「プロジェクトマネージャーの年収はどのくらい?」「SEやPLからPMになると年収は上がる?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
厚生労働省のjob tagによると、プロジェクトマネージャ(IT)が属する主な職業分類の年収は889万円です。ただし、掲載されている統計は必ずしもプロジェクトマネージャーだけを対象としたものではないため、スキルレベル別の給与や求人条件もあわせて見ることが重要です。
この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、プロジェクトマネージャーの年収やスキルレベル別の給与、年収差が生まれる理由、年収を上げる方法を解説します。
プロジェクトマネージャーの年収は889万円
厚生労働省のjob tagによると、プロジェクトマネージャ(IT)が属する主な職業分類の全国の年収は889万円です。平均年齢は38.3歳、月間労働時間は173時間となっています。
| 項目 | データ |
| 年収 | 889万円 |
| 平均年齢 | 38.3歳 |
| 月間労働時間 | 173時間 |
| 求人賃金 | 月40.4万円 |
| 有効求人倍率 | 1.60倍 |
年収・平均年齢・労働時間は令和7年賃金構造基本統計調査、求人賃金と有効求人倍率は令和7年度のハローワーク求人統計をもとにしています。
ただし、job tagは「各職業に掲載されている統計データが、必ずしもその職業のみを表しているものではない」と注意を示しています。そのため、889万円をすべてのプロジェクトマネージャーの平均年収と断定するのではなく、PMの年収を考える際の参考値として見るのが適切です。
出典:厚生労働省「job tag(職業情報提供サイト) プロジェクトマネージャ(IT)」
プロジェクトマネージャーのスキルレベル別年収
プロジェクトマネージャーは、担当できるプロジェクトやスキルレベルによっても年収が変わります。job tagには、2023年度に厚生労働省が実施した委託調査をもとにしたITSSレベル別の給与データも掲載されています。
| スキルレベル | 年収の範囲 |
| ITSSレベル3 | 600万〜925万円 |
| ITSSレベル4 | 675万〜950万円 |
| ITSSレベル5以上 | 700万〜1,100万円 |
掲載されている金額は、各レベルの第一四分位から第三四分位までの範囲です。個人の年収上限・下限を示すものではありません。
スキルレベルが高くなるほど給与レンジも上がっており、ITSSレベル5以上では700万〜1,100万円となっています。
出典:厚生労働省「job tag(職業情報提供サイト) プロジェクトマネージャ(IT)」
プロジェクトマネージャーの年収に差が出る5つの理由
同じプロジェクトマネージャーでも、全員が同じ年収になるわけではありません。担当するプロジェクトの規模や責任範囲、専門性などによって評価は変わります。
1. 担当するプロジェクトの規模
数名のチームを管理するPMと、数十人・数百人規模のプロジェクトを管理するPMでは、求められるマネジメント能力が異なります。
厚生労働省のjob tagでも、ITプロジェクトは数人から数十人、場合によっては複数プロジェクトを束ねて数百人規模になると説明されています。転職では「PM経験○年」だけでなく、どの程度の規模を管理したのかを整理することが重要です。
2. 管理する予算や責任範囲
PMは進捗だけでなく、予算・要員・品質・リスクなどを管理します。担当範囲が広くなれば、プロジェクト全体に対する責任も大きくなります。
例えばチームの進捗管理だけを担当している場合と、顧客折衝や予算、リスクまで含めて意思決定している場合では、経験として評価される内容も異なります。
3. 上流工程の経験
要件定義やプロジェクト計画など、上流工程の経験もキャリアを考えるうえで重要です。顧客の要求を整理し、必要な人員やスケジュールを考えられるPMは、担当できるプロジェクトの選択肢が広がります。
単に開発工程を知っているだけでなく、顧客や事業側の要望をプロジェクト計画へ落とし込める経験が強みになります。
4. 技術・業界の専門性
PMにはマネジメント能力だけでなく、担当するシステムや業界への理解も役立ちます。クラウド、AI、セキュリティなどの技術知識や、金融・製造・医療などの業界知識を持つことで、専門性の高いプロジェクトを担当できる場合があります。
「マネジメント+専門性」の組み合わせを作ることも、キャリアの選択肢を広げる方法です。
5. 所属する企業の給与水準
同じPMでも、企業の給与制度や事業モデルによって年収は異なります。現在の会社で担当範囲を広げても給与が上がりにくい場合は、個人の能力だけでなく会社の給与テーブルが影響している可能性があります。
年収が上がらないと感じた場合は、職種そのものの問題か、職場環境や評価制度の問題かを切り分けましょう。
プロジェクトマネージャーは年収1000万円を目指せる?
プロジェクトマネージャーで年収1000万円を目指すことは可能です。厚生労働省のスキルレベル別給与データでも、ITSSレベル5以上のプロジェクトマネージャーは700万〜1,100万円となっています。
ただし、「PMになれば年収1000万円になる」という意味ではありません。ITSSレベル5以上は、プロフェッショナルとして高度な能力を発揮する水準であり、担当するプロジェクトの規模や責任、専門性なども重要になります。
年収1000万円という金額だけを目標にするのではなく、その年収帯の求人で何を求められているのかを逆算することが大切です。
例えば、大規模プロジェクトの管理経験、複数チームのマネジメント、予算管理、顧客の意思決定層との折衝など、現在の経験との差を確認してみましょう。
PMの年収は、経験年数だけではなく担当範囲によっても変わります。現在の経験がどの程度のPM求人で評価されるのかを整理したい場合は、LINEでキャリア情報を確認することもできます。
SE・PLからPMになると年収は上がる?
SEやPLからPMになったからといって、必ず年収が上がるとは限りません。現在の年収や企業の給与制度、PMとして任されるプロジェクトの規模などによって変わります。
一方で、PMになることで進捗管理だけでなく、予算・人員・顧客折衝などへ担当範囲を広げられる場合があります。こうした経験を積むことで、将来的に応募できる求人の幅が広がる可能性があります。
| SE・PLでの経験 | PMで活かせる経験 |
| 要件定義 | 顧客要求の整理 |
| 見積もり | 予算・工数管理 |
| チームリーダー | 人員・進捗管理 |
| 顧客折衝 | ステークホルダー管理 |
| 設計・開発 | 技術的なリスクの判断 |
| トラブル対応 | リスク・課題管理 |
IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちの視点でも、「SEからPMになった」という肩書きだけではなく、PMになったことで何を管理できるようになったのかを整理することをおすすめします。
プロジェクトマネージャーが年収を上げる5つの方法
PMとして年収アップを目指す場合は、単に経験年数を増やすだけではなく、市場で評価される経験を意識して積むことが重要です。
1. 大規模なプロジェクトを経験する
現在より規模の大きなプロジェクトを担当し、管理できる範囲を広げます。いきなり数百人規模の案件を担当する必要はなく、5人から10人、10人から複数チームというように段階的に経験を積む方法があります。
転職時には、プロジェクト期間・管理人数・担当工程などを数字で説明できるようにしておきましょう。
2. 予算管理まで担当する
進捗管理だけでなく、工数やコスト、予算まで管理できるようになるとPMとして説明できる経験が増えます。
例えば「開発チームを管理した」だけでなく、「○名・○カ月のプロジェクトで、○○万円規模の予算管理を担当」のように、実際の数字を使って経験を整理します。
3. 上流工程の経験を増やす
顧客との要件整理やプロジェクト計画など、プロジェクトの初期段階から関わる経験を増やします。上流から参画すると、その後の設計・開発・テストまでを見通した判断が求められます。
顧客折衝や要件定義の経験が少ない場合は、現在の職場で打ち合わせへの参加や要件整理から担当範囲を広げる方法もあります。
4. 専門性を身につける
マネジメントだけでなく、特定の技術や業界への専門性を持つ方法があります。例えばクラウド移行、セキュリティ、AI導入など、自分が経験してきた分野とPMスキルを組み合わせます。
ただし、流行している技術を選ぶだけではなく、これまでの経験とつながる領域を深めることが重要です。
5. 転職市場で自分の年収水準を確認する
現在の会社の給与だけを見ていると、自分の経験が転職市場でどの程度評価されるのかわからない場合があります。同じPMでも、企業によって求める経験や給与水準は異なります。
求人を見るときは提示年収だけでなく、プロジェクト規模、担当工程、管理人数、予算、顧客折衝などの条件を確認し、自分の経験と比較しましょう。
PM転職で年収を確認するときのポイント
転職で年収アップを目指す場合、求人票の上限額だけで判断しないことが重要です。「年収600万〜1,000万円」と書かれていても、どのような経験があれば1,000万円で採用されるのかは求人によって異なります。
| 確認項目 | 見るポイント |
| 年収レンジ | 自分の経験ならどの位置になるか |
| 基本給 | 固定給はいくらか |
| 賞与 | 支給条件・実績 |
| 固定残業代 | 年収に含まれているか |
| 担当規模 | 人数・期間・予算 |
| 担当工程 | 企画・要件定義から関われるか |
| 評価制度 | 何を基準に昇給するか |
| キャリア | 大規模PM・PMOなどを目指せるか |
「求人の最高年収」ではなく、「自分の経験ならいくらで評価される可能性があるか」を確認しましょう。
プロジェクトマネージャーの需要をデータで見る
厚生労働省のjob tagによると、プロジェクトマネージャ(IT)の令和7年度の有効求人倍率は1.60倍、求人賃金は月40.4万円です。
有効求人倍率が1倍を上回っているため、ハローワーク統計上では求職者数より有効求人数が多い状態です。ただし、この数字だけで「転職しやすい」と判断することはできません。企業によって求めるプロジェクト規模や技術領域、マネジメント経験などが異なるためです。
PM求人では求人数だけでなく、自分の経験と募集要件が合っているかを見ることが重要です。
出典:厚生労働省「job tag(職業情報提供サイト) プロジェクトマネージャ(IT)」
プロジェクトマネージャーの年収を上げるのに資格は必要?
年収アップのために必須となる資格はありません。PMでは実際にどのようなプロジェクトを管理してきたのかも重要だからです。
一方で、IPAのプロジェクトマネージャ試験やPMPなどを通じて、プロジェクトマネジメントを体系的に学ぶ方法があります。資格取得によって直接年収が上がるとは限りませんが、知識の整理や現在不足している能力を確認するために活用できます。
資格を検討するときは「年収が上がりそうだから」だけで選ばず、今後担当したいプロジェクトやキャリアとつながるかを確認しましょう。
プロジェクトマネージャーの年収が上がらないときは?
PMとして経験を積んでいるのに年収が上がらない場合は、自分のスキルだけを原因と考えないことが大切です。企業の給与テーブルや評価制度、任されているプロジェクトの規模などが影響している可能性があります。
まずは、次の項目を整理してみましょう。
・管理する人数は増えているか
・担当する予算は増えているか
・上流工程へ担当範囲が広がっているか
・顧客折衝の範囲は広がっているか
・成果を数字で説明できるか
・現在の会社の給与上限はいくらか
・同程度の経験を求める他社求人はいくらか
職種そのものの問題か、職場環境や評価制度の問題かを切り分けることが重要です。
現在の会社で担当範囲を広げる方法と、経験を評価してもらえる企業へ転職する方法の両方を比較してみましょう。
PMとしてどのくらいの年収を目指せるか知りたい方へ
PMは同じ肩書きでも、担当規模や責任範囲によって市場での評価が異なります。これまでのSE・PL・PM経験を整理し、自分の経験を活かせる求人やキャリアを確認してみましょう。
まとめ
プロジェクトマネージャーの年収は、担当するプロジェクトやスキルレベルによって異なります。
・job tagではプロジェクトマネージャ(IT)が属する主な職業分類の年収は889万円
・ITSSレベル3の給与範囲は600万〜925万円
・ITSSレベル5以上では700万〜1,100万円の給与データがある
・年収差にはプロジェクト規模や責任範囲、専門性などが影響する
・年収アップには管理できる範囲を広げ、市場での評価を確認することが重要
平均年収だけを見るのではなく、自分の経験ならどの程度のプロジェクトを担当できるのかまで整理してキャリアを考えましょう。
よくある質問
プロジェクトマネージャーの平均年収はいくらですか?
厚生労働省のjob tagでは、プロジェクトマネージャ(IT)が属する主な職業分類の年収は889万円です。ただし、統計は必ずしもPMだけを対象としていないため、PM全員の平均年収と断定せず参考値として見る必要があります。
プロジェクトマネージャーで年収1000万円は目指せますか?
目指すことは可能です。job tagのスキルレベル別給与では、ITSSレベル5以上のプロジェクトマネージャーは700万〜1,100万円となっています。ただし、個人の年収を保証するデータではありません。
SEからPMになると年収は上がりますか?
PMになっただけで必ず年収が上がるわけではありません。企業の給与制度や担当するプロジェクトによって異なります。予算・人員・顧客折衝など、管理する範囲を広げることがキャリア形成につながります。
プロジェクトマネージャーの年収が高くなるのはなぜですか?
プロジェクト全体の進捗・予算・要員・品質などに責任を持つためです。ただし、PMという肩書きだけで高年収になるわけではなく、担当規模や責任範囲、専門性などによって年収は異なります。
PMの年収アップに資格は必要ですか?
必須ではありません。プロジェクトマネージャ試験やPMPなどは知識を体系的に学ぶ方法ですが、転職ではプロジェクト規模や管理人数、予算、顧客折衝などの実務経験も重要です。
プロジェクトマネージャーの求人倍率は?
厚生労働省のjob tagによると、令和7年度のプロジェクトマネージャ(IT)の有効求人倍率は全国で1.60倍です。ただし、職業分類上の統計であり、個別の求人の転職難易度を示すものではありません。
PMの年収を上げたい場合は、現在の給与だけでなく「どこまでのプロジェクトを任せてもらえるか」も重要です。ITエンジニアの年収・キャリア情報はLINEでも確認できます。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

【IT部門統括責任者】キャリアアドバイザー 小畑 大夢
近畿大学卒業後、新卒で当社入社。圧倒的な当事者意識で営業活動に従事し、全社MVP・MVMの連続受賞をはじめ多くの表彰を経験。
圧倒的な求職者様目線を強みに、これまで多くのITエンジニアの転職成功に貢献。
現在は、IT部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。

