「転職 ボーナス もらってから 辞める」と検索したあなたは、転職先が決まったものの、できれば今の会社の賞与を受け取ってから退職したいと考えているのではないでしょうか。せっかく働いてきた期間に対する賞与だからこそ、受け取れる条件は事前に確認しておきたいところです。
転職前にボーナスをもらってから辞めること自体は可能ですが、賞与の支給条件と退職日をセットで確認することが重要です。特に「支給日に在籍していること」が条件になっている場合は、退職日を慎重に決める必要があります。
この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、ボーナスをもらってから辞めるための確認事項や退職を伝える時期、転職活動との両立方法を解説します。
結論:転職でボーナスをもらってから辞めることはできる?
結論として、賞与の支給条件を満たしていれば、ボーナスを受け取ってから退職することはできます。ただし、賞与は会社ごとに支給条件や査定方法が異なるため、「賞与支給日まで在籍すれば必ずもらえる」とは限りません。
特に確認したいのは、次の4点です。
・賞与の支給日
・賞与の算定期間
・支給日に在籍している必要があるか
・会社の業績や個人評価による減額・不支給の規定
大阪労働局も、賞与については就業規則などに支給時期や金額、査定方法などが定められている場合があると説明しています。まずは自社の就業規則や賃金規程を確認しましょう。
なお、私たちはキャリアの専門家であり、法律の専門家ではありません。退職や賞与について個別の法的判断が必要な場合は、労働局や弁護士、社会保険労務士などにも確認してください。
なぜ「ボーナスをもらってから辞める」が難しくなるのか
ボーナスを受け取ってから退職したいと考える人が多い一方、退職のタイミングによっては賞与の対象外になることがあります。ここでは、よくある注意点を7つに分けて見ていきます。
1. 支給日に在籍していることが条件になっている
賞与規程に「支給日に在籍する者に支給する」と定められている会社があります。この場合、賞与の算定期間をすべて勤務していても、支給日前に退職すると賞与を受け取れない可能性があります。
裁判例でも、就業規則などに支給日在籍要件が定められている場合、自己都合による退職者について、その条件が不合理とはいえず有効とされた例があります。
2. 賞与の算定期間と支給日を混同しやすい
賞与には、評価の対象となる期間と実際に支給される日があります。
たとえば、一定期間の勤務実績を評価して、その数か月後に賞与を支給する仕組みです。算定期間を満たしているからといって、必ずしも支給日に在籍する必要がないとは限りません。
3. 賞与額が確定しているとは限らない
「昨年は基本給何か月分だった」という情報だけで、今回の賞与額を判断するのは避けましょう。
会社の業績や個人評価によって支給額を決める規定がある場合、同じ会社でも支給額が変わることがあります。大阪労働局も、業績や勤怠、評価などを考慮して賞与額を決める場合があるとしています。
4. 退職を伝えたことで賞与がどうなるか気になる
「賞与支給前に退職の意思を伝えたら、賞与を減らされるのでは」と心配になる方もいます。
実際の扱いは、賞与規程や査定の仕組みによって異なります。支給条件を確認せずに「退職を伝えたら必ず賞与がなくなる」と考える必要はありません。
5. 転職先への入社日との調整が必要になる
賞与支給日を待っていると、転職先への入社時期と合わなくなる場合があります。
特に内定後に入社日が指定されている場合は、現在の会社の賞与だけでなく、転職先との調整も必要です。
6. 退職の申し出には一定の期間が必要になる
期間の定めのない雇用契約では、民法上、原則として退職の申し入れから2週間で雇用契約が終了するとされています。ただし、実際には就業規則に退職手続きが定められている場合があるため、規程を確認して余裕を持って進めることが大切です。
7. ボーナスだけを基準に退職日を決めると転職先との調整が難しくなる
賞与を受け取ることだけに集中すると、転職先への入社日、引き継ぎ、有給休暇の消化などが後回しになることがあります。
転職では、「賞与を受け取ること」と「円滑に転職すること」の両方を満たせる日程を考えることが重要です。
相談現場でも、「賞与支給日だけを見て退職日を決めたら、転職先の入社日と合わなくなった」という相談があります。賞与、退職、入社の3つを一つの予定表にまとめると整理しやすくなります。
ボーナスをもらってから辞めるための確認事項
賞与を受け取ってから退職したい場合は、まず会社のルールを確認しましょう。口頭で聞いた情報だけで判断せず、就業規則や賃金規程などの書面を確認することが大切です。
| 確認項目 | 見るポイント |
| 賞与支給日 | いつ支給されるか |
| 算定期間 | どの期間の勤務が評価されるか |
| 在籍要件 | 支給日に在籍する必要があるか |
| 査定方法 | 業績や個人評価が影響するか |
| 支給額 | 固定額か、変動する可能性があるか |
| 退職者の扱い | 支給日前後に退職した場合の規定 |
| 就業規則 | 賞与に関する条項がどうなっているか |
特に重要なのが「支給日在籍要件」です。厚生労働省のモデル就業規則にも、賞与を支給日に在籍する従業員へ支給する規定例があります。
ボーナスをもらってから辞める場合の退職時期
賞与を受け取ってから退職する場合は、「賞与支給日」と「退職日」の位置関係を確認します。
たとえば、賞与支給日が決まっており、支給日在籍要件がある場合は、少なくとも支給日より前に退職しないよう日程を確認する必要があります。
ただし、退職の申し出から退職日までの期間は、雇用契約や就業規則なども関係します。無期労働契約について法律上の原則だけを見て、直前に退職を申し出るのはおすすめできません。厚生労働省も、トラブル防止のため就業規則などを確認し、適切な退職手続きを取ることが重要としています。
退職日を決めるときの整理例
次のように、3つの日付を並べて考えると判断しやすくなります。
| 日付 | 確認すること |
| 賞与支給日 | 支給日に在籍する必要があるか |
| 退職予定日 | 就業規則上の手続きと引き継ぎ期間 |
| 転職先の入社日 | 内定先が希望する入社時期 |
賞与支給日だけを先に決めるのではなく、転職先の入社日から逆算して現在の会社の退職日を考えると、スケジュールを組みやすくなります。
データで見る実態|賞与は会社の規定によって扱いが異なる
ボーナスについては、「働いた期間に応じて必ず支給される給与」と一律に考えないことが重要です。
大阪労働局は、賞与について、あらかじめ支給条件が明確にされている場合には支払い義務が生じることがある一方、会社の業績などを条件としている場合は不支給となる場合があると説明しています。
また、賞与は労働保険上の賃金に含まれるものとして扱われていますが、これは賞与が必ず支給されることを意味するものではありません。
つまり、転職前に確認すべきなのは「世間一般ではボーナスをもらってから辞めるのが普通か」ではなく、自分の会社では賞与を受け取る条件がどう定められているかです。
出典:大阪労働局「よくあるご質問(賃金・退職金・賞与関係)」
ボーナスをもらえなかった場合に確認したいこと
退職時期によって賞与を受け取れなかった場合でも、すぐに「会社がおかしい」と判断するのではなく、まず規定を確認しましょう。
確認する順番は次のとおりです。
- 就業規則の賞与規定を確認する
- 賃金規程や賞与規程を確認する
- 算定期間と支給日を確認する
- 支給日在籍要件を確認する
- 会社の業績や査定による変動条件を確認する
- 人事・労務担当者に対象条件を確認する
特に、賞与について「支給日に在籍している者」と明記されている場合は、自己都合退職者が対象外となる扱いが認められる場合があります。
反対に、規定の内容が曖昧で、自分が対象になるか判断できない場合は、会社に書面で確認しておくと後の認識違いを防ぎやすくなります。
ボーナスをもらってから辞める以外の3つの選択肢
賞与だけを理由に転職時期を決める必要はありません。現在の状況によっては、別の進め方もあります。
1. 賞与を受け取ってから退職する
賞与の支給条件を確認し、転職先の入社日にも問題がなければ、この方法を選べます。
特に、支給日が近く、現在の職場で勤務を続けることに大きな問題がない場合は、日程を調整しやすいでしょう。
2. 賞与を待たずに環境を変える
現在の職場で心身への負担が大きい場合、賞与だけを理由に退職を先延ばしする必要はありません。
「数十万円の賞与を受け取るために、長期間つらい状態を続ける」という判断が適切とは限らないためです。
3. 転職活動だけ先に進めておく
賞与の支給を待ちながら、求人情報を集めたり、キャリア相談を受けたりする方法もあります。
転職活動は、退職してから始める必要はありません。転職先の選択肢や入社可能時期を先に把握しておけば、賞与支給後のスケジュールも組みやすくなります。
転職でボーナスをもらってから辞めるときの進め方
実際に転職を進めるなら、次の順番で確認するとスムーズです。
1. 現職の賞与規定を確認する
まずは賞与支給日、算定期間、在籍要件を確認します。
2. 転職先の入社時期を確認する
内定を受けたら、いつまでに入社する必要があるのかを確認します。
3. 退職日の候補を決める
賞与支給日、入社日、引き継ぎ期間を並べ、無理のない退職日を検討します。
4. 就業規則に沿って退職を申し出る
退職手続きや申し出の時期は、会社の就業規則などを確認しましょう。
5. 賞与の支給条件を再確認する
退職を申し出た後、賞与の対象条件について疑問があれば、人事・労務担当者に確認します。
なお、私たちの相談現場では、賞与だけでなく「次の会社で仕事内容や働き方が改善するか」まで含めて転職時期を考えることをおすすめしています。賞与を受け取ることが目的になり、転職先選びがおろそかにならないよう注意しましょう。
転職時期に迷ったら「賞与」と「キャリア」を分けて考える
ボーナスをもらってから辞めるか迷ったときは、「お金の問題」と「転職の問題」を分けると判断しやすくなります。
たとえば、次の項目を書き出してみてください。
| 確認すること | 自分の状況 |
| 賞与支給日 | ____ |
| 支給日在籍要件 | あり・なし・不明 |
| 転職先の入社希望日 | ____ |
| 現職の退職申し出期限 | ____ |
| 有給休暇の残日数 | ____ |
| 転職を急ぐ理由 | ____ |
| 賞与を待つメリット | ____ |
| 待つことで生じる負担 | ____ |
ここで重要なのが、「賞与を受け取るために待つべきか」と「今の職場から離れるべきか」は別の問題だということです。
職種そのものが合わないのか、それとも職場環境が原因なのかも切り分けて考えてみましょう。仕事内容が合っているなら、同じ職種で環境を変える選択肢があります。仕事内容そのものに違和感があるなら、職種や担当領域を変える方法もあります。
賞与を待つべきか、転職を優先すべきか迷っている方へ
転職時期だけでなく、今の経験をどのように次のキャリアへつなげるかも含めて整理できます。職種研究や転職活動に役立つ情報をLINEでも配信しています。
転職時期を一人で決める前に
経験豊富なアドバイザーが、これまでのキャリアを丁寧にヒアリングします。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
まとめ
・転職でボーナスをもらってから辞めること自体は可能ですが、賞与の支給条件を確認する必要があります
・特に「支給日に在籍していること」が条件になっているかを確認しましょう
・賞与の算定期間、支給日、査定方法、退職者の扱いを就業規則などで確認することが重要です
・退職日は賞与だけでなく、転職先の入社日や引き継ぎ期間も含めて決めましょう
・賞与を待つかどうかでは、職種そのものの問題なのか、職場環境の問題なのかも切り分けて考えることが大切です
よくある質問
転職でボーナスをもらってから辞めるのは問題ありませんか?
賞与の支給条件を満たしていれば、ボーナスを受け取ってから退職することはできます。ただし、会社によって支給日在籍要件などが異なります。就業規則や賞与規程を確認したうえで退職時期を決めましょう。
ボーナス支給日前に退職を伝えたら賞与はもらえませんか?
退職を申し出た時点だけで賞与の扱いが一律に決まるわけではありません。支給日在籍要件や査定方法など、会社の規定によって異なります。まずは賞与規程を確認し、必要であれば人事・労務担当者に確認しましょう。
ボーナスをもらった直後に退職しても大丈夫ですか?
賞与を受け取った後に退職すること自体が直ちに問題になるわけではありません。ただし、退職の申し出時期や手続きは就業規則などに定められている場合があります。転職先の入社日も含め、余裕を持って調整しましょう。
ボーナスをもらうために退職日を延ばすべきですか?
一概には決められません。賞与の金額だけでなく、現在の職場で働き続ける負担、転職先の入社時期、引き継ぎなどを合わせて判断する必要があります。特に心身への負担が大きい場合は、賞与だけを理由に無理をしないことも大切です。
転職先にはボーナスをもらってから辞めたいと伝えてもよいですか?
入社可能時期を正直に伝え、その理由として現職の賞与支給時期を説明することはできます。ただし、最終的な入社日は転職先との合意が必要です。内定後に入社時期を相談する場合は、具体的な希望日を提示すると調整しやすくなります。
ボーナスをもらってから転職活動を始めるべきですか?
必ずしも待つ必要はありません。賞与を受け取る予定なら、在職中に求人を調べたり、キャリア相談を受けたりすることもできます。先に転職先の選択肢を把握しておくと、賞与支給後の退職や入社までの計画を立てやすくなります。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也
関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。

