「失業保険はいくらもらえるのか」と検索したあなたは、退職後の生活費が足りるのか不安を感じているのではないでしょうか。失業保険の総額は、退職前6か月の賃金から求めた基本手当日額に、所定給付日数を掛けて計算するとされます。1日あたりの額は賃金日額のおおむね50〜80%とされ、賃金が高い人ほど割合が低くなる仕組みです。この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、失業保険の計算方法と月給別の目安、注意点を解説します。
結論:失業保険はいくらもらえる?
1日あたりの支給額は「賃金日額×給付率」、受け取れる総額は「基本手当日額×所定給付日数」で決まるとされます。
- 賃金日額:退職前6か月の賃金(賞与を除く)の合計を180で割った額
- 給付率:おおむね50〜80%(60〜64歳は45〜80%)とされ、賃金が高いほど低くなる
- 上限・下限:年齢ごとに上限額などが定められ、毎年見直されるとされる
- 所定給付日数:自己都合退職の場合、被保険者期間に応じて90〜150日とされる
相談現場では「失業保険で、今の給料の何割くらいを受け取れるのかわからない」という声をよく聞きます。計算の仕組みを知っておくと、退職後の資金計画を立てやすくなります。
私たちはキャリアの専門家であり、法律の専門家ではありません。個別の支給額や受給の可否は、ハローワークや社労士に確認してください。
そもそも失業保険の支給額はどう決まる?
支給額は「賃金日額」「給付率」「所定給付日数」の3つの要素で決まるとされます。
| 要素 | 内容 | 決まり方 |
| 賃金日額 | 退職前の1日あたりの賃金 | 退職前6か月の賃金の合計を180で割る |
| 給付率 | 賃金日額に掛ける割合 | 賃金日額や年齢に応じて、おおむね50〜80% |
| 所定給付日数 | 受け取れる日数 | 退職理由、被保険者期間、年齢によって決まる |
計算に使う賃金には、基本給のほか、残業代や通勤手当などの各種手当も含まれるとされます。一方、賞与は含まれないとされます。
失業保険の計算方法5ステップ
計算は「賃金の合計→賃金日額→基本手当日額→上限の確認→総額」の5ステップで進めます。
1. 退職前6か月の賃金を合計する
給与明細を見て、税金や社会保険料を引く前の額面を合計します。残業代や手当も含め、賞与は除きます。
2. 合計額を180で割り、賃金日額を出す
6か月分の合計を180で割った額が、賃金日額です。
3. 賃金日額に給付率を掛け、基本手当日額を出す
給付率は、賃金日額と年齢によって決まるとされます。賃金日額が低いほど給付率は高くなります。
4. 年齢ごとの上限額・下限額を確認する
基本手当日額には上限額と下限額があり、毎年見直されるとされます。
5. 基本手当日額に所定給付日数を掛け、総額を出す
最後に、受け取れる日数を掛けて総額の目安を出します。
計算式をまとめると、次のとおりです。
- 賃金日額=退職前6か月の賃金の合計÷180
- 基本手当日額=賃金日額×給付率(おおむね50〜80%)
- 受給総額の目安=基本手当日額×所定給付日数
計算の流れがわかったら、退職後の見通しとあわせて次の職場探しも考えておくと安心です。転職事例やはじめの一歩の進め方をLINEでお届けしているので、気軽に受け取ってみてください。
月給別の試算|賃金日額と給付率の目安
賃金日額は月給のおおむね30分の1で、月給が高いほど給付率は50%に近づく傾向があります。
| 月給の目安(額面) | 賃金日額の目安 | 給付率の傾向 |
| 20万円 | 約6,700円 | 50〜80%の中で高めになりやすい |
| 30万円 | 約1万円 | 50〜80%の中で中程度になりやすい |
| 40万円 | 約13,300円 | 50%に近くなりやすい |
| 50万円 | 約16,700円 | 50%前後で、上限額が適用される場合がある |
上記は、6か月間同じ月給だったと仮定した概算です。
例えば月給30万円の場合、賃金日額は約1万円です。給付率を6割程度と仮定すると、基本手当日額は約6,000円となり、所定給付日数が90日なら総額は約54万円が目安です。実際の給付率は賃金日額と年齢で決まるため、正確な金額はハローワークで確認してください。
所定給付日数|自己都合と会社都合の違い【比較表】
受け取れる日数は、自己都合退職か会社都合退職かによって大きく変わるとされます。
| 被保険者期間 | 自己都合退職の所定給付日数 |
| 1年以上10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
会社都合退職の場合は、年齢と被保険者期間に応じて90日〜330日とされ、自己都合より長くなる傾向があります。1日あたりの金額が同じでも、日数の違いによって総額に差が出ます。
データで見る|年収から失業保険を計算できない理由
年収には賞与が含まれるため、年収をそのまま12で割っても、失業保険の計算に使う賃金にはなりません。
| 指標 | 金額(目安) |
| システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収 | 約574万円 |
| システムエンジニア(基盤システム)の平均年収 | 約684万円 |
| 給与所得者全体の平均年収 | 約478万円 |
出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」「job tag/システムエンジニア(基盤システム)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)
出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
上記の年収には、賞与も含まれています。失業保険の計算では賞与を除いた月々の賃金を使うため、給与明細で退職前6か月分の額面を確認しましょう。賞与の比率が高い人ほど、年収から想像する額より受給額は少なく感じやすくなります。
機電系は別分野のため、上記の数値は当てはまりません。
退職前に考えたい、在職中の転職という選択肢
失業保険は給与の全額を補うものではないため、在職中に転職先を決めておくと、収入の不安を抑えやすくなります。
相談現場では「退職後にゆっくり探すつもりだったが、想定より受給額が少なく焦ってしまった」という声を聞きます。受給額の目安を計算したうえで、退職の時期と転職活動の進め方を考えることが大切です。
退職を考える理由が職場環境にあるなら、同じ職種で体制の整った企業を、在職中に探しやすい傾向があります。仕事内容そのものを変えたい場合は準備に時間がかかることもあるため、学び直しの期間も含めて資金計画を立てましょう。
データで見るエンジニアの求人状況
情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.43倍と、職業計の1.12倍を上回っています。IT系は求人が多く、在職中に次の職場を決める進め方も取り入れやすい職種です。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)
機電系は別分野のため、この数値は当てはまりません。
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経験豊富なアドバイザーが、これまでのキャリアを丁寧にヒアリングします。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
受給額以外に知っておきたいお金のこと
失業保険を受け取るあいだは、受給額だけでなく、税金や保険料、受け取りの時期もあわせて考えることが大切です。
- 税金:失業保険には、所得税や住民税がかからないとされる
- 保険料:受給中も国民健康保険料や国民年金保険料の負担がある場合があり、軽減や免除の制度もあるとされる
- 受け取りの時期:自己都合退職の給付制限は受け取り始めを遅らせるもので、総額が減るわけではないとされる
- 再就職手当:早く再就職すると、残りの日数に応じた手当を受け取れる場合があるとされる
失業保険の計算で間違えやすいポイント
よくある間違いは、賞与を含めて計算することと、手取り額で計算してしまうことです。
1. 賞与を含めて計算してしまう
賞与は計算に含まれないとされます。賞与を含めると、実際より高い金額を想定してしまいます。
2. 手取り額で計算してしまう
計算には、税金や社会保険料を引く前の額面を使います。手取りで計算すると、実際より低い金額になります。
3. 残業代や手当を含め忘れる
残業代や通勤手当なども、計算に含まれるとされます。給与明細の内訳を確認しましょう。
4. 上限額を考慮していない
月給が高い人は、上限額が適用されて想定より少なくなる場合があります。最新の上限額を確認しましょう。
5. 計算の対象になる月を取り違える
欠勤が多い月などは、計算の対象から外れる場合があるとされます。
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まとめ
- 失業保険の総額は、基本手当日額に所定給付日数を掛けて計算するとされる
- 基本手当日額は、退職前6か月の賃金(賞与を除く)から求めた賃金日額に、給付率を掛けて求める
- 給付率はおおむね50〜80%で、賃金が高いほど低くなり、上限額もある
- 自己都合退職の所定給付日数は、被保険者期間に応じて90〜150日とされる
- 失業保険は給与の全額を補うものではないため、在職中の転職も含めて資金計画を立てる
よくある質問
失業保険は、手取りの何割くらいもらえますか?
失業保険は額面の賃金をもとに計算され、1日あたりの額は賃金日額のおおむね50〜80%とされます。賃金が高い人ほど割合は低くなり、上限額もあるため、手取りと比べると差が大きく感じられる場合があります。失業保険には税金がかからないとされる点も、あわせて考えましょう。
残業代や通勤手当も計算に含まれますか?
残業代や通勤手当などの各種手当は、賃金日額の計算に含まれるとされます。一方、賞与や臨時に支払われた賃金は含まれないとされます。退職前に残業が多かった月があると、賃金日額が高くなる場合があります。
自己都合と会社都合で、1日あたりの金額は変わりますか?
1日あたりの金額(基本手当日額)の計算方法は、自己都合と会社都合で基本的に同じとされます。違いが出るのは、受け取れる日数と給付制限の有無です。会社都合の場合は受け取れる日数が長くなる傾向があり、その分、総額にも差が出ます。
失業保険の金額を正確に知る方法はありますか?
正確な金額は、ハローワークで受給資格が決まった際に交付される書類で確認できるとされます。退職前に目安を知りたい場合は、給与明細で直近6か月の額面を合計し、この記事の計算方法で概算してみましょう。
失業保険を受け取っている間に、アルバイトをすると減りますか?
受給中にアルバイトなどで収入を得た場合は、ハローワークへの申告が必要です。働いた日数や収入額によっては、その日の支給が減額されたり、先送りされたりすることがあるとされます。申告を怠ると不正受給となるおそれがあるため、事前に確認しましょう。
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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也
関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。
