「プログラマーになるには、学校に通わないといけないの?」「専門学校とプログラミングスクール、どちらがいい?」と、学び方に迷って検索された方も多いのではないでしょうか。
プログラマーになるために、特定の学校を卒業することは必須ではありません。ただし、学校には学ぶ順番が整っている、質問できる、就職の支援があるといった利点があります。年齢や使える時間、目指す働き方に合わせて、大学・専門学校・プログラミングスクール・職業訓練から選ぶことが大切です。
この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、プログラマーを目指せる学校の種類と違い、年代別のおすすめ、学校選びで失敗しないためのポイントを解説します。
結論:学校は必須ではないが、目的に合わせて選べば近道になる
プログラマーを目指すときの学校選びのポイントは、次の5つです。
・プログラマーになるのに、必須の学歴や資格はない
・学校の利点は、学ぶ順番が整っていること、質問できること、就職の支援があること
・高校生なら大学や専門学校、社会人ならプログラミングスクールや職業訓練が選択肢になりやすい
・学校を選ぶときは、卒業後にどんな仕事に就いているかを必ず確認する
・どの学校でも、卒業後に自分で学び続ける姿勢が欠かせない
学校は「通えばプログラマーになれる場所」ではなく、「学びを効率よく進めるための手段」と考えるのが現実的です。
そもそもプログラマーになるのに学校は必要?
プログラマーは、資格や学歴がなくても目指せる職種です。独学で基礎を身につけ、未経験から採用されて働き始める人もいます。
一方で、独学には「何から学べばよいか分からない」「つまずいたときに質問できる相手がいない」といった難しさがあります。相談の現場でも、「独学を始めたが、途中で何をすればよいか分からなくなった」という声をよく聞きます。
学校に通うかどうかは、次のような点で判断するとよいでしょう。
・一人で学習を続けられるか
・学習に使える時間と費用はどのくらいか
・就職の支援や、同じ目標を持つ仲間が必要か
プログラマーを目指せる学校4種類
プログラマーを目指せる学校には、大きく分けて4つの種類があります。まずは全体の違いを表で確認しましょう。
| 種類 | 主な対象 | 学ぶ期間の目安 | 費用の傾向 | 特徴 |
| 大学・大学院 | 高校生、大学進学を考える人 | 4年以上 | 高い | 情報科学の理論から幅広く学べる |
| 専門学校 | 高校生、若い社会人 | 2〜4年 | 中程度〜高い | 実務に近い技術を集中して学べる |
| プログラミングスクール | 社会人、学生 | 数か月程度 | 中程度 | 短期間で学べ、働きながら通える場合も多い |
| 公共職業訓練 | 離職中・求職中の人 | 数か月程度 | 受講料は原則無料とされる | ハローワークを通して申し込む |
費用や期間は学校によって大きく異なるため、気になる学校の資料で必ず確認してください。
大学・大学院
大学の情報系の学部では、プログラミングだけでなく、計算の仕組みやデータの扱い方など、理論的な基礎を幅広く学べます。
メリット:基礎理論を体系的に学べるため、将来、高度な技術分野や研究開発にも進みやすくなります。大卒以上を応募条件とする企業にも応募できます。
注意点:学ぶ期間が長く、費用も高くなりやすいです。実務で使う技術は、授業以外で自分から学ぶ必要があることもあります。
専門学校
専門学校では、プログラミングや開発の実習が中心で、実務に近い技術を集中して学べます。
メリット:実習の時間が多く、就職の支援も手厚い学校が多いです。基本情報技術者試験などの資格取得を目標にした授業がある学校もあります。
注意点:学校によって教える内容や質に差があります。授業の内容が、今の現場で使われている技術に合っているか確認が必要です。
出典:IPA「情報処理技術者試験」
プログラミングスクール
プログラミングスクールは、短期間でプログラミングを学べる民間の教室です。夜間や週末、オンラインで受講できるところも多くあります。
メリット:働きながら通いやすく、短期間で基礎から作品づくりまで進められます。転職の支援がついているスクールもあります。
注意点:期間が短い分、学べる範囲は限られます。費用や支援の内容はスクールによって大きく違うため、比較が欠かせません。
公共職業訓練
公共職業訓練は、仕事を探している人が、無料または少ない負担で職業に必要な技術を学べる制度とされています。ハローワークを通して申し込みます。
メリット:受講料の負担が少なく、条件を満たせば給付金を受けながら学べる場合もあるとされています。
注意点:申し込みには条件があり、選考がある場合もあります。開講の時期や内容は地域によって異なります。
なお、一定の条件を満たすと、指定された講座の受講費用の一部が支給される「教育訓練給付制度」を利用できる場合もあるとされています。対象となる講座や条件は、ハローワークで確認してください。
学校以外にプログラマーを目指す方法
学校に通わなくても、プログラマーを目指す方法はあります。
・独学:書籍や無料の学習教材を使って、自分のペースで学ぶ
・未経験者を採用する企業に就職する:入社後の研修で学びながら働く
独学は費用をかけずに始められる一方で、学ぶ順番を自分で決める必要があります。未経験者を採用する企業の場合は、研修の内容や、配属後にどのような仕事を担当するかを事前に確認することが大切です。
未経験からプログラマーになる5ステップ
学校に通う場合も、通わない場合も、未経験からプログラマーを目指す流れは大きく変わりません。次の5つのステップで進めましょう。
1. 目指す分野を決める
業務システム、自社サービス、組込・制御など、作りたいものや興味のある分野を考えます。分野によって、学ぶ言語や技術が変わります。
2. 基礎を学ぶ方法を選ぶ
独学か、学校に通うかを決めます。まずは無料の教材で少し体験してから、学校に通うかを判断するのもよい方法です。
3. 基礎を身につける
プログラミングの基本的な書き方や、プログラムが動く仕組みを学びます。あわせて、基本情報技術者試験などの資格の勉強をすると、知識を体系的に整理できます。
4. 作品を作る
学んだことを使って、簡単な道具やサービスを作ってみます。完成させた作品は、採用の選考で学習の成果を示す材料になります。
5. 就職・転職活動をする
未経験者を採用している企業に応募します。学校の就職支援や、転職エージェントを活用すると、自分に合う求人を見つけやすくなります。
学ぶ方法を決めた後は、小さな一歩を積み重ねることが大切です。未経験からの転職事例と、はじめの一歩の進め方をLINEでお届けしています。友だち追加だけで気軽に受け取れます。
独学と学校、どちらがよい?
独学と学校には、それぞれ向いている人がいます。次の表で、自分に合う方を考えてみましょう。
| 観点 | 独学 | 学校 |
| 費用 | 少なく済む | 学校によって大きく異なる |
| 学ぶ順番 | 自分で決める必要がある | あらかじめ整っている |
| 質問できる相手 | いないことが多い | 講師や仲間に質問できる |
| 続けやすさ | 自分の意思に左右されやすい | 期限や仲間がいて続けやすい |
| 向いている人 | 一人で計画を立てて続けられる人 | 学ぶ順番や支援が欲しい人 |
迷った場合は、まず独学で少し始めてみて、つまずいたら学校を検討する方法もあります。最初から高額な学校に申し込むより、自分に合う学び方を確かめてから決めるほうが、失敗を防ぎやすくなります。
学校選びで失敗しないためのチェックポイント
学校を選ぶときは、パンフレットの内容だけで判断せず、説明会や体験授業で直接確かめることが大切です。次の項目を確認しましょう。
□ 卒業生が、どのような企業・職種に就職しているかが具体的に示されている
□ 授業で学ぶ技術が、今の求人で求められている内容と合っている
□ 実際に作品を作る実習の時間が十分にある
□ 分からないときに質問できる仕組みがある
□ 就職の支援の内容(書類の添削、面接対策など)がはっきりしている
□ 費用の総額と、返金や途中解約の条件が分かる
□ 自分の生活の中で、無理なく通える時間割になっている
説明会では、次のような質問をしてみると、学校の実態が見えやすくなります。
・卒業生は、どのような仕事を担当していることが多いですか
・授業についていけないときは、どのような支援がありますか
・就職の支援は、卒業後も受けられますか
「就職率」の数字だけでなく、どのような職種に就いているかまで確認することが大切です。同じ「エンジニア職」でも、開発を担当する職種と、運用や監視が中心の職種では、身につく経験が大きく変わります。
年代・属性別に見るおすすめの学び方
自分の年齢や状況によって、選びやすい学び方は変わります。
| 年代・属性 | 選びやすい学び方 | 理由 |
| 高校生 | 大学の情報系学部、専門学校 | 時間をかけて基礎から学べる |
| 大学生(情報系以外) | 独学、プログラミングスクール | 在学中に学び、新卒の就職活動に活かせる |
| 20代の社会人 | プログラミングスクール、未経験者採用の企業への就職 | 未経験でも採用されやすい時期とされる |
| 30代以上の社会人 | プログラミングスクール、職業訓練、前職の経験を活かせる分野を選ぶ | 前職の知識と組み合わせると強みになる |
| 離職中の人 | 公共職業訓練 | 費用の負担を抑えて学べる |
30代以上で未経験から目指す場合は、前職で得た業界の知識や経験を活かせる分野を選ぶのがポイントです。たとえば、製造業での経験がある方は組込・制御の分野、事務職の経験がある方は業務システムの分野などが考えられます。
プログラマーを目指すメリット|年収と将来性
IT分野では人材の不足が続いており、プログラマーを含むエンジニアの求人は多い状況にあります。
| 指標 | 数値 |
| 有効求人倍率(情報処理・通信技術者) | 1.43倍 |
| 有効求人倍率(職業計) | 1.12倍 |
| IT人材の需給の見通し | 2030年に最大約79万人不足 |
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)
出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年公表)
年収については、プログラマー単体の統計がこのデータ集にないため、参考として関連するIT職種であるシステムエンジニアの水準を示します。プログラマーとは職務が異なり、年収の水準も別である点に注意してください。
| 指標(参考:関連するIT職種) | 金額(目安) |
| システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収 | 約574万円 |
| システムエンジニア(基盤システム)の平均年収 | 約684万円 |
| 給与所得者全体の平均年収 | 約478万円 |
出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」「job tag/システムエンジニア(基盤システム)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)
出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
プログラマーとして経験を積み、設計など上流の工程に進むことで、年収が上がっていく道筋も考えられます。
学び方や目指す職種を、一人で決めきれないときは
経験豊富なアドバイザーが、これまでの経験や興味を丁寧にヒアリングし、未経験から目指せる職種や学び方を一緒に考えます。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
注意点・よくある失敗
学校選びや学習では、次のような失敗が起きやすいので注意しましょう。
・学校に通えば就職できると考え、自分で学ぶ時間をつくらない
・費用の総額や解約の条件を確認せずに申し込む
・卒業後の就職先の職種を確認せず、希望と違う仕事に就いてしまう
・学ぶ言語や分野を決めずに、手当たり次第に学んで身につかない
・作品を作らず、知識を学ぶだけで終わってしまう
学習がうまく進まないときは、その原因が自分の学び方にあるのか、学校の教え方や環境にあるのかを切り分けることが大切です。学ぶ時間が足りない、目標があいまいといった学び方の問題なら、計画を立て直します。質問できる仕組みがない、授業の内容が古いといった環境の問題なら、学校を変えたり、別の学び方を組み合わせたりすることも考えましょう。
私たちのもとにも、「スクールを卒業したが、思っていた仕事に就けなかった」という相談が寄せられることがあります。お話を伺うと、学んだ技術と応募した求人の内容が合っていなかったケースも少なくありません。就職活動の段階で、自分の学んだ内容を活かせる求人を選ぶことも大切です。
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市場価値を客観的に評価したうえで、学んだ技術や前職の経験を活かせる求人を一緒に考えます。今の悩みの相談だけでもかまいません。
まとめ
・プログラマーになるのに、特定の学校の卒業は必須ではない
・学校には大学、専門学校、プログラミングスクール、公共職業訓練の4種類がある
・年齢や使える時間、費用に合わせて、自分に合う学び方を選ぶ
・学校を選ぶときは、卒業生の就職先の職種や、費用・解約の条件まで確認する
・学習がうまく進まないときは、自分の学び方の問題か、学校の環境の問題かを切り分ける
よくある質問
プログラマーになるには大学を出ていないといけませんか?
必須ではありません。専門学校やプログラミングスクールで学んだ人、独学で学んだ人もプログラマーとして働いています。ただし、企業によっては大卒以上を応募条件にしている場合もあります。応募したい企業の条件を確認したうえで、学び方を選びましょう。
専門学校とプログラミングスクールはどちらがいいですか?
時間をかけて基礎から学びたい高校生や若い方には専門学校、働きながら短期間で学びたい社会人にはプログラミングスクールが選びやすい傾向があります。どちらも学校によって内容や支援に差があるため、説明会などで直接確かめて選びましょう。
社会人でもプログラマーの学校に通えますか?
通えます。夜間や週末、オンラインで受講できるプログラミングスクールも多くあります。離職中の方は、ハローワークを通して公共職業訓練を利用できる場合もあります。仕事や生活と両立できる時間割かを確認して選びましょう。
独学だけでプログラマーになれますか?
なれる可能性はあります。無料の教材や書籍で基礎を学び、作品を作って採用されている人もいます。ただし、学ぶ順番を自分で決め、つまずいたときに自分で解決する力が求められます。続けるのが難しいと感じたら、学校の利用も考えてみましょう。
プログラマーの学校に通えば必ず就職できますか?
学校に通うだけで就職が決まるとは限りません。就職の支援がある学校でも、自分で学び続け、作品を作るなどの努力が欠かせません。学校を選ぶときは、卒業生がどのような職種に就いているかまで確認し、自分の目指す働き方と合っているかを確かめましょう。
学校で学ぶのにおすすめの資格はありますか?
基本情報技術者試験は、プログラマーを目指す方が基礎知識を身につけるのに役立つ資格の一つです。必須ではありませんが、未経験からの就職で学習の意欲を示す材料になります。資格の勉強を授業に取り入れている学校もあります。
出典:IPA「情報処理技術者試験」
学び方を選ぶことは、プログラマーへの第一歩です。職種研究や資格選びに役立つ情報を、LINEで配信しています。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

【IT部門統括責任者】キャリアアドバイザー 小畑 大夢
近畿大学卒業後、新卒で当社入社。圧倒的な当事者意識で営業活動に従事し、全社MVP・MVMの連続受賞をはじめ多くの表彰を経験。
圧倒的な求職者様目線を強みに、これまで多くのITエンジニアの転職成功に貢献。
現在は、IT部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。
