「履歴書 本人希望記入欄 書き方」と検索したあなたは、この欄に何を書けばよいのか、空欄のままでよいのか迷っているのではないでしょうか。
結論として、特に希望がなければ「貴社規定に従います」と1行記入するのが基本であり、空欄のまま提出することは避けてください。
ただし、勤務地や勤務時間に譲れない事情がある場合は、この欄で簡潔に伝えたほうが後のミスマッチを防げます。この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、本人希望記入欄の書き方を4つのパターンと例文で解説します。
結論:基本は「貴社規定に従います」の1行
本人希望記入欄で迷ったときの結論は、次の3点に集約されます。書き方の判断に必要な前提を、最初に押さえてください。
・特に希望がなければ「貴社規定に従います」と1行記入する
・空欄・斜線・「特になし」は避ける(記入漏れと受け取られやすいため)
・譲れない事情がある場合のみ、理由を添えて1〜2行で簡潔に書く
この欄は、待遇を交渉する場所ではありません。選考を進めるうえで企業側が事前に知っておく必要がある情報だけを、過不足なく伝える欄だと捉えてください。書く内容が多いほど熱意が伝わる、という性質の項目ではない点に注意が必要です。
そもそも本人希望記入欄とは|何のための欄か
本人希望記入欄は、履歴書の末尾に置かれる自由記述欄です。応募者側の事情や希望を、選考前に企業へ伝えるために設けられています。
採用担当者がこの欄を見る目的は、主に次の2つです。
・面接日程や連絡方法など、選考を進めるための実務的な情報を確認する
・勤務地や勤務時間など、入社後に調整が必要な事情を事前に把握する
つまり、企業側は「配慮すべき事情があるかどうか」を確認しています。何もなければ空欄でよさそうに思えますが、空欄は「書き忘れた」「書類を確認していない」と受け取られるおそれがあります。1行でも記入することが、確認済みであることの意思表示になります。
相談の現場でも、「貴社規定に従います、だけで本当に大丈夫ですか」という質問をよく受けます。結論としては問題ありません。この欄の記載量が選考の評価を左右することは、実務上ほとんどありません。
本人希望記入欄の書き方4パターン
書き方は、伝えたい内容に応じて4つのパターンに整理できます。自分がどれに当てはまるかを、まず確認してください。
| パターン | こんな人向け | 記載の分量 |
| 貴社規定に従います | 特に希望や制約がない | 1行 |
| 譲れない条件を書く | 勤務地・勤務時間に事情がある | 1〜2行 |
| 連絡方法を書く | 在職中で日中の連絡が難しい | 1行 |
| 補足事項を書く | 複数職種への応募や入社可能日を伝えたい | 1〜2行 |
1. 「貴社規定に従います」と書く
最も一般的な書き方です。希望がないことを明確に示しつつ、記入漏れとも見なされません。
メリット:どの企業・どの職種でも使える万能形で、余計な印象を与えない。
注意点:「貴社規定に従います」と「御社」は使い分けが必要。書き言葉では「貴社」を使う。
2. 譲れない条件だけを書く
勤務地や勤務時間に、生活上どうしても動かせない事情がある場合の書き方です。理由を一言添えると、わがままではなく事情として伝わります。
メリット:入社後に条件が合わず早期退職になる事態を防げる。
注意点:条件を並べすぎると、意欲の低さと受け取られるおそれがある。1〜2点に絞る。
3. 連絡希望の時間帯や方法を書く
在職中で日中に電話を取れない場合は、この欄で伝えておくと選考がスムーズに進みます。
メリット:連絡がつかないことによる選考の遅延を防げる。
注意点:「平日は対応できません」といった断定形ではなく、希望として書く。
4. 補足事項を書く
複数職種への応募、入社可能日、資格の取得予定など、他の欄に書ききれない情報を補う使い方です。
メリット:企業側が選考の進め方を判断しやすくなる。
注意点:自己アピールの場ではないため、志望動機や強みはここに書かない。
本人希望記入欄を書く5ステップ
何を書くか迷ったときは、次の順番で整理すると1〜2行にまとまります。所要時間は5分程度です。
- 勤務地・勤務時間・連絡方法など、自分の制約をすべて書き出す
- 書き出した項目を「選考前に伝える必要があるか」で仕分ける
- 求人票の条件と照らし合わせ、すでに満たされている項目を消す
- 残った項目を1〜2行に要約し、必要なら理由を一言添える
- 「希望いたします」「幸いです」など、依頼の形になっているか確認する
仕分けの基準はシンプルです。入社後の配属や運用で調整できる話は書かず、そもそも条件が合わなければ応募自体が成立しない事項だけを残します。たとえば「転勤ができない」は前者ではなく後者にあたります。
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そのまま使えるケース別の例文
実際の記載例を挙げます。自分の状況に近いものを、言葉を差し替えて使ってください。
・希望が特にない場合:貴社規定に従います。
・勤務地に制約がある場合:家族の介護のため、当面は関東圏内での勤務を希望いたします。その他の条件は貴社規定に従います。
・在職中で連絡時間が限られる場合:在職中のため、平日18時以降または土日にご連絡いただけますと幸いです。
・入社可能日を伝える場合:現職の引き継ぎのため、内定後1〜2か月程度での入社を希望いたします。
・勤務時間に事情がある場合:子どもの送迎のため、当面は9時から17時までの勤務を希望いたします。業務内容や勤務地については貴社規定に従います。
・複数職種に応募する場合:システムエンジニア職と社内システム担当職の2職種に応募しております。
・職種を限定したい場合:これまでの経験を活かせる組込みソフトウェア開発職を希望いたします。
・通院などの配慮が必要な場合:定期通院のため、月1回程度、平日午前に時間をいただけますと幸いです。業務の遂行に支障はございません。
理由を書くかどうかは、内容によって判断します。勤務地や勤務時間の制約は理由があると納得されやすく、連絡方法や入社可能日は理由がなくても問題ありません。
書いてよい内容・避けたほうがよい内容
どこまで書いてよいかを、項目ごとに整理します。
| 項目 | 書いてよいか | 書くときのポイント |
| 勤務地・転勤の可否 | 書いてよい | 事情を一言添える。範囲は具体的に |
| 勤務時間・時短の希望 | 書いてよい | 「当面は」と期間の見通しを添える |
| 連絡希望の時間帯 | 書いてよい | 在職中であることを理由として示す |
| 入社可能日 | 書いてよい | 引き継ぎ期間を踏まえた現実的な日付に |
| 応募職種の指定 | 書いてよい | 複数職種を募集している企業の場合に有効 |
| 希望年収 | 原則避ける | 求人票で指定がある場合のみ記載する |
| 休日・残業に関する希望 | 原則避ける | 求人票の条件を確認し、面接で質問する |
| 福利厚生への要望 | 避ける | 待遇交渉の場ではないため |
| 志望動機・自己PR | 避ける | 専用の欄に書く |
希望年収については、求人票や応募フォームで「希望年収を記載してください」と指定されている場合のみ書きます。指定がないのに書くと、条件面を優先する応募者という印象につながることがあります。
なお、労働条件は採用時に企業から明示されることとされており、履歴書の記載がそのまま労働契約の内容になるわけではありません。私たちはキャリアの専門家であり、法律の専門家ではありません。条件面に不安がある場合や、健康上の配慮が必要な場合の取り扱いについては、労働基準監督署や社会保険労務士などの専門窓口にご確認ください。
やってしまいがちな失敗5つ
書き方そのものより、次のような形式面での失敗が目立ちます。
- 空欄・斜線のまま提出する:記入漏れと受け取られるおそれがあります
- 「特になし」と書く:素っ気ない印象になるため「貴社規定に従います」に置き換えます
- 希望条件を箇条書きで5つ以上並べる:条件面を優先する応募者という印象につながります
- 「御社」と書く:書き言葉では「貴社」を使います
- 欄からはみ出すほど書き込む:この欄は補足であり、1〜2行に収めます
書類選考は、短時間で多くの応募者を確認する工程です。読みやすさと分量の適切さが、内容そのものと同じくらい見られていると考えてください。
状況別の書き方|在職中・未経験・ブランク・年代別
置かれている状況によって、優先して書くべき内容は変わります。
・在職中の方:連絡希望の時間帯と入社可能日を優先します。面接日程の調整が必要な旨も添えられます
・離職中の方:入社可能日を「即日」と書けると、選考が進みやすくなります
・未経験から目指す方:希望条件は最小限にします。「貴社規定に従います」で問題ありません
・ブランクがある方:ブランクの理由はこの欄ではなく、職務経歴書や面接で説明します
・20代の方:勤務地や職種の希望は絞りすぎないほうが、選考の幅が広がります
・30代〜40代の方:家庭の事情による制約は、隠さず簡潔に伝えたほうが後のミスマッチを防げます
未経験からの応募では、条件面の希望をほとんど書かないケースが大半です。書く内容が思い当たらないことを不安に感じる必要はありません。
エンジニア転職で押さえたい記載ポイント
エンジニアの転職では、一般的な職種とは判断が分かれる項目があります。
| 項目 | 書くべきか | 書き方の目安 |
| 客先常駐の可否 | 事情があれば書く | 「常駐先が限定される場合は事前にご相談させてください」 |
| リモート勤務の希望 | 求人条件次第 | 「週2日程度のリモート勤務を希望いたします」と幅を持たせる |
| 希望する技術領域 | 複数職種の募集時のみ | 応募職種名を明記する形にとどめる |
| 転勤・出張の範囲 | 制約があれば書く | 対応可能な範囲を具体的に示す |
| 夜勤・当直の可否 | 制約があれば書く | 健康上の事情がある場合は一言添える |
ここで一度考えていただきたいのが、譲れない条件が「職種そのものに由来するもの」なのか、「その企業の体制や運用に由来するもの」なのかという切り分けです。たとえば夜間対応の多さはインフラ運用という業務内容に由来する場合もあれば、体制が薄いという企業側の事情による場合もあります。前者であれば領域を変える検討が必要ですが、後者であれば同じ領域で体制の整った企業を選ぶという選択ができます。この切り分けができていないと、履歴書に書く条件も定まりません。
参考として、転職市場の動きやすさを示す指標も押さえておいてください。情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.43倍で、職業計の1.12倍を上回っています。条件を明示したことで応募先が減るのではないかと不安になる方もいますが、需給の面では選択肢が確保されやすい状況にあります。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)
なお、機械設計や回路設計、生産技術といった機電系職種については、職種単位の求人倍率を示す公的データが限られます。全職業の数値を個別職種の状況として読み替えないようご注意ください。
書くべきか迷う条件が、自分の中で整理できないときは
どこまでを譲れない条件とするかは、市場の状況やご自身の経験によって変わります。経験豊富なアドバイザーが、これまでのキャリアを丁寧にヒアリングしたうえで、条件の優先順位を一緒に整理します。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
まとめ
・本人希望記入欄は、希望がなければ「貴社規定に従います」の1行で問題ない
・空欄・斜線・「特になし」は記入漏れと受け取られるため避ける
・書くのは、勤務地・勤務時間・連絡方法・入社可能日など、選考前に伝える必要がある事項に限る
・希望年収や福利厚生への要望は、求人票で指定がない限り記載しない
・譲れない条件は、業務内容に由来するものか企業の体制に由来するものかを切り分けて判断する
よくある質問
本人希望記入欄は空欄でもよいですか
空欄は避けてください。記入漏れや、書類を確認していないという印象につながるおそれがあります。希望がない場合でも「貴社規定に従います」と1行記入すれば十分です。斜線を引く対応も、一般的な書き方としては推奨されません。
希望年収は書いてもよいですか
求人票や応募フォームで指定がある場合のみ記載してください。指定がないのに書くと、条件面を優先する応募者という印象になることがあります。年収の相談は、選考が進んだ段階や内定前の面談で行うほうが現実的です。
「特になし」と書くのは失礼ですか
失礼にはあたりませんが、素っ気ない印象になります。同じ内容であれば「貴社規定に従います」のほうが定型表現として自然です。手間は変わらないため、こちらに置き換えることをおすすめします。
在職中で面接日程が限られる場合はどう書けばよいですか
「在職中のため、平日18時以降または土日にご連絡いただけますと幸いです」のように、対応可能な時間帯を希望の形で示します。対応できない時間を並べるより、対応できる時間を書いたほうが調整が進みやすくなります。
希望条件を書くと選考で不利になりませんか
内容と分量次第です。勤務地や勤務時間の制約を理由とともに1〜2行で書く分には、不利にはなりにくいと考えられます。条件を5つ以上並べる、待遇への要望を書くといったケースで印象が変わりやすくなります。
応募フォームに本人希望欄がない場合はどうすればよいですか
無理に別の欄へ書く必要はありません。備考欄があればそこに記載し、なければ面接の場や担当者とのやり取りで伝えます。転職エージェント経由の応募であれば、担当者から企業へ事前に共有してもらう方法もあります。
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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也
関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。

