「SolidWorksを独学で覚えたいけれど、何から始めればいいの?」「スクールに通わなくても、仕事で使えるレベルになれるのだろうか」と悩み、独学の方法を調べている方も多いのではないでしょうか。
SolidWorksの基本操作は、独学でも十分に習得できます。ただし、学習用のソフトを用意することと、操作だけでなく設計の知識もあわせて学ぶことが、独学を成功させる鍵です。 正しい順番で学べば、未経験からでも設計職を目指す土台をつくれます。
この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、SolidWorksを独学で習得する方法や手順、身につけたスキルの活かし方を解説します。
そもそもSolidWorksとは
SolidWorks(ソリッドワークス)とは、ダッソー・システムズが提供している3次元CADで、機械や部品、装置の設計に幅広く使われているソフトです。
コンピュータ上で立体の形状を作り、部品を組み立てたり、図面を作成したりできます。産業機械や生産設備、治具(作業を補助する道具)の設計などで使われることが多く、機械設計の仕事を目指す方にとって身につけておきたいスキルの一つです。
SolidWorksは独学で習得できる?
結論として、SolidWorksの基本操作は独学でも習得できます。 画面の構成がわかりやすく、基本的な操作を覚えやすいとされているため、独学に向いている3次元CADです。
ただし、独学には次のような壁があります。
・学習用のソフトを用意する必要がある
・わからないことを質問できる相手がいない
・操作は覚えても、設計の知識が身につきにくい
・仕事で使えるレベルに達しているか判断しにくい
相談の現場では、「独学でSolidWorksの操作は覚えたのに、設計職の選考で評価されなかった」という声を聞くことがあります。企業が見ているのは、操作の速さだけでなく、設計の考え方を理解しているかどうかです。独学では、操作と設計の知識をセットで学ぶことを意識しましょう。
SolidWorksを独学する4つの方法
SolidWorksを独学する方法は、主に4つあります。自分の状況に合わせて組み合わせるのがおすすめです。
1. 学習用のソフトを用意して内蔵の教材で学ぶ
SolidWorksには、操作を学べる教材が組み込まれている場合があります。学生向けの製品や個人向けの製品を利用すると、自宅でも学習環境を整えられます。
メリット: 実際のソフトを触りながら、基本操作を順番に学べます。
注意点: 製品の利用条件や費用は、時期や対象によって異なります。公式の情報を必ず確認しましょう。
2. 書籍で学ぶ
操作の手順を図解した入門書や、練習課題が付いた書籍を使って学ぶ方法です。
メリット: 体系的にまとまっているため、順番に学びやすいです。
注意点: ソフトのバージョンによって画面が異なる場合があるため、対応するバージョンを確認しましょう。
3. 動画やオンライン講座で学ぶ
操作の様子を映像で確認しながら学ぶ方法です。
メリット: 実際の画面の動きを見ながら学べるため、操作をイメージしやすいです。
注意点: 内容の質にばらつきがあるため、信頼できる講座を選ぶことが大切です。
4. 職場や研修で学ぶ
すでに設計の仕事に就いている方は、職場のソフトや研修を活用して学ぶ方法もあります。
メリット: 実務の課題を通じて、仕事で使える力が身につきます。
注意点: 業務の内容によっては、使う機能が限られることがあります。
SolidWorksを独学で習得する5ステップ【ロードマップ】
SolidWorksを独学で習得するときは、次の5つのステップで進めると効率的です。
1. 学習環境を整える
まずは、学習用のソフトとパソコンを用意します。3次元CADは処理の負荷が大きいため、パソコンが動作の条件を満たしているかも確認しましょう。
2. 基本操作を覚える
画面の構成、平面に形を描くスケッチ、形状を立体にする基本的な機能など、最初の操作を覚えます。
3. 簡単な部品を作る
ボルトやブラケット(部品を取り付けるための金具)など、身近な部品を作ってみましょう。実物を見ながら寸法を測り、形状を再現する練習も効果的です。
4. 組立と図面の作成に挑戦する
複数の部品を組み合わせる組立や、作った部品から図面を作成する方法を学びます。仕事では、図面を作成する場面が多いため、欠かせないステップです。
5. 作品をまとめて成果を示す
作成した部品や組立を、画像や資料にまとめておきましょう。転職活動では、学習の成果を示す材料になります。
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学ぶべき機能と習得の順番
SolidWorksの機能は多いため、基本から応用へ、順番に学ぶことが大切です。
| 段階 | 学ぶ機能 | できるようになること |
| 入門 | スケッチ、押し出し、回転などの基本機能 | 簡単な部品の形状を作れる |
| 基礎 | 穴あけ、角を丸める機能、パターン(同じ形状の繰り返し) | 実際の部品に近い形状を作れる |
| 中級 | 組立、部品同士の位置の固定、干渉の確認 | 複数の部品を組み合わせた装置を作れる |
| 実務 | 図面の作成、寸法・公差の記入 | 製造に使える図面を作れる |
| 応用 | 板金、溶接構造、簡単な強度の解析 | 用途に合わせた設計に対応できる |
最初から応用の機能まで学ぼうとすると、挫折しやすくなります。まずは入門と基礎を確実に身につけ、組立と図面の作成まで進むことを目標にしましょう。
独学とスクール、どちらがよい?
SolidWorksは独学でも学べますが、スクールを利用する方法もあります。自分の学習スタイルや目的に合わせて選ぶことが大切です。
| 観点 | 独学 | スクール |
| 費用 | 書籍やソフトの費用のみで、おさえやすい | 受講料がかかる |
| 学習のペース | 自分の都合に合わせて進められる | 決められた日程で学ぶ |
| 質問できる環境 | 自分で調べて解決する必要がある | 講師に質問できる |
| 設計の知識 | 意識して学ばないと身につきにくい | 講座によっては設計の考え方も学べる |
| 向いている人 | 自分で計画を立てて学習を続けられる人 | 効率よく学びたい人、一人では続かない人 |
まずは独学で基本操作に触れ、壁にぶつかったらスクールを検討するという方法もあります。
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操作と一緒に身につけたい設計の知識・資格
SolidWorksを仕事で使うには、操作だけでなく、設計の基礎知識もあわせて身につけることが大切です。
一緒に学んでおきたい知識は、次のとおりです。
・製図の基礎:図面の書き方や読み方のルール
・機械要素:ねじ、軸受け、歯車などの部品の知識
・材料の知識:金属や樹脂など、材料の特徴
・加工の知識:切削や板金など、部品を作る方法
学習の成果を示したい場合は、資格に挑戦するのもおすすめです。3次元CAD利用技術者試験は、特定のソフトに限らず3次元CADの知識を証明できる資格です。また、SolidWorksの公式の認定資格もあります。
学生・未経験・経験者別に見る独学の進め方
独学の進め方は、今の状況によって変わります。
・学生の方:学生向けの製品などを活用し、基本操作から組立・図面の作成まで学びましょう。研究や課題で作った作品は、就職活動でのアピール材料になります。
・未経験の社会人の方:働きながら学ぶため、学習時間を決めて習慣化することが大切です。基本操作に加えて、製図や機械要素の基礎も学び、設計職への転職を目指しましょう。
・2次元CADの経験がある方:図面の知識を活かせるため、3次元の操作に慣れれば早く習得しやすいです。今の業務で3次元CADを使える機会がないか、職場に相談してみるのも一つの方法です。
独学で身につけたスキルの活かし方|年収と求人
独学で身につけたSolidWorksのスキルは、機械設計や装置設計などの仕事で活かせます。特に未経験の方は、学習の成果を具体的に示すことが、選考を通過するための大切なポイントです。
機械設計などの機電系職種の年収は、職種や業界によって異なります。なお、全職業の有効求人倍率は1.12倍です。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)
私たちが企業の採用担当者と話す中でも、「未経験の方の場合、独学で作った作品があると、学習意欲と実力の両方を判断しやすい」という声を聞きます。作成した部品や組立の画像に、設計で工夫した点を添えてまとめておくと、面接で説明しやすくなります。
独学でよくある失敗・注意点
SolidWorksを独学するときは、次のような失敗に注意しましょう。
・操作の手順だけを覚えて、設計の考え方が身についていない
・応用の機能から学ぼうとして、途中で挫折する
・作品を残しておらず、学習の成果を示せない
・ソフトの利用条件を確認せず、目的に合わない使い方をしてしまう
特に、操作だけを覚えて満足してしまうのは避けたいところです。 設計の現場では、なぜその形状にしたのかを説明できる力が求められます。
また、すでに設計の仕事をしている方で、「3次元CADのスキルを伸ばしたいのに、職場では2次元の作業ばかり」と感じている場合は、原因を切り分けてみましょう。スキルが伸びない原因が自分の学習不足にあるのか、3次元CADを使う機会のない環境にあるのかによって、取るべき行動が変わります。環境が原因であれば、3次元CADを使った設計に関われる職場へ移ることも選択肢です。
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独学で身につけたSolidWorksのスキルがどんな企業で評価されるのか、市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
まとめ
・SolidWorksの基本操作は、独学でも習得できる
・学習用のソフトを用意し、基本操作→部品→組立・図面の順に学ぶ
・操作だけでなく、製図や機械要素など設計の知識もあわせて身につける
・作成した作品をまとめ、学習の成果を示せるようにしておく
・スキルが伸びない原因が自分か、3次元CADを使う機会のない環境かを切り分ける
よくある質問
SolidWorksは独学でどのくらいの期間で習得できますか?
習得にかかる期間は、学習時間やこれまでの経験によって大きく異なります。まずは基本操作から組立・図面の作成までを目標にし、学習時間を決めて習慣化することが大切です。
SolidWorksを個人で使うには、どうすればよいですか?
学生向けの製品や、個人向けの製品、体験版などが用意されている場合があります。ただし、提供状況や利用条件、費用は時期や対象によって異なるため、必ず公式の情報を確認してください。
独学でSolidWorksを覚えれば、未経験でも設計職に転職できますか?
独学で身につけたスキルは、選考で評価される材料になります。ただし、操作だけでなく、設計の基礎知識や作品の説明力も求められます。未経験者を受け入れる求人や、研修制度のある企業を選ぶと、転職を目指しやすくなります。
2次元CADの経験があると、SolidWorksは覚えやすいですか?
覚えやすい傾向があります。図面の読み書きや寸法の考え方は、3次元CADでも共通しているためです。ただし、立体で形状を考える方法は2次元とは異なるため、基本操作から順番に学ぶことが大切です。
SolidWorksとほかの3次元CADは、どちらを学ぶべきですか?
目指す業界や製品によって異なります。SolidWorksは産業機械や装置の設計などで幅広く使われているため、未経験の方が最初に学ぶ3次元CADとして選ばれることが多いです。目指す業界の求人で使われているCADも確認しておきましょう。
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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

【機電部門統括責任者】キャリアアドバイザー 湯浅 空大
立命館大学卒業後、新卒で中堅アパレル企業へ入社。当社入社後は未経験圧倒的なスピードで実績を上げ、わずか2年半で機電部門統括責任者に就任。
圧倒的な求職者様目線を強みに、多くの機電エンジニアの転職成功。現在は、機電部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。
