フロントエンドエンジニアの年収は?平均・収入を上げる方法を解説

フロントエンドエンジニアの年収は?平均・収入を上げる方法を解説

「フロントエンドエンジニアの年収はどのくらい?」「経験を積めばどこまで収入を上げられる?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。

フロントエンドエンジニア単独の公的な平均年収統計は限られていますが、関連職種であるシステムエンジニア(Webサービス開発)の年収は578.5万円です。

ただし、実際の年収は経験年数だけでなく、使用技術や担当工程、設計経験などによっても変わります。

この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、フロントエンドエンジニアの年収目安から、収入に差がつく理由、年収アップを目指す方法まで解説します。

フロントエンドエンジニアの年収はいくら?

フロントエンドエンジニアだけを対象とした統一的な公的年収統計は限られています。

そのため、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」に掲載されている、関連職種のシステムエンジニア(Webサービス開発)を参考にすると、全国の年収は578.5万円です。

出典:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」令和7年賃金構造基本統計調査に基づく

一方、国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円です。

出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

整理すると以下のとおりです。

指標年収
システムエンジニア(Webサービス開発)578.5万円
給与所得者全体478万円

関連するWebサービス開発職の年収は、給与所得者全体の平均を約100万円上回っています。

ただし、578.5万円はフロントエンドエンジニアだけの平均ではありません。

フロントエンドエンジニアの年収を考える際の参考値として見る必要があります。

フロントエンドエンジニアの年収に差が出る5つの要因

同じフロントエンドエンジニアでも、年収は一律ではありません。

特に以下の5つによって差が生まれやすくなります。

・実務経験
・使用できる技術
・担当できる工程
・開発するサービスの規模
・マネジメントやリーダー経験

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.実務経験

まず影響するのが実務経験です。

未経験者と、複数のWebサービスを開発してきた経験者では、任せられる仕事の範囲が異なります。

ただし、「経験5年なら必ず高年収になる」というものではありません。

重要なのは、経験年数の中で何を担当してきたかです。

たとえば同じ3年間でも、

・指示された画面の修正を中心に担当
・新規機能の設計から実装まで担当
・サービス全体のフロントエンド設計を担当

では経験の内容が異なります。

年数だけでなく、経験の深さが年収を左右するポイントです。

2.使用できる技術

HTML・CSS・JavaScriptはフロントエンド開発の基本です。

実務ではさらに、

・TypeScript
・React
・Vue.js
・Next.js
・テスト関連技術
・Git

などを使用することがあります。

ただし、「Reactが使えるから高年収」と単純に決まるわけではありません。

技術を知っているだけでなく、実際のサービス開発でどのように使ったのかが重要です。

3.担当できる工程

年収アップを考えるうえで特に注目したいのが担当工程です。

フロントエンド開発には、

・要件整理
・設計
・実装
・テスト
・コードレビュー
・技術選定
・公開後の改善

など複数の工程があります。

実装だけではなく、設計や技術選定まで担当できると、より広い役割を任せられる可能性があります。

転職支援の現場でも、「何の技術を使っているか」と同じくらい「どこからどこまで自分で担当したか」を確認します。

4.サービスの規模や難易度

開発するサービスによって求められる技術力も変わります。

企業サイトの画面制作と、多数のユーザーが利用するWebサービスでは、考えるべき内容が異なります。

規模が大きくなるほど、

・表示速度
・コードの保守性
・複数人での開発
・データ連携
・不具合への対応
・セキュリティ

など、より幅広い知識が必要になります。

そのため、転職時にはサービス規模も経験として整理しておきましょう。

5.リーダー・マネジメント経験

フロントエンドエンジニアとして技術を深める以外に、チームをまとめる経験も年収アップにつながる可能性があります。

たとえば、

・コードレビュー
・メンバーの育成
・進捗管理
・技術方針の決定
・他部署との調整

などです。

技術とマネジメントの両方を理解できる人材は、リーダーや管理職などのキャリアも検討できます。

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フロントエンドエンジニアのスキルレベル別年収の目安

厚生労働省のjob tagでは、システムエンジニア(Webサービス開発)について、スキルレベル別の給与データも掲載されています。

フロントエンドエンジニアだけの数値ではありませんが、Webサービス開発職の参考として確認できます。

スキルレベル設計・構築の年収範囲
ITSSレベル1〜2420万〜620万円
ITSSレベル3450万〜700万円
ITSSレベル4500万〜780万円
ITSSレベル5以上600万〜950万円

出典:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」2023年度委託調査

ここでいう金額は、それぞれのスキルレベルにおける第一四分位から第三四分位までの範囲です。

フロントエンド限定の給与レンジではありませんが、スキルレベルが高くなるにつれて年収レンジも上がる傾向を確認できます。

重要なのは、「経験年数を増やす」だけでなく、担当できる仕事の難易度や範囲を広げることです。

未経験のフロントエンドエンジニアは年収が低い?

未経験から転職する場合、最初から経験者と同じ水準の待遇になるとは限りません。

企業は採用時に、

・HTML・CSSを使えるか
・JavaScriptを理解しているか
・自分でWebサイトやサービスを作ったことがあるか
・開発の基礎を理解しているか
・継続して学べるか

などを確認します。

未経験者は最初の年収だけでなく、「入社後に開発経験を積める環境か」を確認することが重要です。

年収だけを優先して求人を選んでも、開発を任せてもらえなければ、その後の市場価値を高めにくくなる可能性があります。

求人を見る際は、

□ 実際にフロントエンド開発を担当できるか
□ JavaScriptを使った開発経験を積めるか
□ コードレビューを受けられるか
□ 設計工程へ広げられるか
□ どのようなキャリアパスがあるか

まで確認しましょう。

フロントエンドエンジニアで年収600万円以上を目指すには?

年収600万円以上を保証する方法はありません。

ただし、関連職種の公的データを見ると、Webサービス開発のスキルレベルが上がるにつれて600万円を超える給与レンジも確認できます。

年収アップを目指すなら、以下のような経験を増やすことが重要です。

JavaScript・TypeScriptの理解を深める

フロントエンドエンジニアは、画面を作れるだけではなく、複雑な処理を実装する力も求められます。

JavaScriptやTypeScriptについて、

・データ処理
・非同期処理
・画面状態の管理
・コード設計

などまで理解すると、担当できる開発の幅が広がります。

フレームワーク・ライブラリを実務で使う

ReactやVue.jsなどを使った開発経験も、キャリアの選択肢を広げる要素になります。

ただし、技術名を増やすこと自体が目的ではありません。

一つの技術を使って設計から改善まで経験するほうが、単に複数の技術を触っただけより説明しやすい場合があります。

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使用技術だけでなく、担当工程や開発規模まで整理すると、自分の市場価値が見えやすくなります。転職するべきか迷っている段階でも、今の経験から選べるキャリアを整理できます。
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年収を上げたいなら「上流工程」の経験も重要

フロントエンドエンジニアの年収アップでは、実装力だけでなく設計力も重要です。

たとえば、「デザイナーから渡された画面を実装する」だけではなく、「必要な機能を整理し、画面構成や技術的な実現方法を考える」ところまで担当できると役割が広がります。

具体的には、

・要件整理
・基本設計
・画面設計
・技術選定
・コードレビュー
・開発方針の策定

などです。

私たちがエンジニアの経験を確認するときも、「React経験3年」のような技術名・年数だけでは判断しません。どの工程を任され、どこまで自分で判断したのかまで確認します。

年収を高めたい場合は、「何を使えるか」に加えて「何を任せられるか」を増やすことが重要です。

バックエンドやインフラの知識も年収アップにつながる?

フロントエンドを専門にする場合でも、バックエンドやインフラの知識が役立つことがあります。

Webサービスはフロントエンドだけで完成するものではありません。

画面から送信したデータはバックエンドで処理され、データベースへ保存されます。

そのため、

・APIによるデータ連携
・データベースの基本
・サーバーの仕組み
・クラウドの基礎
・Webの通信

なども理解すると、システム全体を考えやすくなります。

将来的には、フロントエンドとバックエンドの両方を担当するフルスタック寄りのキャリアを選ぶこともできます。

ただし、無理にすべてを学ぶ必要はありません。

まずはフロントエンドの専門性を高め、その後に必要な領域へ広げましょう。

フロントエンドエンジニアの需要と年収の将来性

フロントエンドエンジニアだけを対象とした将来の人材不足数は公表されていません。

一方、経済産業省の「IT人材需給に関する調査」では、2030年のIT人材不足について、需要の伸びが高いケースでは約79万人に達する可能性が示されています。

出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」

これはフロントエンドエンジニア単独の需要を示す数字ではありません。

IT人材全体の将来性を見る参考データとして捉える必要があります。

フロントエンド開発では、今後も単純な画面実装だけではなく、

・複雑なWebサービスの設計
・使いやすさの改善
・表示速度の改善
・バックエンドとの連携
・技術選定
・開発チームのリード

など、より広い役割を担えることが重要になるでしょう。

AIの普及でフロントエンドエンジニアの年収は下がる?

生成AIなどの開発支援ツールが広がることで、「フロントエンドエンジニアの仕事がなくなるのでは」と不安になる方もいるでしょう。

しかし、AIによってコードの一部を生成できても、

・どの機能が必要か決める
・適切な設計を考える
・生成されたコードを確認する
・不具合の原因を特定する
・ユーザーにとって使いやすい画面を考える
・他システムとの連携を設計する

といった判断は引き続き必要です。

今後は「コードを書けること」だけでなく、AIも活用しながら設計・判断・改善まで行える力が重要になると考えられます。

AIの利用有無だけで将来の年収が決まるわけではありません。

技術変化に合わせて仕事の進め方を更新していく姿勢が重要です。

フロントエンドエンジニアが転職で年収を上げる5つの方法

年収アップを目的に転職する場合は、求人へ応募する前の準備が重要です。

1.これまでの経験を棚卸しする

まずは以下を書き出します。

・使用言語
・フレームワーク
・担当機能
・担当工程
・サービス規模
・チーム人数
・リーダー経験
・改善した内容

「フロントエンド開発を3年間担当」だけでは、経験の強みが伝わりません。

2.成果を具体的に説明する

担当した仕事について、可能であれば成果も整理しましょう。

たとえば、

・画面表示の改善
・開発作業の効率化
・不具合の削減
・共通部品の整備

などです。

根拠のない数字を作る必要はありません。

説明できる範囲で、自分が何を改善したのか整理しましょう。

3.設計経験を増やす

現在の職場で可能なら、実装だけでなく設計やレビューにも関わりましょう。

転職する前に担当範囲を広げることで、次の求人で評価される経験を増やせる場合があります。

4.自分の市場価値を確認する

同じ経験でも、企業によって評価は異なります。

実際の求人を複数確認し、

・自分の経験で応募できる求人
・求められている技術
・不足している経験
・想定される役割

を整理しましょう。

5.仕事内容と職場環境を切り分ける

「年収が上がらないからフロントエンドをやめる」と判断する前に、原因を整理することも大切です。

たとえば、

・今の会社では設計を任せてもらえない
・評価制度が技術力を反映しにくい
・新しい開発を経験できない
・担当業務が固定されている

のであれば、フロントエンドという職種そのものではなく、現在の職場環境が原因かもしれません。

年収が伸びない原因が自分のスキルなのか、経験を積めない環境なのかを切り分けましょう。

環境が原因なら、フロントエンドの経験を活かした転職によってキャリアを変えられる可能性があります。

フロントエンドエンジニアが年収アップを目指すキャリアパス

フロントエンドエンジニアには複数のキャリアがあります。

フロントエンドの専門性を高める

設計や性能改善、技術選定など高度なフロントエンド開発を担当するキャリアです。

専門性を深めたい人に向いています。

フルスタックエンジニアを目指す

バックエンドやインフラまで知識を広げ、Webサービス全体を担当できるようにする道です。

担当領域を広げたい人に向いています。

テックリードを目指す

技術的な方針を決めたり、コードレビューをしたり、チームの技術面を支えたりする役割です。

技術を軸にチームをリードしたい人に向いています。

PM・マネジメントへ進む

プロジェクトやチーム全体を管理するキャリアもあります。

開発経験を活かしながら、人やプロジェクトを動かす仕事へ広げられます。

どのキャリアが年収アップにつながるかは、企業や経験によって異なります。

「高そうだから」という理由だけで選ばず、自分の得意分野と今後伸ばしたい能力を整理しましょう。

フロントエンド経験を活かして年収アップを目指したい方へ

経験豊富なアドバイザーが、使用技術・担当工程・開発規模まで整理し、現在の市場価値や次に目指せる求人を一緒に考えます。転職するか決めていない段階での情報収集も可能です。
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まとめ

フロントエンドエンジニアの年収について重要なポイントをまとめます。

・フロントエンド単独の公的統計は限られるが、関連するWebサービス開発SEの年収は578.5万円
・年収は経験年数だけでなく、使用技術・担当工程・サービス規模などによって変わる
・年収アップを目指すなら実装だけでなく設計・技術選定など担当範囲を広げることが重要
・転職では技術名だけでなく「何をどこまで担当したか」を具体的に伝える
・年収が伸びない場合は、自分のスキル不足か経験を積めない職場環境かを切り分けて考える

フロントエンドエンジニアの年収は、「Reactを使える」「経験年数が長い」といった一つの要素だけで決まるものではありません。

現在の経験を棚卸しし、次にどの役割を担えるようになるべきかを考えることが、長期的な年収アップにつながります。

よくある質問(FAQ)

フロントエンドエンジニアの平均年収はいくらですか?

フロントエンドだけを対象とした統一的な公的統計は限られています。参考として、厚生労働省job tagのシステムエンジニア(Webサービス開発)の年収は578.5万円です。

フロントエンドエンジニアで年収600万円は目指せますか?

可能性はあります。関連するWebサービス開発職では、スキルレベルによって600万円を超える給与レンジも示されています。ただし、実際の年収は企業や経験、担当工程によって異なります。

Reactが使えると年収は上がりますか?

Reactを使えるだけで年収が上がるとは限りません。どの規模のサービスで、どの機能や工程を担当したかも重要です。設計や技術選定まで経験していると、担当できる役割を広げやすくなります。

フロントエンドエンジニアは年収が低い職種ですか?

一概に低いとは言えません。関連するWebサービス開発SEの年収578.5万円は、給与所得者全体の平均478万円を上回ります。ただし、フロントエンド単独の比較ではない点に注意が必要です。

Reactが使えると年収は上がりますか?

Reactを使えるだけで年収が上がるとは限りません。どの規模のサービスで、どの機能や工程を担当したかも重要です。設計や技術選定まで経験していると、担当できる役割を広げやすくなります。

未経験のフロントエンドエンジニアでも年収アップできますか?

経験を積み、担当範囲を広げることで年収アップを目指せます。最初の待遇だけでなく、JavaScript開発や設計など、将来につながる経験を積める職場かどうかを確認しましょう。

フロントエンドとバックエンドはどちらの年収が高いですか?

公的統計では両者を直接比較できる統一的なデータが限られているため、一概には言えません。領域よりも担当工程、専門性、設計経験、マネジメント経験などによって年収は変わります。

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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

【IT部門統括責任者】キャリアアドバイザー 小畑 大夢

近畿大学卒業後、新卒で当社入社。圧倒的な当事者意識で営業活動に従事し、全社MVP・MVMの連続受賞をはじめ多くの表彰を経験。
圧倒的な求職者様目線を強みに、これまで多くのITエンジニアの転職成功に貢献。
現在は、IT部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。