AI時代のプログラマーの将来性|なくなる仕事・残る仕事と今からできる対策

AI時代のプログラマーの将来性|なくなる仕事・残る仕事と今からできる対策

「AIがプログラムを書けるなら、プログラマーはいらなくなるのでは?」「今からプログラマーを目指しても大丈夫?」と、AIの進化を前に不安を感じて検索された方も多いのではないでしょうか。

AIの進化によって、プログラマーの仕事がすべてなくなるとは考えにくいものの、仕事の中身は確実に変わっていくと考えられます。決まった処理を書く作業はAIに任せられる場面が増える一方で、何を作るかを考え、AIの出力を確かめて品質に責任を持つ役割の重要性は高まっています。

この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、AIとプログラマーの関係をデータとともに検証し、これから身につけたいスキルやキャリアの選択肢を解説します。

結論:AIでプログラマーの仕事はなくならないが、求められる役割は変わる

AIとプログラマーの関係について、押さえておきたいポイントは次の5つです。

・AI(人工知能)を使って、プログラムを自動で書く道具が広く使われ始めている
・決まった手順の処理を書く作業は、AIに任せられる場面が増えていく
・一方で、要件を整理する、設計する、品質を確かめるといった仕事は人に残りやすい
・IT人材の不足は続いており、エンジニアの求人は多い状況にある
・AIを使いこなす側に回ることで、むしろ仕事の幅を広げられる可能性がある

「AIに仕事を奪われるか」ではなく、「AIを使って何ができるプログラマーになるか」を考えることが大切です。不安を感じるのは自然なことですが、早めに準備を始めれば、変化をチャンスに変えることもできます。

なぜ「AIでプログラマーはいらなくなる」と言われるのか|7つの理由

「プログラマーは不要になる」と言われる背景には、実際に起きている変化があります。不安の理由を一つずつ見ていきましょう。

1. AIがプログラムを自動で書けるようになった

文章で指示を出すだけで、AIがプログラムを書いてくれる道具が広く使われ始めています。簡単な処理であれば、人が一から書かなくても形になる場面が増えました。

2. 決まった処理ほどAIが得意になっている

入力された値の確認や、データの変換など、パターンが決まった処理はAIが得意とする分野です。こうした作業が仕事の中心だった方ほど、影響を感じやすくなっています。

3. テストや不具合の調査もAIが手伝えるようになった

テストのためのプログラムを作る、不具合の原因の候補を挙げるといった作業も、AIが支援できるようになっています。

4. 少ない人数で開発できるようになった

AIを活用することで、これまでより少ない人数で同じ規模の開発を進められる場合があります。そのため、「人が減らされるのでは」と不安に感じる方もいます。

5. 未経験者向けの簡単な仕事が減る可能性がある

経験の浅いプログラマーが担当してきた単純な作業が、AIに置き換わる可能性があります。未経験から目指す方にとっては、入口となる仕事が変わる懸念があります。

6. 技術の変化が速く、ついていけるか不安になる

AIの道具は次々と新しいものが登場しています。変化の速さに対して、「学び続けられるか」と不安を感じる方も少なくありません。

7. 報道や評判で不安があおられやすい

「AIで仕事がなくなる」という話題は、注目を集めやすいものです。実際の現場の変化よりも、不安が大きく伝わっている面もあります。

相談の現場でも、「AIが出てきて、このままプログラマーを続けて大丈夫か不安」という声を聞く機会が増えました。同じ悩みから環境を変えた方の事例や、求人の傾向をLINEでもお届けしています。友だち追加だけで気軽に受け取れます。

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データで見るプログラマーの需要と将来性

不安な話題が多い一方で、データを見ると、IT分野の人材は依然として不足している状況にあります。

指標数値
有効求人倍率(情報処理・通信技術者)1.43倍
有効求人倍率(職業計)1.12倍
IT人材の需給の見通し2030年に最大約79万人不足

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)

出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年公表)

なお、IT人材の需給の見通しは2019年に公表された調査で、その後のAIの急速な普及は十分に反映されていない可能性があります。

年収については、プログラマー単体の統計がこのデータ集にないため、参考として関連するIT職種であるシステムエンジニアの水準を示します。プログラマーとは職務が異なり、年収の水準も別である点に注意してください。

指標(参考:関連するIT職種)金額(目安)
システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収約574万円
システムエンジニア(基盤システム)の平均年収約684万円
給与所得者全体の平均年収約478万円

出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」「job tag/システムエンジニア(基盤システム)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)

出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

AIの普及によって仕事の中身は変わるものの、システムを作り、動かし続ける人材の需要がすぐになくなるとは考えにくい状況です。

AIに置き換わりやすい仕事・置き換わりにくい仕事

プログラマーの仕事の中にも、AIに任せやすいものと、人が担い続けるものがあります。

区分仕事の例理由
置き換わりやすい決まった手順の処理を書くパターンが決まっていて、AIが得意とする
置き換わりやすい簡単なテスト用のプログラムを作る仕様が明確で、自動化しやすい
置き換わりやすい既存のプログラムを別の書き方に直す変換のルールがはっきりしている
置き換わりにくい利用者の要望を整理し、何を作るかを決める人の意図や事情をくみ取る必要がある
置き換わりにくいシステム全体の設計を考える性能や費用、将来の拡張などを総合的に判断する
置き換わりにくいAIが書いたプログラムを確かめ、品質に責任を持つ誤りや危険がないかを判断するのは人の役割
置き換わりにくい関係者と調整しながら開発を進める人と人との信頼関係が必要になる

AIが書いたプログラムには、誤りや安全上の問題が含まれることもあります。そのため、AIの出力をそのまま使うのではなく、正しいかを見極められる力が、これまで以上に重要になります。

AI時代に影響を受けやすい人・受けにくい人

AIによる影響の受けやすさは、担当している仕事の内容によって変わる傾向があります。

影響を受けやすい傾向がある人

・決まった仕様のとおりに、プログラムを書く作業だけを担当している
・新しい技術や道具を学ぶ機会が少ない
・担当する工程が実装(プログラムを書く工程)に限られている

影響を受けにくい傾向がある人

・要件定義(システムに必要な機能を決める工程)や設計にも関わっている
・業務の知識があり、利用者の課題を理解できる
・AIの道具を自分の仕事に取り入れ、効率を上げている
・チームをまとめる、後輩を指導するといった役割を担っている

これはあくまで傾向であり、今の状況だけで将来を決めつける必要はありません。影響を受けやすい側に当てはまる場合も、これから経験の幅を広げていくことで十分に対応できます。

AI時代にプログラマーが身につけたいスキル

AIの時代に価値を高めるために、プログラマーが意識して身につけたいスキルは次のとおりです。

・AIを使いこなす力:AIの道具に的確な指示を出し、作業の効率を上げる
・プログラムを読んで評価する力:AIが書いたプログラムの誤りや問題点を見抜く
・設計の力:システム全体の構成や、処理の流れを考える
・業務の知識:担当する業界や、利用者の仕事の流れを理解する
・伝える力:利用者や関係者の要望を聞き取り、分かりやすく説明する
・基礎知識:情報処理の基本的な仕組みを理解する

基礎知識を体系的に身につけたい方は、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の勉強も役立ちます。AIの出力を正しく評価するには、仕組みを理解していることが前提になるためです。

出典:IPA「情報処理技術者試験」

AIを開発する側のプログラマーという選択肢

「AI プログラマー」には、AIを使うプログラマーだけでなく、AIそのものを開発するプログラマーという意味もあります。AIの仕組みを作る仕事は、一般にAIエンジニアと呼ばれることが多い職種です。

AIを開発する側の主な仕事は、次のとおりです。

・AIに学習させるためのデータを集め、整える
・AIの仕組み(学習の方法)を設計し、プログラムで形にする
・AIの精度を確かめ、改善する
・完成したAIを、実際のサービスやシステムに組み込む

この分野では、プログラミングに加えて、統計や数学の知識が求められることが多くなります。プログラマーとしての経験は、AIをサービスに組み込む工程などで活かしやすいでしょう。

AIで将来が不安なときの3つの選択肢

AIの進化に不安を感じたときは、次の3つの選択肢が考えられます。

  1. 現職でAIの活用に取り組む:今の仕事にAIの道具を取り入れ、効率化の実績をつくる
  2. 環境を変える転職をする:AIの活用に積極的な会社や、上流の工程に関われる会社に移る
  3. キャリアチェンジをする:AIエンジニアや、設計を担うシステムエンジニアなどを目指す

このとき大切なのは、不安の原因が「プログラマーという職種そのもの」にあるのか、「新しい技術に触れられない今の職場環境」にあるのかを切り分けることです。

・職場環境が原因の場合:AIの道具の利用が認められていない、新しい技術に触れる機会がないなら、環境を変えることで解決できる
・職種が原因の場合:プログラムを書く作業そのものに将来性を感じられないなら、設計や企画など役割を変える

私たちが支援してきた方の中でも、客先常駐で新しい技術に触れる機会が少なかった方が、AIの活用に積極的な自社開発の会社に転職し、仕事の幅を広げた例があります。求人を見ていても、AIの道具を使った開発の経験を歓迎する求人が増えていると感じます。

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プログラマーの経験を活かせるキャリア

プログラマーとしての経験は、AIの時代にもさまざまなキャリアにつながります。

キャリア主な仕事プログラマー経験の活かし方
システムエンジニア要件定義や設計を担当する実装を理解したうえで、現実的な設計ができる
AIエンジニアAIを開発し、サービスに組み込むプログラミングの経験を土台に、AIの知識を加える
社内SE社内のシステムの企画や運用を担当するAIの道具の導入を進める役割も担える
テスト・品質の担当システムの品質を確かめるAIが書いたプログラムの検証にも経験が活きる
組込・制御エンジニア機械や家電を動かすプログラムを作る機器の制約を踏まえた開発に経験を活かせる

どのキャリアでも、プログラムの仕組みを理解していることは大きな強みになります。AIの時代だからこそ、基礎を理解したうえでAIを使いこなせる人材が求められています。

自分の経験で目指せるキャリアを知りたい方へ

市場価値を客観的に評価したうえで、AIの活用に積極的な企業や、上流の工程に関われる求人も含めて、納得のいく選択肢を一緒に考えます。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
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まとめ

・AIでプログラマーの仕事がすべてなくなるとは考えにくいが、仕事の中身は変わっていく
・決まった処理を書く作業はAIに任せられる場面が増え、設計や品質を確かめる仕事の重要性が高まる
・IT人材の不足は続いており、エンジニアの求人は多い状況にある
・AIを使いこなす力、プログラムを評価する力、設計の力などを身につけることが大切
・不安の原因が職種そのものか、新しい技術に触れられない職場環境かを切り分けて行動する

よくある質問

AIでプログラマーの仕事は本当になくなりますか?

すべてなくなるとは考えにくいものの、仕事の中身は変わっていくと考えられます。決まった処理を書く作業はAIに任せられる場面が増える一方で、何を作るかを決める、設計する、品質を確かめるといった仕事は人に残りやすいとされています。AIを使いこなす側に回ることが大切です。

今から未経験でプログラマーを目指しても大丈夫ですか?

目指す価値は十分にあります。ただし、単純な作業はAIに置き換わる可能性があるため、プログラムの仕組みを理解し、AIの出力を評価できる力を身につけることが大切です。学習の段階からAIの道具を活用し、効率よく学ぶ姿勢も役立ちます。

AIを使えればプログラミングを学ばなくてもいいですか?

学ぶ必要はあります。AIが書いたプログラムには、誤りや安全上の問題が含まれることがあるためです。プログラムの仕組みを理解していなければ、正しいかどうかを判断できません。基礎を学んだうえでAIを使うことで、作業の効率と品質の両方を高められます。

AIプログラマー(AIエンジニア)になるには何が必要ですか?

プログラミングの経験に加えて、統計や数学の知識、データを扱う力が求められることが多いです。プログラマーとしての経験があれば、AIをサービスに組み込む工程などから関わり、少しずつ専門性を広げていく方法もあります。

AI時代に強いプログラマーになるには何をすればいいですか?

AIの道具を日々の仕事に取り入れて使いこなすこと、設計や要件定義など上流の工程に関わること、担当する業界の知識を深めることがおすすめです。今の職場でそうした機会がない場合は、環境を変えることも選択肢の一つです。

AIの活用経験は転職で評価されますか?

評価される場面が増えていると感じます。AIの道具を使って作業時間を短縮した、品質を改善したといった具体的な実績があれば、職務経歴書や面接で積極的に伝えましょう。どのように使い、どんな成果が出たかを数値で示すと説得力が増します。

AIの時代のキャリアは、情報を集めながら少しずつ考えていくのがおすすめです。同じ悩みから環境を変えた方の事例や、エンジニアの求人の傾向をLINEで配信しています。

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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

【IT部門統括責任者】キャリアアドバイザー 小畑 大夢

近畿大学卒業後、新卒で当社入社。圧倒的な当事者意識で営業活動に従事し、全社MVP・MVMの連続受賞をはじめ多くの表彰を経験。
圧倒的な求職者様目線を強みに、これまで多くのITエンジニアの転職成功に貢献。
現在は、IT部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。