただけます。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也
関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。
