プロジェクトマネージャ試験とは?難易度・合格率・勉強方法を解説

プロジェクトマネージャ試験とは?難易度・合格率・勉強方法を解説

「プロジェクトマネージャ試験は難しい?」「PMを目指すなら取得したほうがいい?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。

プロジェクトマネージャ試験は、プロジェクトマネジメントに関する知識だけでなく、実際の状況を踏まえて判断・説明する力まで問われる高度試験です。2025年度秋期試験の合格率は14.3%で、記述式・論述式の問題も出題されます。

この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、プロジェクトマネージャ試験の内容や難易度、合格率、取得するメリット、勉強方法を解説します。

プロジェクトマネージャ試験とは

プロジェクトマネージャ試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する情報処理技術者試験の一つです。略号は「PM」、英語名称は「Project Manager Examination」で、高度試験に位置づけられています。

IPAでは対象者像として、システム開発プロジェクトにおいて、プロジェクトの目的を実現するために責任を持ってプロジェクトマネジメント業務を担う人を挙げています。プロジェクト計画の作成やチーム編成、リスクへの対応、ステークホルダーとのコミュニケーションなど、PMに必要な幅広い能力が問われる試験です。

単純に用語を暗記するだけではなく、プロジェクトをどのように計画・管理し、問題へ対応するかまで問われるのが特徴です。

出典:IPA「プロジェクトマネージャ試験」

プロジェクトマネージャ試験の試験内容

2026年度のプロジェクトマネージャ試験は、科目A-1・A-2・B-1・B-2の4科目で構成されています。2026年度からCBT方式へ移行しましたが、出題形式・出題数・試験時間は従来から変更されていません。

科目試験時間出題形式出題数解答数
科目A-150分多肢選択式30問30問
科目A-240分多肢選択式25問25問
科目B-190分記述式3問2問
科目B-2120分論述式2問1問

科目Aでは知識を問う選択問題、科目Bでは実際のプロジェクトを想定した記述・論述問題が出題されます。特に科目B-2は120分の論述式となるため、知識を覚えるだけでなく、自分の考えを論理的に文章で説明する対策が必要です。

科目A-1では幅広いIT知識が問われる

科目A-1は50分で30問に解答する四肢択一式の試験です。プロジェクトマネジメントだけに限定せず、高度IT人材として必要となる幅広い知識が問われます。

応用情報技術者試験などの学習経験がある人は、これまで身につけた知識を活かせる部分があります。また、一定の条件を満たしている場合は科目A-1の免除制度もあるため、自分が対象になるかIPAの最新情報を確認しましょう。2026年度のCBT移行後も、従来の午前Ⅰ免除制度は科目A-1試験免除制度として継続予定とされています。

科目A-2ではPMの専門知識が問われる

科目A-2は40分で25問に解答する四肢択一式です。プロジェクトマネジメントを中心とした専門知識を確認します。

PMとして仕事をしている人でも、実務では使う機会が少ない用語や考え方が出題される可能性があります。実務経験があるから対策不要と考えず、出題範囲を確認して知識を整理することが重要です。

科目B-1は長文を読んで答える記述式

科目B-1は90分の記述式で、3問のうち2問に解答します。問題文からプロジェクトの状況や課題を読み取り、設問に応じて回答する力が必要です。

例えば、問題文に複数の課題や関係者の状況が書かれている場合、自分の経験だけで回答するのではなく、問題文に示された条件を正確に読み取る必要があります。過去問題を解く際は正解を覚えるだけでなく、「問題文のどこを根拠にこの回答になるのか」まで確認しましょう。

科目B-2では論文を書く

科目B-2は120分の論述式で、2問から1問を選択して解答します。プロジェクトマネジメントについて、自分の経験などを踏まえながら設問に沿った論述を行います。

科目B-2対策では、試験当日にゼロから経験を思い出すのではなく、事前に自分のプロジェクト経験を整理しておくことが重要です。

例えば、プロジェクトの規模、期間、目的、自分の役割、発生した課題、判断した内容、対応、その結果などを整理しておきます。複数のテーマに応用できる経験を準備しておくと、問題に合わせて論述を組み立てやすくなります。

プロジェクトマネージャ試験の難易度は高い?

プロジェクトマネージャ試験は、高度IT人材を対象とする試験です。多肢選択式だけでなく記述式・論述式まであるため、知識と実践的な判断力の両方が求められます。

難しく感じやすいポイントとして、次のような点があります。

・幅広いIT知識が必要
・プロジェクトマネジメントの専門知識が必要
・長文問題を読み解く必要がある
・限られた時間で記述する必要がある
・科目B-2では論述対策が必要

ただし、難易度だけを見て受験を諦める必要はありません。現在の知識やPM・PL経験によって、重点的に対策すべき科目は変わります。

プロジェクトマネージャ試験の合格率は14.3%

IPAによると、2025年度秋期のプロジェクトマネージャ試験は応募者13,540人、受験者8,511人、合格者1,219人で、合格率は14.3%

でした。合格者の平均年齢は37.7歳です。

項目2025年度秋期
応募者数13,540人
受験者数8,511人
合格者数1,219人
合格率14.3%
合格者平均年齢37.7歳

出典:IPA「令和7年度秋期情報処理技術者試験(応用情報技術者試験、高度試験)及び情報処理安全確保支援士試験の合格発表について」

合格率だけで個人の合格可能性を判断することはできませんが、受験者のうち合格者が2割を下回る試験であることはわかります。試験直前に知識を詰め込むより、各科目の特徴に合わせて準備することが重要です。

2026年度からプロジェクトマネージャ試験はCBT方式へ移行

2026年度から、プロジェクトマネージャ試験を含む高度試験は、紙の問題・答案用紙を使った方式からCBT(Computer Based Testing)方式へ移行しました。試験会場に設置されたパソコンを使って問題を読み、キーボードとマウスで解答します。

プロジェクトマネージャ試験は2026年度の後期試験で実施され、科目A群・科目B群とも2027年2月頃の実施が予定されています。受験申込は2027年1月27日から2月16日の予定です。

2026年度は試験方式の変更だけでなく、従来の午前・午後という科目名称もA・Bへ変更されています。一方、IPAによると、CBT移行によって問われる知識・技能の範囲や出題形式、出題数、試験時間そのものは変更されていません。

なお、IPAは現行試験制度を2026年度の実施をもって終了し、2027年度から新試験制度へ移行する予定としています。2027年度以降に受験する場合は、必ず最新の試験制度を確認しましょう。

プロジェクトマネージャ試験は制度変更もあるため、受験時期に応じた最新情報の確認が重要です。資格だけでなくPMの仕事内容やキャリアについて情報収集したい場合は、LINEも活用できます。

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プロジェクトマネージャ試験を取得する3つのメリット

プロジェクトマネージャ試験に合格したからといって、必ずPMになれるわけではありません。一方、プロジェクトマネジメントに関する知識を整理し、自分の能力を客観的に示す材料の一つとして活用できます。

1. PMに必要な知識を体系的に学べる

実務では、自社の進め方や担当しているプロジェクトに必要な知識へ偏る場合があります。試験勉強を通じて、計画・チーム・リスク・ステークホルダーなど、プロジェクトマネジメントを幅広く学べる点がメリットです。

2. プロジェクトマネジメントの知識を示せる

プロジェクトマネージャ試験は、経済産業省が所管しIPAが実施する情報処理技術者試験の一つです。合格することで、試験で求められる知識・能力を身につけていることを示す材料になります。

ただし、転職では資格だけで評価が決まるわけではありません。PM求人では実際に管理したプロジェクト規模や人数、予算、担当工程、顧客折衝なども確認されるため、実務経験とあわせてアピールしましょう。

3. PMへのキャリアアップに活用できる

現在SEやPLとして働いている場合、PMに必要な知識を整理するきっかけになります。例えば、普段はチームの進捗管理を担当していても、試験勉強を通じてリスク管理やステークホルダー管理など、プロジェクト全体を見る視点を学べます。

資格取得をゴールにするのではなく、現在の実務で不足している経験を見つけるためにも活用しましょう。

プロジェクトマネージャ試験は転職に有利?

プロジェクトマネージャ試験の合格は、PMに必要な知識を持っていることを示す材料の一つになります。ただし、「資格があればPM未経験でも必ず採用される」と考えるのは避けましょう。

PM採用では、資格に加えて「何人規模のチームを管理したか」「どの工程を担当したか」「顧客とどのような調整をしたか」など、実務経験も重要です。

IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちの視点でも、資格名だけでなく、これまでの経験をPM業務と結びつけて整理することをおすすめします。例えば「PLとして8名の進捗管理を担当」「顧客との定例会で仕様変更を調整」のように具体化すると、担当範囲が伝わりやすくなります。

プロジェクトマネージャ試験の勉強方法

プロジェクトマネージャ試験では、科目ごとに出題形式が異なるため、すべてを同じ方法で勉強するより、科目に合わせて対策を変えることが重要です。

1. まず過去問題を確認する

最初にIPAが公開している過去問題を確認し、どのような問題が出るのか把握します。いきなり参考書を最初から暗記するより、自分が苦手な科目や出題形式を確認すると学習計画を立てやすくなります。

IPAのプロジェクトマネージャ試験ページから過去問題を確認できます。

2. 科目Aは過去問題を繰り返す

科目Aでは、多肢選択式の問題に対応できる知識を身につけます。間違えた問題については正解だけを覚えるのではなく、関連する用語や考え方まで確認しましょう。

特に科目A-2ではPMに関する専門知識が問われるため、自分が実務で経験していない領域も含めて学習することが大切です。

3. 科目B-1は根拠を探す練習をする

科目B-1では、問題文を読んで設問に答える練習を繰り返します。解答例を見るだけでなく、「問題文のどの部分が解答の根拠なのか」を確認しましょう。

時間を計って過去問題を解き、90分の中で2問を処理する感覚を身につけることも重要です。

4. 科目B-2用に実務経験を整理する

科目B-2では論述式の問題が出題されるため、自分が経験したプロジェクトを事前に棚卸ししておきます。

整理する項目内容
プロジェクト概要何を開発したか
規模人数・期間など
自分の役割PM・PL・SEなど
課題何が問題だったか
判断なぜその対応を選んだか
行動実際に何をしたか
結果どう改善・解決したか
振り返り次回どう改善するか

一つの経験だけでは問題テーマに合わない可能性があるため、複数のプロジェクトや課題を整理しておくと対応しやすくなります。

5. 本番を想定して論述する

論述対策では「内容を考えられる」だけでなく、限られた時間で文章としてまとめる練習が必要です。問題を選ぶ時間、構成を考える時間、実際に書く時間を決め、本番と同じ120分で練習してみましょう。

科目B-2は知識だけでなく、自分の経験を設問に合わせて論理的に説明する練習が重要です。

PMへのキャリアアップもあわせて考えたい方へ

資格取得だけでなく、現在のSE・PL経験をどのようにPMのキャリアへつなげるかも重要です。担当人数や工程、顧客折衝などを整理すると、次に必要な経験が見えやすくなります。

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プロジェクトマネージャ試験の勉強時間はどのくらい?

必要な勉強時間は、IT知識やPM・PL経験、応用情報技術者試験などの学習経験によって大きく異なります。IPAは個人ごとの標準勉強時間を示していないため、「合格には必ず○時間必要」と断定することはできません。

そのため、最初に過去問題を解き、科目Aの知識不足、科目B-1の読解、科目B-2の論述など、自分の弱点を確認して学習量を決めるのがおすすめです。

プロジェクトマネージャ試験はどんな人におすすめ?

プロジェクトマネージャ試験は、PMとして働いている人だけでなく、これからPMを目指すPL・SEにとっても学習候補になります。

・現在PMとしてプロジェクトを管理している
・PLからPMへキャリアアップしたい
・プロジェクト管理を体系的に学びたい
・大規模プロジェクトを担当したい
・自分のPM知識を確認したい

一方、PMを目指していない場合は、現在のキャリアに必要な資格かを確認しましょう。エンジニアとして技術を深めたいのであれば、専門分野に対応した資格のほうがキャリアと結びつく場合もあります。

資格そのものの知名度だけでなく、自分が目指す職種や担当したい仕事から逆算して選ぶことが大切です。

プロジェクトマネージャ試験とPMPの違い

プロジェクトマネジメント関連の資格として比較されることがあるのがPMPです。プロジェクトマネージャ試験とPMPは別の資格であり、実施団体や受験要件などが異なります。

比較項目プロジェクトマネージャ試験PMP
実施団体IPAPMI
主な位置づけ情報処理技術者試験の高度試験プロジェクトマネジメントの国際資格
主な対象IT・システム開発を中心としたPM幅広い業界のプロジェクト管理
受験要件【公開前に最新制度確認】【公開前にPMI最新要件確認】
試験制度2026年度はCBT方式【公開前にPMI最新制度確認】

どちらが上というものではありません。IT分野でのキャリアや国内の情報処理技術者試験とのつながりを重視するのか、幅広い業界でプロジェクトマネジメントを学びたいのかなど、目的に応じて検討しましょう。

PMへのキャリアアップもあわせて考えたい方へ

資格取得だけでなく、現在のSE・PL経験をどのようにPMのキャリアへつなげるかも重要です。担当人数や工程、顧客折衝などを整理すると、次に必要な経験が見えやすくなります。

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まとめ

プロジェクトマネージャ試験は、PMに必要な知識と実践的な判断力を問う高度試験です。

・IPAが実施する情報処理技術者試験の高度試験に位置づけられる
・2025年度秋期の合格率は14.3%
・2026年度は科目A-1・A-2・B-1・B-2の4科目で実施される
・2026年度からCBT方式へ移行し、2027年度には新試験制度へ移行予定
・科目B対策では過去問題と実務経験の整理が重要

資格取得だけを目的にせず、PMとして必要な知識の整理や今後のキャリア形成にも活用しましょう。

よくある質問

プロジェクトマネージャ試験は国家試験ですか?

プロジェクトマネージャ試験は、経済産業省が所管する「情報処理の促進に関する法律」に基づく情報処理技術者試験の一つです。IPAが試験を実施しています。

プロジェクトマネージャ試験の合格率は?

2025年度秋期試験では、受験者8,511人のうち1,219人が合格し、合格率は14.3%でした。年度によって合格率は変わるため、受験する際はIPAが公開する最新の統計情報を確認しましょう。

プロジェクトマネージャ試験に受験資格はありますか?

2026年度のIPAの試験案内では、プロジェクトマネージャ試験について年齢や実務経験などの受験資格は設けられていません。ただし、試験自体は高度IT人材を対象として設計されています。

プロジェクトマネージャ試験は実務未経験でも受験できますか?

受験自体は可能です。ただし、特に論述式ではプロジェクトマネジメントを想定した問題への対応が必要です。PM未経験の場合は、過去問題を確認し、どのような経験や判断が問われるのかを把握して対策しましょう。

プロジェクトマネージャ試験はいつ実施されますか?

2026年度は後期試験としてCBT方式で実施され、IPAは科目A群・B群とも2027年2月頃の実施を予定しています。申込受付は2027年1月27日〜2月16日の予定です。最新日程はIPA公式情報を確認してください。

プロジェクトマネージャ試験は2027年度から変わりますか?

IPAは現行試験制度を2026年度で終了し、2027年度から新試験制度へ移行する予定としています。2027年度以降に受験する場合は、出題内容や試験制度について最新情報を確認しましょう。

プロジェクトマネージャ試験を学ぶことで、現在の自分に不足しているPMスキルを整理するきっかけにもなります。PMへの転職やキャリアアップに関する情報はLINEでも確認できます。

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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

【IT部門統括責任者】キャリアアドバイザー 小畑 大夢

近畿大学卒業後、新卒で当社入社。圧倒的な当事者意識で営業活動に従事し、全社MVP・MVMの連続受賞をはじめ多くの表彰を経験。
圧倒的な求職者様目線を強みに、これまで多くのITエンジニアの転職成功に貢献。
現在は、IT部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。