サービスエンジニアの年収がどのくらいなのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
求人統計を見ると、サービスエンジニアの正社員の平均年収は約520万円とされています。一方、転職支援実績では平均705.5万円というデータもあり、調査対象によって数字には大きな差があります。
サービスエンジニアの年収は、経験年数だけでなく、扱う製品・業界・企業規模・技術力などによって大きく変わります。
そこで本記事では、サービスエンジニアの年収データを確認したうえで、年収に差が生まれる理由や、年収を上げるために身につけたい経験について解説します。
サービスエンジニアの平均年収は約520万円
サービスエンジニアの年収を知るうえでは、求人情報をもとにした統計と、転職者の実績を分けて考える必要があります。
求人ボックスの2026年9月時点のデータでは、サービスエンジニアの正社員の平均年収は約520万円です。給与幅は351万円程度から1,058万円以上まで広く、経験や勤務先によって収入差があることが分かります。
一方、JAC Recruitmentが転職を支援したサービスエンジニアの平均年収は705.5万円でした。こちらは転職支援を利用した人が対象であるため、求人全体の平均と単純に比較することはできません。
| データ | 年収 | 特徴 |
| 求人ボックス | 約520万円 | 求人情報をもとにした統計 |
| JAC Recruitment | 705.5万円 | 転職支援実績 |
| doda | 446.2万円 | 整備士・サービスエンジニアを含む職種データ |
※それぞれ対象職種・集計方法が異なるため、単純比較はできません。
このように、サービスエンジニアの「平均年収」はデータによって異なります。
そのため、転職を考える場合は平均値だけを見るのではなく、自分の経験ならどの程度の求人が狙えるのかを見ることが重要です。
サービスエンジニアの年収に差が出る5つの理由
サービスエンジニアの年収は、主に「経験」「製品」「業界」「企業」「役割」の5つによって変わります。
1.経験年数によって変わる
サービスエンジニアは、経験を積むほど対応できるトラブルや製品の範囲が広がります。
新人の場合は先輩社員に同行しながら点検や修理を覚えます。
その後、一人で顧客先を訪問できるようになり、難易度の高い故障対応や設備導入まで担当すると、より高い専門性を評価されやすくなります。
特に重要なのは、単に「何年経験したか」ではありません。
「どのような製品を扱ったか」「どの程度のトラブルに対応したか」まで整理することが大切です。
2.扱う製品によって変わる
サービスエンジニアは、扱う製品によって必要な知識が大きく異なります。
例えば、一般的な機械設備だけでなく、産業機械、半導体製造装置、医療機器など、高度な専門知識が必要な製品もあります。
製品の単価が高く、停止した際の影響が大きい設備では、トラブル対応に高い専門性が求められる場合があります。
そのため、同じサービスエンジニアでも、担当製品によって求人の給与水準が異なることがあります。
3.業界によって変わる
サービスエンジニアの年収を考える際には、業界も重要なポイントです。
JAC Recruitmentでは、サービスエンジニアの年収について、半導体分野は比較的高くなる傾向があると説明しています。
また、サービスエンジニアの求人では、産業機械、医療機器、半導体関連など、専門性の高い分野の求人があります。
ただし「この業界なら必ず高年収」と考えるのではなく、製品単価、顧客、担当範囲、海外対応の有無なども確認しましょう。
4.企業規模や給与制度によって変わる
同じ仕事でも、企業によって基本給や賞与、各種手当は異なります。
例えば、メーカー系企業では自社製品を扱うケースが多く、製品知識を深く身につけられる場合があります。
一方、複数メーカーの設備を扱う企業では、幅広い製品・設備に対応する経験を積めることがあります。
年収だけを見るのではなく、基本給・賞与・残業代・出張手当・休日対応手当などを含めて比較することが重要です。
5.担当する役割によって変わる
サービスエンジニアの仕事は、点検や修理だけではありません。
経験を積むと、設備導入、顧客への技術説明、後輩育成、チーム管理などを任される場合があります。
JAC Recruitmentのデータでも、サービスエンジニアの平均年収はメンバークラス670.2万円、管理職1,014.3万円となっています。
ただし、この数字もJACが支援した転職者のデータであり、サービスエンジニア全体の管理職年収を示すものではありません。
データで見るサービスエンジニアの年収
サービスエンジニアの年収を考えるときは、複数のデータを確認することが重要です。
求人ボックスでは、2026年9月時点のサービスエンジニアの正社員平均年収を520万円としています。給与分布は351万円程度から1,058万円以上まで広がっています。
一方、JAC Recruitmentでは、転職支援実績に基づくサービスエンジニアの平均年収が705.5万円でした。メンバークラスは670.2万円、管理職は1,014.3万円となっています。
| 観点 | 数値・傾向 |
| 求人統計の平均 | 約520万円 |
| 求人統計の給与幅 | 約351万~1,058万円以上 |
| 転職支援実績の平均 | 705.5万円 |
| 転職支援実績・メンバー | 670.2万円 |
| 転職支援実績・管理職 | 1,014.3万円 |
※各データは対象者・集計方法が異なります。平均値をそのまま個人の想定年収として使用することはできません。
ここから分かるのは、「サービスエンジニアは平均○万円」と一つの数字で判断することの難しさです。
転職時には、自分の経験と応募先の求人条件を照らし合わせる必要があります。
サービスエンジニアで年収を上げやすい経験5つ
年収アップを考えるなら、単純に勤続年数を増やすだけでなく、企業から評価される経験を増やすことが重要です。
1.故障原因を特定して改善した経験
単純な部品交換だけでなく、故障原因を特定し、再発防止まで対応した経験はアピール材料になります。
「何が壊れたか」だけでなく、「なぜ壊れたのか」「どのように改善したのか」まで説明できるようにしましょう。
2.大型設備・産業機械の保守経験
大型設備や産業機械は、機械・電気・制御など複数の知識が必要になる場合があります。
そのため、担当していた設備の規模や種類を具体的に整理しておくことが重要です。
3.電気・制御系の知識
サービスエンジニアでは、機械だけでなく電気や制御に関する知識が必要になるケースがあります。
PLC、センサー、インバータ、電気回路などの知識がある場合は、職務経歴書で具体的に記載しましょう。
4.顧客折衝の経験
サービスエンジニアは顧客先で作業するため、技術力だけでなくコミュニケーション能力も求められます。
トラブルの状況を説明したり、修理内容を顧客に説明したりした経験は、技術以外の強みになります。
5.英語・海外対応の経験
外資系メーカーや海外製品を扱う企業では、英語を使用するケースがあります。
海外メーカーとの技術的なやり取りや、海外出張の経験などがある場合は、転職時のアピール材料になる可能性があります。
サービスエンジニアとしてどのくらいの年収を目指せるか知りたい方へ
経験豊富なアドバイザーが、これまでのキャリアを丁寧にヒアリングします。市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。
サービスエンジニアが年収を上げる4つの方法
年収アップを目指す場合は、「今の会社で経験を積む」「専門性を高める」「役職を目指す」「転職する」という4つの方向から考えられます。
| 方法 | 身につく価値 | 向いているケース |
| 専門性を高める | 技術力 | 特定製品を深く極めたい |
| 対応範囲を広げる | 汎用性 | 転職市場で選択肢を増やしたい |
| 管理職を目指す | マネジメント力 | チーム管理に興味がある |
| 転職する | 給与・環境の変更 | 現職で給与が上がりにくい |
重要なのは、「年収を上げるために転職する」と最初から決めないことです。
まず現在の経験を整理し、その経験が市場でどのように評価されるのかを確認しましょう。
サービスエンジニアの転職で年収を確認するポイント
求人票の年収だけで転職先を決めると、入社後に想定と違ったというケースにつながります。
確認したいのは、次の5項目です。
- 基本給はいくらか
- 賞与は何か月分を想定しているか
- 残業代は別途支給か
- 出張・休日対応などの手当があるか
- 想定年収にどの手当が含まれているか
特にサービスエンジニアは、顧客先への出張や休日対応などが発生する求人もあります。
そのため、年収の金額だけではなく、その年収がどのような働き方によって構成されているのかを確認することが重要です。
「年収が高い=条件が良い」とは限らない
例えば、年収600万円の求人と年収650万円の求人があったとしても、後者に頻繁な出張や休日対応が含まれている可能性があります。
逆に、年収が少し低くても、残業が少なく、技術研修が充実している企業なら、長期的なキャリア形成につながる場合があります。
転職では「年収」と「働き方」をセットで比較しましょう。
サービスエンジニアの転職では、求人票だけでは分からない仕事内容や出張頻度、残業、年収条件を確認することが大切です。
転職を急いでいない方も、現在の経験がどのような求人で評価されるのか確認できます。
LINEでは、機電エンジニアの転職・キャリアに役立つ情報を配信しています。
サービスエンジニアから年収アップを目指す転職先
サービスエンジニアの経験は、別の機電系職種でも活かせる可能性があります。
フィールドエンジニア
フィールドエンジニアは、顧客先での設備・機器の設置、保守、修理、トラブル対応などを担当します。
サービスエンジニアと業務内容が重なる部分も多く、これまでの経験を活かしやすい転職先の一つです。
設備保全
工場などの設備を安定稼働させる仕事です。
機械・電気設備の点検や修理、故障対応など、サービスエンジニアの経験を活かせる業務があります。
生産技術
生産ラインや設備の導入・改善などに関わる職種です。
サービスエンジニアとして設備の構造やトラブルに詳しくなった後、より上流の設備改善に関わりたい人はキャリアの選択肢として検討できます。
技術営業
技術知識を活かして、顧客への製品提案や技術説明を行う職種です。
顧客とのコミュニケーション経験が豊富なサービスエンジニアの場合、技術と営業の両方を活かせる可能性があります。
サービスエンジニアの年収アップに資格は必要?
サービスエンジニアへの転職や年収アップに、必ずしも特定の資格が必要とは限りません。
ただし、担当する製品や業務によっては、電気・機械・設備に関する資格や知識が評価される場合があります。
例えば、電気設備を扱う場合は電気系資格、設備保全では機械・電気系の知識など、仕事内容に合わせて資格を選ぶことが重要です。
資格を取ること自体を目的にするのではなく、「応募したい求人で何が求められているか」を先に確認しましょう。
サービスエンジニアの年収を上げるなら求人選びが重要
サービスエンジニアの年収は、経験だけでなく「どの企業・業界でその経験を使うか」によっても変わります。
特に確認したいのが、次の4項目です。
- 扱っている製品の専門性
- 顧客の業界・規模
- 出張・夜間・休日対応の頻度
- 将来的なキャリアパス
例えば、「機械の修理経験がある」という情報だけでは、求人との相性を判断しにくいでしょう。
「半導体製造装置を担当」「PLCを使用」「年間○件のトラブル対応」「顧客への原因説明まで担当」のように、経験を具体化することで、自分の市場価値を整理しやすくなります。
私たちIT・機電エンジニア専門の転職エージェントでも、サービスエンジニアの方から「今の経験で年収を上げられるのか」という相談を受けることがあります。
その際は年収だけでなく、扱ってきた製品、技術領域、顧客対応、出張頻度などを整理して、次の求人で活かせる経験を確認することが重要です。
サービスエンジニアとしてどのくらいの年収を目指せるか知りたい方へ
経験豊富なアドバイザーが、これまでのキャリアを丁寧にヒアリングします。市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。
まとめ
サービスエンジニアの年収について、最後に重要なポイントを整理します。
- 求人ボックスの2026年9月時点の平均年収は約520万円
- 転職支援実績では平均705.5万円というデータもある
- 年収は製品・業界・企業・経験・役割によって変わる
- 技術力だけでなく顧客折衝やマネジメント経験も評価材料になる
- 転職では年収だけでなく出張・残業・休日対応なども確認する
サービスエンジニアの年収を上げたい場合は、まず自分の経験を整理することから始めましょう。
そのうえで、現在の経験をより高く評価する企業や、専門性をさらに伸ばせる求人を比較することが重要です。
よくある質問
サービスエンジニアの平均年収はいくらですか?
求人ボックスでは、2026年9月時点のサービスエンジニア正社員の平均年収は約520万円です。ただし、JAC Recruitmentの転職支援実績では平均705.5万円となっており、データによって差があります。対象者や集計方法が異なるため、個人の年収目安としてそのまま利用するのは避けましょう。
サービスエンジニアで年収600万円は可能ですか?
可能性はあります。ただし、年齢や経験年数だけで決まるものではありません。
担当製品の専門性、電気・制御などの技術力、顧客折衝、管理職経験などによって求人の年収条件は変わります。
サービスエンジニアで年収700万円を目指せますか?
求人によっては700万円以上の条件もあります。JAC Recruitmentの転職支援実績では、サービスエンジニアの平均年収が705.5万円でした。ただし、これは転職支援実績であり、サービスエンジニア全体の平均ではありません。
サービスエンジニアは未経験からなれますか?
未経験から応募できる求人もあります。実際の求人では、研修や先輩同行を用意して未経験者を採用しているケースも確認できます。ただし、求人によって必要な知識や運転免許などの応募条件は異なるため、求人票を確認しましょう。
サービスエンジニアの年収を上げるには何が必要ですか?
専門性の高い製品を扱った経験、機械・電気・制御などの技術力、トラブルシューティング、顧客折衝、マネジメントなどが評価材料になります。
特に「何を担当したか」を具体的に説明できるようにしておくことが重要です。
年収だけでサービスエンジニアの求人を選んでもいいですか?
おすすめできません。出張、夜間対応、休日対応、残業、転勤などの条件によって働き方が大きく変わるためです。「職種そのものの問題なのか、職場環境によるものなのか」を切り分けて求人を比較しましょう。
サービスエンジニアから別の職種に転職できますか?
可能です。フィールドエンジニア、設備保全、生産技術、技術営業など、これまでの経験を活かせる職種があります。ただし、転職先によって求められる経験は異なるため、自分の経験と求人の仕事内容を照らし合わせることが大切です。
サービスエンジニアの年収は、経験年数だけでは決まりません。
「どの製品を扱ってきたか」「どんなトラブルに対応したか」「どの業界で経験を積んだか」によって、転職時の選択肢は変わります。
今すぐ転職する予定がなくても、現在の経験でどのような求人が選べるのかを知っておくと、今後のキャリアを考えやすくなります。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

【機電部門統括責任者】キャリアアドバイザー 湯浅 空大
立命館大学卒業後、新卒で中堅アパレル企業へ入社。当社入社後は未経験圧倒的なスピードで実績を上げ、わずか2年半で機電部門統括責任者に就任。
圧倒的な求職者様目線を強みに、多くの機電エンジニアの転職成功。現在は、機電部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。

