「転職エージェントはどんな流れで使うのか」と検索したあなたは、初めての利用に不安を感じているのではないでしょうか。転職エージェントは、登録から入社までを7つのステップで進め、各段階で担当者の支援を受けられるサービスです。流れを知っておけば、自分のペースを保ちながら、必要な支援を上手に引き出せます。この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、転職エージェントの使い方と流れ、上手に使うコツを解説します。
そもそも転職エージェントとは|できること
転職エージェントとは、担当者があなたの希望を聞き取り、求人紹介から入社までを支援するサービスです。求職者は無料で利用できるのが一般的で、費用は採用が決まった企業が負担する仕組みです。
主にできることは、次のとおりです。
- キャリアの棚卸しと、転職の方向性の相談
- 非公開求人(一般に公開されない求人)を含む求人の紹介
- 応募書類の添削と面接対策
- 面接日程の調整や企業への連絡
- 年収や入社日などの条件交渉
自分で求人を探して応募する転職サイトとは、担当者の支援があるかどうかが大きく異なります。
転職エージェントの種類と選び方
転職エージェントは大きく3つのタイプに分かれ、自分の職種や希望に合うタイプを選ぶことが第一歩です。
| タイプ | 特徴 | メリット | 注意点 |
| 総合型 | 幅広い業界・職種の求人を扱う | 求人の選択肢が多い | 技術的な相談の深さは担当者によって差がある |
| 業界・職種特化型 | IT・機電など特定分野に絞って支援する | 技術や職種の話が通じやすい | 分野外の求人は少ない |
| ハイクラス型 | 管理職や高年収層向けの求人を扱う | 上位ポジションの求人に出会える | 経験や年収によって利用が限られることがある |
選ぶときは、次の3点を確認しましょう。
- 自分の職種や分野の求人を扱っているか
- 担当者が技術や職種の内容を理解しているか
- 連絡の手段や頻度が自分に合うか
エンジニアの場合、総合型と特化型を1社ずつ組み合わせると、選択肢の広さと相談の深さを両立しやすくなります。
転職エージェントを使う流れ|登録から入社までの7ステップ
転職エージェントを使った転職は、「登録→面談→求人紹介→書類選考→面接→内定→退職・入社」の7ステップで進みます。
| ステップ | あなたがやること | エージェントがやること |
| ①登録 | 経歴や希望を入力する | 面談日程の調整 |
| ②初回面談 | 経歴と希望を伝える | キャリアの整理、方向性の提案 |
| ③求人紹介・応募 | 求人を比較し、応募先を決める | 希望に合う求人の紹介 |
| ④書類選考 | 履歴書・職務経歴書を仕上げる | 書類の添削、企業への推薦 |
| ⑤面接 | 面接を受ける | 日程調整、面接対策、結果の連絡 |
| ⑥内定・条件交渉 | 条件を確認し、承諾を判断する | 年収や入社日の交渉 |
| ⑦退職・入社 | 退職の手続きと引き継ぎ | 入社日の調整、進め方の助言 |
1. エージェントを選んで登録する
登録フォームに経歴や希望条件を入力します。この段階では、わかる範囲の入力で問題ありません。登録後、担当者から面談日程の連絡が届くのが一般的です。
相談現場では「登録したら、すぐに応募しなければいけないのか」という声をよく聞きます。登録や面談は、応募を約束するものではありません。
2. 初回面談で経歴と希望を伝える
担当者と面談し、経歴・転職理由・希望条件・転職時期を共有します。形式は対面・オンライン・電話が一般的で、私たちの場合、初回面談はWeb・電話で約20分です。面談で聞かれることや服装の目安は、事前に確認しておくと安心です。
3. 求人の紹介を受け、応募先を決める
面談の内容をもとに、担当者から求人が紹介されます。仕事内容・働き方・年収などを比較し、納得できる求人に絞って応募しましょう。気になる点は、応募前に担当者へ質問できます。
4. 応募書類を仕上げて書類選考を受ける
履歴書と職務経歴書を仕上げ、担当者が企業へ推薦します。「チームで開発した」ではなく、「5名のチームで詳細設計から試験を担当し、試験工数を約2割削減した」のように、規模と成果を数字で示すと伝わりやすくなります。
SES(客先に常駐して技術を提供する契約形態)で働く方からは、「常駐先ごとの案件をどうまとめればよいかわからない」という声を聞きます。案件ごとに担当工程と成果を整理すれば、経験の幅を示す材料になります。
5. 面接対策を受けて面接に臨む
担当者が日程を調整し、企業ごとの面接の傾向を踏まえた対策を行います。面接後は、担当者を通じて結果や企業からの評価を聞けることもあります。不合格の理由を確認できれば、次の面接に活かせます。
6. 内定後に条件を確認・交渉する
内定が出たら、年収・勤務地・入社日などの条件を確認します。希望がある場合は、担当者が企業と交渉します。交渉の結果は企業の評価や予算によるため、希望どおりになるとは限りません。条件は書面で確認してから、承諾を判断しましょう。
7. 退職手続きを進めて入社する
内定を承諾したら、現職の退職手続きと引き継ぎを進めます。担当者は入社日の調整や退職の進め方を助言しますが、手続きそのものはご自身で行います。
退職を申し出る時期は、まず就業規則を確認しましょう。法律上は、期間の定めのない雇用であれば、退職の申し入れから2週間で雇用契約が終了するとされます。ただし、引き継ぎを考えると、余裕をもって伝えるのが望ましいとされます。
私たちはキャリアの専門家であり、法律の専門家ではありません。退職を巡ってトラブルが生じた場合は、労働基準監督署や弁護士などの専門窓口に相談してください。
流れがわかっても、すぐに登録するかは迷う方もいるはずです。転職事例やはじめの一歩の進め方をLINEでお届けしているので、まずは情報を受け取るところから始めてみてください。
転職エージェントを上手に使う5つのコツ
エージェントを上手に使うコツは、本音と優先順位を伝え、担当者と情報をこまめに共有することです。
1. 転職理由と希望を正直に伝える
不満から生まれた転職理由でも、正直に伝えて問題ありません。その際、原因が職種そのものにあるのか、今の職場環境にあるのかを切り分けておくと、求人の方向性が定まります。環境が理由なら同じ職種で体制の整った企業を、仕事内容が理由なら職種や領域を変える選択肢を検討できます。
2. 希望条件に優先順位を付ける
年収・勤務地・働き方・仕事内容のうち、譲れない条件を1〜2つに絞りましょう。すべてを同じ重さで伝えると、紹介できる求人が極端に少なくなることがあります。
3. 連絡は早めに返す
早めに返信すると、選考日程の調整がスムーズに進みます。すぐに判断できない場合も、「〇日までに回答します」と一言伝えておくと安心です。
4. 合わない求人は理由を添えて断る
紹介された求人に納得できなければ、断って構いません。理由を添えると、次の提案の精度が上がります。
例文:「ご紹介ありがとうございます。今回は客先常駐が中心のため、応募は見送らせてください。自社内で開発に携われる求人を希望しています。」
5. 担当者と合わなければ変更を相談する
相性が合わないと感じたら、担当の変更を相談できる場合があります。一人で抱え込まず、率直に伝えましょう。
例文:「いつもご対応ありがとうございます。技術面の相談をより深めたいため、担当の方の変更をご相談できますでしょうか。」
エンジニアがエージェントを使うときのポイント|IT系・機電系
エンジニアの転職では、技術や担当工程の話が通じる担当者かどうかが、求人選びの質を左右します。選考の傾向としても、経験年数より「どの工程で、何を任されていたか」が重視されやすいと私たちは感じています。
IT系エンジニアの場合
- 担当工程:要件定義(システムに必要な機能を決める工程)から運用保守までのどこを担ったか
- 商流:プライム(発注元と直接契約する立場)か、二次請け以降か
- 働き方:自社開発か客先常駐か、リモート勤務ができるか
求人票だけでは、開発体制や常駐の有無が見えにくいことがあります。応募前に担当者へ確認しましょう。
機電系エンジニアの場合
- 担当製品:自動車部品、産業機械、半導体製造装置など
- 設計範囲:構想設計、詳細設計、試作・評価のどこまでを担ったか
- 専門領域:EMC(電磁的な干渉を防ぐ性能)対策、PLC(機械を制御する専用装置)の開発など
機電系の方からは「同じ機械設計の求人でも、任される工程の違いが求人票から読み取れない」という声をよく聞きます。こうした点を担当者に確認できるのも、エージェントを使う利点です。私たちはIT・機電の両領域に特化し、労働条件・労働環境を独自に審査した求人のみを紹介しています。
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経験豊富なアドバイザーが、これまでのキャリアを丁寧にヒアリングします。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
年代・状況別に見る転職エージェントの使い方
エージェントの使い方は、年代や状況によって重視すべき点が変わります。
ただし、以下はあくまで傾向であり、経験や希望によって最適な進め方は異なります。
- 20代:将来性も評価されやすいため、職種の方向性から相談する
- 30代:即戦力として見られやすいため、担当工程と実績の整理に力を入れる
- 40代:マネジメント経験や専門性を軸に、応募先を厳選する
- 未経験:未経験からの転職支援に対応しているエージェントを選ぶ
- 在職中:日程調整や企業とのやりとりを任せ、負担を減らす
30代の方からは「幅広く担当してきたが、強みと言えるものがない」という声を聞きます。担当工程ごとに成果を整理すると、強みが見えてくることは少なくありません。
データで見るエンジニアの転職市場|エージェントを使う意味
IT系エンジニアは求人が多い職種であり、選択肢が多いからこそ、求人を見極める支援が役立ちます。
情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.43倍で、職業計の1.12倍を上回っています。また、2030年にはIT人材が最大約79万人不足するという試算もあります。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)
出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年公表)
希望年収を伝える際の目安として、代表的なIT職種の年収水準も押さえておきましょう。
| 指標 | 金額(目安) |
| システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収 | 約574万円 |
| システムエンジニア(基盤システム)の平均年収 | 約684万円 |
| 給与所得者全体の平均年収 | 約478万円 |
| システムエンジニアの年代別賃金 | 20代前半 約377万円から40代後半 約760万円(ピーク) |
出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」「job tag/システムエンジニア(基盤システム)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)
出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」
上記はシステムエンジニアの数値で、職種や経験によって水準は異なります。年代別賃金は調査年が異なるため、目安として捉えてください。機電系は別分野のため、上記の数値は当てはまりません。
転職エージェントを使うときの注意点・よくある失敗
よくある失敗の多くは、担当者に任せきりにすることから起こります。エージェントはあくまで支援役であり、最終的に判断するのはあなた自身です。
1. 登録しすぎて管理できなくなる
多くのエージェントに登録すると、連絡や日程の管理が追いつかなくなります。同じ企業への重複応募を防ぐためにも、管理できる範囲にとどめましょう。
2. すすめられるまま応募してしまう
納得しないまま応募すると、内定後に迷いが生じやすくなります。応募前に、仕事内容や働き方が希望と合っているかを確認しましょう。
3. 経歴やスキルを実際より大きく伝える
実力と合わない求人を紹介され、選考や入社後に苦労する原因になります。できないことは「未経験」「勉強中」と正直に伝えましょう。
4. 連絡を放置してしまう
返信が遅れると、選考の機会を逃すことがあります。転職を急がない場合も、その旨を伝えておけば、ペースに合わせた支援を受けやすくなります。
流れを確認したら、まずは気軽に相談してみませんか
今の悩みの相談だけでもかまいません。市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。初回面談はWeb・電話で約20分です。
まとめ
- 転職エージェントは、登録から入社までの7ステップを無料で支援するサービス
- 自分の職種や希望に合うタイプのエージェントを選ぶことが第一歩
- 転職理由は、職種の問題か職場環境の問題かを切り分けて伝えると、求人の方向性が定まる
- 優先順位を伝え、連絡をこまめに返すことで、支援を上手に引き出せる
- 担当者に任せきりにせず、応募や内定の判断は自分で納得して行う
よくある質問
転職エージェントに登録したら、必ず転職しなければいけませんか?
転職する義務はありません。登録や面談は、応募や転職を約束するものではありません。求人の傾向を知ったうえで、今は転職しないと判断するのも一つの選択です。私たちも情報収集を目的としたご相談を歓迎しており、転職の時期が決まっていない段階でも利用できます。
転職エージェントを使った転職には、どれくらいの期間がかかりますか?
期間は、在職中か離職中か、応募する社数や選考の進み方によって大きく異なります。在職中の方は、現職の繁忙期や引き継ぎの期間も考慮し、余裕をもった計画を担当者と一緒に立てておくと安心です。
転職エージェントは何社くらい使うのがよいですか?
まずは1〜2社から始め、連絡や応募の管理が負担にならない範囲で増やすのがおすすめです。エンジニアの場合は、求人の幅が広い総合型と、技術の話が通じやすい特化型を組み合わせる方法もあります。複数社を使う場合は、重複応募を避けるため応募状況を一覧で管理しましょう。
在職中でも転職エージェントは使えますか?
在職中でも利用できます。平日の時間が限られる在職中の方ほど、面接日程の調整や企業とのやりとりを任せられる利点は大きくなります。面談はオンラインや電話で受けられる場合も多く、私たちも初回面談をWeb・電話で行っています。仕事の合間や業務後の時間を使って進められます。
転職エージェントからの連絡が多いときはどうすればよいですか?
連絡の頻度や手段に希望があれば、遠慮なく担当者に伝えましょう。「連絡は平日の夜にメールでお願いします」のように具体的に伝えると、対応してもらいやすくなります。転職を急いでいない場合は、その旨を共有しておくと、ペースに合わせた支援を受けやすくなります。
登録の前に、ほかのエンジニアがどう動いたかを知っておきたい方もいるはずです。環境を変えた方の事例や求人の傾向をLINEで配信しているので、気軽に受け取ってみてください。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也
関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。
