「在職中の転職活動は、どう進めればいいのか」と検索したあなたは、仕事と両立できるか不安を感じているのではないでしょうか。在職中の転職活動は、軸を決めてから応募先を絞り、面接日程と退職の時期を逆算して進めるのが基本です。限られた時間でも、進め方を決めておけば、収入を途切れさせずに次の職場を選べます。この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、在職中の転職活動の進め方と、時間のつくり方、注意点を解説します。
そもそも在職中の転職活動とは|退職後との違い【比較表】
在職中の転職活動は、収入を保ちながら進められる一方、時間の確保が課題になる進め方です。
| 観点 | 在職中に進める | 退職後に進める |
| 収入 | 途切れない | 途切れる(失業保険は受給まで期間がある) |
| 時間 | 確保しにくい | 確保しやすい |
| 気持ちの余裕 | 焦らずに比較できる | 収入がない焦りが出やすい |
| 選考での説明 | 空白期間がなく説明しやすい | 空白が長いと理由を聞かれることがある |
| 面接の日程 | 調整が必要 | 合わせやすい |
どちらにも良さがありますが、収入と気持ちの余裕を保てる点で、在職中に進める方法を選ぶ方は少なくありません。
データで見るエンジニアの求人状況
情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.43倍と、職業計の1.12倍を上回っています。IT系は求人が多く、在職中でも比較検討しながら進めやすい職種です。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)
機電系は別分野のため、この数値は当てはまりません。
在職中に転職活動を進める流れ【5ステップ】
在職中の転職活動は「自己分析と軸決め→情報収集と書類準備→応募→面接→内定と退職」の順に進めます。
1. 自己分析をして、転職の軸を決める
まずは、辞めたい理由が職種そのものにあるのか、職場環境にあるのかを切り分けましょう。環境が理由なら同じ職種で体制の整った企業を、仕事内容が理由なら職種や領域を変える求人を探す、というように方向が定まり、限られた時間を効率よく使えます。
2. 情報収集をしながら、応募書類を準備する
求人を見ながら、職務経歴書を先に仕上げておくと、良い求人が出たときにすぐ応募できます。
3. 応募先を絞って応募する
一度に応募しすぎると、日程調整が追いつかなくなります。管理できる範囲に絞りましょう。
4. 面接の日程を調整して、選考を受ける
業務後の時間帯やオンライン面接を活用し、仕事への影響を抑えます。
5. 内定後に条件を確認し、退職の手続きを進める
条件を確認して内定を承諾してから、退職を申し出ます。
在職中は時間が限られるため、余裕をもって計画しましょう。進め方の一例は次のとおりです。
| 時期の例 | やること |
| 1か月目 | 自己分析、転職の軸決め、職務経歴書の作成、エージェントへの相談 |
| 2か月目 | 求人の比較と応募、書類選考、一次面接 |
| 3か月目 | 最終面接、内定、条件の確認、退職の申し出 |
| 4か月目 | 引き継ぎ、有給休暇の消化、退職、入社 |
上記は一例です。応募する社数や選考の進み方、業務の状況に合わせて調整してください。
流れがつかめたら、まずは情報収集から始めてみましょう。転職事例やはじめの一歩の進め方をLINEでお届けしているので、忙しい合間にも気軽に受け取れます。
在職中でも転職活動の時間をつくるコツ
時間をつくるコツは、活動を「短時間でできること」と「まとまった時間が必要なこと」に分け、予定に組み込むことです。
相談現場では「仕事が忙しく、転職活動の時間がとれない」という声をよく聞きます。時間帯ごとにやることを決めておくと、少しずつでも前に進められます。
| 時間帯 | 向いている活動 |
| 通勤時間・昼休み | 求人の確認、企業研究、連絡への返信 |
| 平日の夜 | 応募書類の修正、オンライン面接 |
| 休日 | 自己分析、職務経歴書の作成、面接対策 |
| 有給休暇・半休 | 対面の面接、複数社の面接をまとめて受ける |
- 1日の活動時間を、あらかじめ決めておく
- 求人の検索や日程調整は、エージェントに任せる
- オンライン面接に対応している企業も候補に入れる
面接の日程調整のポイント
在職中であることを伝えたうえで、業務後の時間帯やオンライン面接を相談すると、無理なく日程を組めます。
選考の傾向として、在職中の応募者には、業務後の時間帯やオンラインでの面接に対応する企業もあります。遠慮せずに相談してみましょう。
- 候補日は、複数を提示する
- 業務に支障の少ない時間帯を選ぶ
- 対面の面接が続く場合は、有給休暇や半休でまとめる
- 急な業務で行けなくなったら、すぐに連絡する
企業への返信は、次のような例文を参考にしてください。
例文:「面接の日程をご調整いただき、ありがとうございます。現在在職中のため、平日18時以降、またはオンラインでの実施をご相談できますと幸いです。候補日は○月○日、○月○日のいずれも18時以降です。」
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会社に知られずに進めるための注意点
会社に知られないためには、社内の端末や業務時間を使わず、周囲に話さないことが基本です。
次の項目を確認しておきましょう。
- □ 会社のパソコンやメールで、転職活動をしない
- □ 業務時間中に、応募や企業への連絡をしない
- □ 同僚に、転職の予定を話さない
- □ 転職サイトで、在籍企業に経歴を公開しない設定を確認する
- □ 交流サイトなどに、転職活動の内容を書き込まない
- □ 面接の日に、服装や行動を急に変えすぎない
会社のパソコンを転職活動に使うと、社内の情報管理の規程に反するおそれもあります。私物の端末を使いましょう。
内定から退職までの進め方
内定が出たら条件を確認して承諾し、そのうえで就業規則に沿って退職を申し出るのが基本です。
- 内定を承諾する前に、年収・勤務地・入社日・働き方を書面で確認する
- 退職の申し出は、内定を承諾してから直属の上司に伝える
- 入社日は、引き継ぎと有給休暇の消化を踏まえて調整する
- 引き止められても、転職の理由と意思を落ち着いて伝える
内定の返事を待ってもらえる期間は企業によって異なるため、他社の選考状況も含めて早めに相談しましょう。
法律上は、期間の定めのない雇用であれば、退職の申し入れから2週間で雇用契約が終了するとされます。ただし、円満に退職するには、就業規則の申し出期限と引き継ぎの期間を考慮することが望ましいとされます。
私たちはキャリアの専門家であり、法律の専門家ではありません。退職を巡ってトラブルが生じた場合は、労働基準監督署や弁護士などの専門窓口に相談してください。
エンジニアならではのポイント|客先常駐・プロジェクトの区切り
エンジニアの場合は、担当しているプロジェクトや案件の区切りを踏まえて、退職の時期を考えることが大切です。
客先常駐の場合
SES(客先に常駐して技術を提供する契約形態)で働く方からは、「常駐先との契約期間があり、辞める時期を決めにくい」という声を聞きます。所属会社と常駐先の契約更新の時期を確認し、区切りに合わせて退職の時期を相談すると、引き継ぎを進めやすくなります。
プロジェクトの山場がある場合
リリース前や量産立ち上げなど、業務の山場と面接の時期が重ならないよう、あらかじめ計画を立てておきましょう。
技術面接や課題への準備
エンジニアの選考では、技術的な質問や課題が出されることもあります。休日などに、まとまった準備時間を確保しておくと安心です。
在職中の転職活動でよくある失敗
よくある失敗は、焦って内定を承諾してしまうことと、転職先が決まる前に退職を伝えてしまうことです。
1. 内定を急いで承諾してしまう
早く決めたい気持ちから、条件を十分に確認しないまま承諾すると、入社後に後悔することがあります。
2. 転職先が決まる前に退職を伝える
先に退職を伝えると、引き止めにあったり、職場で気まずくなったりするうえ、収入が途切れるおそれもあります。
3. 応募しすぎて管理できなくなる
日程調整や書類の準備が追いつかず、どの企業にも十分な対策ができなくなります。
4. 活動が長引き、途中でやめてしまう
思うように進まないときは、転職の軸を見直したり、第三者に相談したりして、進め方を立て直しましょう。
5. 現職の仕事がおろそかになる
転職活動を優先しすぎると、評価や引き継ぎに影響します。最後まで誠実に取り組みましょう。
在職中の転職活動を、一人で抱え込まないでください
今の悩みの相談だけでもかまいません。市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。
まとめ
- 在職中の転職活動は、収入を保ちながら進められる一方、時間の確保が課題になる
- 自己分析と軸決め、書類準備、応募、面接、内定と退職の5ステップで進める
- スキマ時間と休日を使い分け、日程調整や求人探しはエージェントも活用する
- 会社の端末や業務時間を使わず、周囲に話さないことで、知られるリスクを減らす
- 退職は内定を承諾してから、就業規則に沿って申し出る
よくある質問
在職中の転職活動は、何か月くらいかかりますか?
期間は、応募する社数や選考の進み方、業務の忙しさによって大きく異なります。在職中は時間が限られるため、余裕をもって計画しましょう。退職の申し出や引き継ぎの期間も含めて、逆算しておくと安心です。
面接で「いつから入社できますか」と聞かれたらどう答えればよいですか?
就業規則の退職の申し出期限と、引き継ぎに必要な期間を踏まえて、現実的な時期を伝えましょう。例えば「内定をいただいてから、引き継ぎを含めて2か月ほどで入社できる見込みです」のように答えると伝わりやすくなります。無理に早い時期を答えると、退職の調整で苦労することがあります。
在職中であることは、選考で不利になりますか?
在職中であること自体が、選考で不利になることは少ないと考えられます。むしろ、空白期間がなく計画的に動いている印象を持たれることもあります。ただし、面接の日程や入社時期については、企業の希望と折り合いをつける必要があるため、早めに伝えておきましょう。
転職活動が会社に知られたらどうなりますか?
転職活動が知られると、引き止めを受けたり、職場で気まずくなったりすることがあります。内定が出るまでは周囲に話さず、会社の端末や業務時間を使わないようにしましょう。知られてしまった場合も、目の前の業務に誠実に取り組む姿勢を保つことが大切です。
忙しくて転職活動が進まないときはどうすればよいですか?
すべてを自分で進めようとせず、求人探しや日程調整は転職エージェントに任せる方法があります。また、活動する時間帯と内容をあらかじめ決めておくと、少しずつでも前に進めます。忙しさそのものが転職を考える理由であれば、その状況を整理したうえで相談してみるのも一つの方法です。
忙しい毎日の中でも、少しずつ情報を集めておきたい方もいるでしょう。環境を変えた方の事例や求人の傾向をLINEで配信しているので、スキマ時間に気軽に受け取ってみてください。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也
関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。
