「ゲームテスターとして正社員になれるのだろうか」「アルバイトや派遣のまま働き続けて大丈夫なのか」と不安を感じて検索した方も多いのではないでしょうか。ゲームテスターは非正規で働く人も多い仕事のため、収入の安定や将来を考えて正社員を目指したいと考えるのは自然なことです。
ゲームテスターとして正社員になることは十分に可能です。そのルートは、正社員として直接応募する、今の職場で正社員登用を目指す、IT業界のテストエンジニアとして正社員になるなど複数あり、経験の伝え方と企業選びが成否を分けます。 やみくもに応募するのではなく、自分に合ったルートを選び、準備を整えることが大切です。
この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、正社員と非正規の違い、正社員になるための4つのルート、5ステップのロードマップ、求人の探し方と選び方、年代・経験別の考え方、そして注意点までを解説します。
そもそも正社員のゲームテスターとは
ゲームテスターは、正社員のほか、契約社員、派遣社員、アルバイトなど、さまざまな雇用形態で働かれている仕事です。同じテストの仕事でも、雇用形態によって収入の安定性や任される役割、キャリアの広がり方が異なります。
| 雇用形態 | 収入の形 | 任されやすい役割 | キャリアの広がり |
| 正社員 | 月給制が一般的で、賞与がある場合もある | テストの実施に加え、リーダーや計画づくり | 昇格や職種の幅を広げやすい |
| 契約社員 | 月給制または時給制で、契約期間が決まっている | テストの実施が中心 | 正社員登用の道がある場合もある |
| 派遣社員 | 時給制が一般的 | 派遣先で決められたテストの実施 | 派遣先の方針に左右されやすい |
| アルバイト | 時給制 | テストの実施が中心 | 正社員登用の道がある職場もある |
正社員は、収入が安定しやすいだけでなく、テストリーダーやテストの計画づくりなど、一段上の役割を任されやすい点が特徴です。こうした経験は、将来のキャリアの幅を広げることにもつながります。
なお、雇用形態ごとの給与や社会保険、福利厚生の扱いは、企業や契約内容によって異なります。応募の際は、求人票や雇用契約書で条件を必ず確認してください。
正社員のゲームテスターになるには?4つのルート
正社員のゲームテスターを目指すルートは、主に次の4つです。
1. テスト専門の会社に正社員として応募する
ゲームのテストを専門に請け負う会社の中には、正社員としてゲームテスターを採用している企業があります。
メリット:未経験から正社員として採用される可能性があり、研修制度が整っている企業もあります。
注意点:取引先のゲーム会社に常駐して働く場合もあるため、勤務地や働き方を事前に確認しましょう。
2. ゲーム会社の品質管理部門に応募する
ゲームを開発・販売する会社の中には、自社内に品質管理の部門を持ち、正社員を採用している企業もあります。
メリット:自社のゲームに長く関われ、開発チームとの距離も近いため、やりがいを感じやすい環境です。
注意点:募集の数は多くない傾向があり、テストの経験が求められることも少なくありません。
3. 今の職場で正社員登用を目指す
アルバイトや派遣、契約社員として働いている場合は、今の職場の正社員登用制度を活用する方法があります。
メリット:職場や仕事内容に慣れた状態で、正社員を目指せます。
注意点:登用の条件や時期があいまいな場合もあるため、具体的な基準を確認しておくことが大切です。
4. IT業界のテストエンジニアとして正社員になる
ゲーム業界にこだわらず、業務システムやウェブサービスのテストエンジニアとして、正社員を目指すルートもあります。
メリット:IT業界は人材の需要が高く、正社員の求人が見つかりやすい傾向があります。
注意点:ゲーム以外のシステムを担当するため、ゲームへの関わりを重視する方には物足りなく感じる場合があります。
正社員を目指す5ステップ【ロードマップ】
正社員のゲームテスターを目指すなら、次の5つのステップで進めるのがおすすめです。
ステップ1:今の経験を棚卸しする
これまで担当したゲームのジャンルや機種、テストの種類、見つけた不具合の件数などを書き出します。非正規での経験も、立派な実務経験です。
ステップ2:目指すルートを決める
4つのルートのうち、自分の希望や状況に合うものを選びます。ゲーム業界で働き続けたいのか、収入の安定を最優先にしたいのかによって、選ぶべきルートは変わります。
ステップ3:一段上のスキルを身につける
テストの手順書の作成や、新人への作業説明など、テストの実施以外の役割に挑戦します。あわせて、ソフトウェアテストの資格などの勉強を始めると、正社員の選考で評価されやすくなります。
ステップ4:応募書類を準備する
職務経歴書には、担当した作業を並べるだけでなく、成果を数値で示すことが大切です。
・改善前:スマートフォンのゲームのテストを担当
・改善後:スマートフォン向けの対戦ゲームのテストを担当。半年で約○件の不具合を報告し、そのうち○件は発売前に修正された重大な不具合だった。新人○名への作業説明も担当した。
○の部分には、ご自身の実績の数値を入れてください。
ステップ5:応募し、面接で条件を確認する
求人に応募し、面接では仕事内容や正社員としての役割、キャリアアップの道を具体的に確認します。入社後のギャップを防ぐため、気になる点は遠慮せずに質問しましょう。
正社員に向けて動き出したいと感じた方もいるのではないでしょうか。未経験や非正規からの転職事例と、はじめの一歩の進め方をLINEでお届けしています。
正社員求人の探し方・選び方
正社員のゲームテスターの求人は、「正社員」という言葉だけで選ばず、仕事内容やキャリアの道まで確認することが大切です。
求人を探す主な方法は、次のとおりです。
・ゲーム会社やテスト専門の会社の採用ページを確認する
・求人サイトで「ゲームテスター」「デバッガー」「品質管理」などの言葉で検索する
・ゲーム業界やIT業界に詳しい転職エージェントに相談する
・今の職場の正社員登用制度について、上司や人事担当者に確認する
すぐに使えるものとして、求人票で確認したいポイントと、面接で聞いておきたい質問の例を紹介します。
求人票で確認したいポイント
・正社員としての採用か、契約社員から正社員への登用を前提とした採用か
・月給の内訳や、賞与・昇給の有無
・勤務地(自社内か、取引先への常駐か)
・テストの実施以外に、どのような役割を任されるか
・研修制度やキャリアアップの道があるか
面接で聞いておきたい質問
・入社後に担当する仕事内容と、数年後に期待される役割を教えていただけますか
・テストリーダーやテストエンジニアへ進んだ方はいますか
・繁忙期の働き方や、残業の目安を教えていただけますか
・資格の取得や学習を支援する制度はありますか
正社員で求められるスキル・有利な資格
正社員のゲームテスターには、テストを正確に実施する力に加えて、チームや開発工程全体を意識して動ける力が求められやすい傾向があります。
・不具合を見つける観察力と、正確に伝える報告力
・テストの手順書を理解し、必要に応じて作成する力
・後輩や新人に作業を説明し、チームをまとめる力
・開発チームと円滑にやり取りするコミュニケーション力
・表計算ソフトなどを使った進み具合の管理
資格は必須ではありませんが、次のものがあると、知識の裏付けとして評価されやすくなります。
・ソフトウェアテストの技術者資格:日本ソフトウェアテスト資格認定委員会が運営する資格で、テストの基礎知識を示せる
・基本情報技術者試験:ITの基礎知識を問う国家試験で、IT業界のテストエンジニアを目指す際に役立つ
出典:IPA「情報処理技術者試験」
私たちが扱う求人を見ても、正社員の選考では、テストの実施経験だけでなく、手順書の作成やリーダーの経験、報告の分かりやすさなどが評価されやすい傾向があります。
年代・経験別に見る「正社員になれる?」の答え
正社員のゲームテスターになれるかどうかは、年代や経験によって状況が異なります。
未経験の場合
未経験から正社員を目指す場合は、研修制度のあるテスト専門の会社が候補になります。ゲームへの関心だけでなく、地道な作業を続けられる根気や、報告の正確さを意識していることを伝えると、評価されやすくなります。
非正規で経験がある20代の場合
アルバイトや派遣でゲームテスターの経験がある20代は、正社員を目指しやすい立場です。相談の現場では、「派遣で数年働いているが、正社員登用の話がなかなか進まない」という声をよく聞きます。今の職場で登用の見込みが立たない場合は、経験を武器に、正社員として採用している別の企業に応募するのも有効です。
30代以降の場合
30代以降は、テストの実施経験に加えて、リーダーとしてチームをまとめた経験や、手順書を作った経験が問われやすくなります。ゲーム業界の正社員求人が限られる場合は、IT業界のテストエンジニアとして正社員を目指すことで、選択肢を広げられます。
正社員への一歩を、一人で悩まずに考えませんか
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正社員になるメリット|年収と将来性
正社員になる大きなメリットは、収入の安定と、キャリアアップの道が広がることです。
ゲームテスターの年収は、雇用形態や勤務先によって大きく異なります。ゲームテスターに特化した公的な統計は限られているため、キャリアアップの先として代表的な職種の水準とあわせて紹介します。
| 指標 | 金額(目安) |
| 参考:システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収 | 約574万円 |
| 給与所得者全体の平均年収 | 約478万円 |
出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)、国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
システムエンジニアの水準は、ゲームテスターからキャリアを広げた先の一例として参考に示しています。職務が異なるため、ゲームテスターの水準とは別である点に注意してください。
また、IT業界の需要は高く、情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.43倍と、職業全体の1.12倍を上回っています。テストの経験を土台にIT業界へ視野を広げることで、正社員の選択肢は大きく広がります。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)
注意点・よくある失敗
正社員を目指す際には、次のような失敗に注意しましょう。
・「正社員」という言葉だけで選んでしまう:正社員でも、テストの実施だけが続き、キャリアの道が見えない職場もある
・登用の条件を確認しないまま働き続ける:「いずれ正社員に」という言葉だけを頼りに、何年も待ち続けてしまう
・勤務地や働き方を確認しない:取引先への常駐が中心で、職場が頻繁に変わる場合もある
・ゲーム業界だけに絞りすぎる:求人が限られ、正社員になる機会を逃してしまう
正社員になっても不満が解消されない場合は、その原因が、テストという仕事内容そのものにあるのか、担当範囲や働き方といった職場環境にあるのかを切り分けて考えることが大切です。 環境が原因であれば、同じテストの仕事でもキャリアの道が整った企業に移る。仕事内容が合わないと感じるなら、開発やほかの職種へ領域を移すことも選択肢です。
なお、有期の契約が更新され続けている場合、一定の条件を満たすと、期間の定めのない契約への転換を申し込めるとされています。ただし、期間の定めのない契約になることと、正社員になることは必ずしも同じではありません。私たちはキャリアの専門家であり、法律の専門家ではありません。具体的な判断が必要な場合は、労働基準監督署や弁護士、社会保険労務士などの専門窓口に相談してください。
正社員として長く活躍できる職場を探したい方へ
市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。
まとめ
・ゲームテスターとして正社員になることは可能で、雇用形態によって収入の安定性や任される役割が異なる
・正社員になるルートは、テスト専門の会社、ゲーム会社の品質管理部門、正社員登用、IT業界のテストエンジニアの4つ
・経験の棚卸しから応募まで、5つのステップで計画的に進めることが大切
・求人は「正社員」という言葉だけで選ばず、仕事内容やキャリアの道まで確認する
・不満の原因が仕事内容か職場環境かを切り分け、自分に合った働き方を選ぶことが大切
よくある質問
ゲームテスターは未経験でも正社員になれますか?
なれる可能性はあります。研修制度のあるテスト専門の会社では、未経験から正社員として採用している例もあります。ゲームへの関心に加えて、地道な作業を続けられる根気や、報告の正確さを意識していることを伝えると、評価されやすくなります。
アルバイトから正社員になることはできますか?
正社員登用の制度がある職場では、アルバイトから正社員を目指せます。ただし、登用の条件や時期は職場によって異なるため、具体的な基準を確認しておくことが大切です。登用の見込みが立たない場合は、経験を活かして別の企業の正社員求人に応募するのも1つの方法です。
正社員と派遣のゲームテスターでは何が違いますか?
正社員は、収入が安定しやすく、テストリーダーやテストの計画づくりなど、一段上の役割を任されやすい傾向があります。派遣は、派遣先で決められたテストの実施が中心となり、働き方が派遣先の方針に左右されやすい面があります。具体的な条件は、求人や契約内容で確認してください。
正社員のゲームテスターの求人は少ないですか?
ゲーム業界に絞ると、正社員の求人は多くない傾向があります。ただし、テスト専門の会社や、IT業界のテストエンジニアまで視野を広げると、正社員の選択肢は大きく広がります。自分が何を重視したいかを整理したうえで、探す範囲を決めることが大切です。
正社員になるために資格は必要ですか?
必須ではありません。ただし、ソフトウェアテストの資格や基本情報技術者試験に合格していると、テストやITの基礎知識の裏付けとして評価されやすくなります。特に、IT業界のテストエンジニアとして正社員を目指す場合は、資格の勉強が選考の準備にも役立ちます。
正社員を目指すゲームテスターのキャリアについて、もう少し情報を集めてから考えたい方もいるのではないでしょうか。未経験や非正規からの転職事例と、はじめの一歩の進め方をLINEでお届けしています。まずは情報を受け取るところから始めてみてください。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

【IT部門統括責任者】キャリアアドバイザー 小畑 大夢
近畿大学卒業後、新卒で当社入社。圧倒的な当事者意識で営業活動に従事し、全社MVP・MVMの連続受賞をはじめ多くの表彰を経験。
圧倒的な求職者様目線を強みに、これまで多くのITエンジニアの転職成功に貢献。
現在は、IT部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。
