履歴書の通勤時間の書き方|計算方法と端数の扱い、ケース別の記入例を解説

履歴書の通勤時間の書き方|計算方法と端数の扱い、ケース別の記入例を解説

「履歴書の通勤時間はどう書けばいいのか」と検索したあなたは、計算の仕方や表記に迷っているのではないでしょうか。

履歴書の通勤時間は、自宅から勤務地までの片道の所要時間を、徒歩や乗り換えも含めて書くのが基本です。時間は「約1時間5分」のように、5分単位でまとめると読みやすくなります。この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、履歴書の通勤時間の書き方と、ケース別の記入例を解説します。

そもそも履歴書の通勤時間欄とは|企業が確認する理由

通勤時間欄は、応募者が無理なく通勤し、働き続けられるかを企業が確認するための欄です。合否を大きく左右する項目ではありませんが、正確に書くことが大切です。

企業が通勤時間を確認する主な理由は、次のとおりです。

  • 通勤の負担が大きすぎず、長く働き続けられるか
  • 始業時間に無理なく間に合うか
  • トラブルや緊急時に、職場へ駆けつけられるか
  • 通勤手当(交通費)のおおよその目安

設備保全やインフラの運用など、トラブル時に駆けつける可能性がある職種では、通勤時間を確認されることがあります。

相談現場では「通勤時間が長いと、書類選考で不利になるのでは」という声をよく聞きます。選考の傾向として、通勤時間だけで合否が決まることは多くないと私たちは感じています。

通勤時間欄がない履歴書もある

市販の履歴書や転職サイトのテンプレートには、通勤時間欄があるものが多く見られます。一方、厚生労働省が公表している履歴書の様式例には、通勤時間欄がないとされます。

欄のない様式を使う場合は、無理に書き足す必要はありません。企業から指定の様式がある場合は、それに従いましょう。

履歴書の通勤時間の書き方|5つの基本ルール

通勤時間は、自宅から勤務地までの片道を、徒歩や乗り換えも含めて、通勤時間帯の所要時間で書きます。

ルール内容記入例
片道で書く自宅から勤務地までの片道の時間を書く約1時間5分
徒歩・乗り換えを含める自宅から駅、駅から勤務地までの徒歩や乗り換えも含める徒歩10分を含めた合計
無理なく通える経路で計算する最短の経路より、実際に使う公共交通機関の経路を選ぶ乗り換えの少ない経路
通勤時間帯で調べる朝の通勤時間帯の所要時間で計算する平日の始業時間に着く条件で検索
5分単位でまとめる端数は切り上げて、読みやすくまとめる63分→約1時間5分

時間の表記は、1時間未満なら「約45分」、1時間以上なら「約1時間5分」のように書きます。「約」を付けるかどうかはどちらでもかまいませんが、書類全体で統一しましょう。

経路を書く欄はないことが多いため、通常は所要時間だけを書けば十分です。最寄り駅を書く欄がある場合は、「○○線 ○○駅」のように記入します。

通勤時間の計算方法5ステップ【記入式シート】

通勤時間は、「勤務地の確認→経路の検索→徒歩の時間を足す→合計する→切り上げる」の5ステップで計算できます。

1. 勤務地の住所を確認する

求人票で、実際に勤務する事業所の住所を確認します。本社と勤務地が異なる場合もあるため注意しましょう。

2. 通勤時間帯で経路を検索する

乗り換え案内や地図のサービスで、始業時間に着く条件で検索します。乗り換えが少なく、無理なく通える経路を選びましょう。

3. 徒歩の時間を足す

自宅から最寄り駅まで、勤務地の最寄り駅から事業所までの徒歩時間を加えます。

4. 乗り換えや待ち時間を含めて合計する

乗り換えの移動や、電車やバスの待ち時間も含めて合計します。

5. 5分単位で切り上げて書く

合計が63分なら、切り上げて「約1時間5分」とします。

計算には、次の記入式シートを使ってみてください。

区間交通手段所要時間(例)あなたの回答
自宅から最寄り駅徒歩10分(記入)
最寄り駅から乗換駅電車25分(記入)
乗り換え徒歩・待ち時間5分(記入)
乗換駅から勤務地の最寄り駅電車15分(記入)
勤務地の最寄り駅から事業所徒歩8分(記入)
合計なし63分(約1時間5分)(記入)

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ケース別の書き方と記入例

勤務地が決まっていない場合やリモート勤務の場合は、基準にした場所を括弧で補足すると伝わりやすくなります。

ケース書き方の考え方記入例
勤務地が決まっている自宅から勤務地までを書く約1時間5分
勤務地が未定・複数ある本社や面接会場など、基準を決めて書く約50分(本社まで)
フルリモート勤務出社する可能性がある事業所までを書く約1時間(出社時)
客先常駐所属する会社の本社などを基準に書く約40分(本社まで)
転居予定がある現住所からの時間に、転居の予定を補足する約2時間(転居予定あり)
車通勤が認められている交通手段を添えて書く自家用車で約35分

勤務地が未定・複数ある場合

配属先が決まっていない場合は、本社や面接会場など、基準を決めて計算します。「(本社まで)」のように、基準を括弧で添えましょう。

フルリモート・リモート勤務の場合

出社する可能性がある事業所までの時間を書き、「(出社時)」と添えます。出社の頻度は、面接で確認しておくと安心です。

客先常駐(SES)の場合

SES(客先に常駐して技術を提供する契約形態)の企業に応募する場合、勤務先は客先になり、事前に決まっていないことが多いです。所属する会社の本社などを基準にして書きましょう。

今、客先に常駐している方も、今の常駐先ではなく、自宅から応募先の勤務地までの時間を書きます。

転居予定がある場合

入社に合わせて転居する予定なら、現住所からの時間を書いたうえで、本人希望記入欄に転居の予定を補足します。転居先が決まっていれば、転居後の見込み時間を書く方法もあります。

例文:「現住所からの通勤時間は約2時間ですが、入社に合わせて○○市への転居を予定しています。」

車通勤の場合

機電系の求人に多い工場や研究所の勤務では、車通勤が認められている場合があります。その場合は「自家用車で約35分」のように、交通手段を添えて書きます。認められているかわからない場合は、公共交通機関での時間を書きましょう。

通勤時間が長い場合の書き方と伝え方

通勤時間が長くても、事実どおりに書き、通勤に支障がないことを補足すれば、過度に心配する必要はありません。

相談現場では「実際より短く書いたほうがよいのでは」という相談を受けることもあります。事実と異なる時間を書くと、入社後の通勤経路の届け出で食い違いが生じ、信頼を損ねるおそれがあります。

通勤時間が長い場合は、次のように伝えましょう。

  • 本人希望記入欄に、通勤に支障がないことを一言添える
  • これまでの通勤の経験など、根拠を添える
  • 面接で聞かれたら、通勤の見通しを落ち着いて答える

本人希望記入欄の例文:「通勤時間は約1時間40分ですが、現職でも同程度の時間で通勤しており、勤務に支障はありません。」

面接で聞かれた場合の例文:「乗り換えは1回で、通勤時間は技術書を読む時間に充てているため、負担には感じていません。」

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よくある間違い・避けたい書き方

よくある間違いは、乗車時間だけを書くことと、空いている時間帯で計算してしまうことです。

避けたい書き方問題点よい書き方
電車の乗車時間だけを書く徒歩や乗り換えの時間が入っていない徒歩と乗り換えを含めた約1時間15分
63分分単位で細かく、読みにくい約1時間5分
欄を空けたままにする記入漏れと受け取られることがある約50分(本社まで)
実際より短い時間を書く事実と異なり、入社後に食い違いが出る実際に計算した時間
空いている時間帯で計算する通勤時間帯より短くなりやすい始業時間に着く条件で調べた時間
往復の時間を書く実際の倍の長さに受け取られる片道の時間

書いたあとは、経路検索の結果と照らし合わせて、数字に誤りがないかも確かめておきましょう。

通勤時間を転職先選びの条件として考えるポイント

通勤時間は毎日の負担に直結するため、応募書類に書くだけでなく、転職先を選ぶ条件の一つとして考えておくことが大切です。

求人票では、次の点を確認しておきましょう。

  • 実際の勤務地と、転勤や異動の可能性
  • リモート勤務の可否と、出社の頻度
  • 車通勤など、交通手段の制限

通勤の負担を理由に転職を考えている場合は、不満の原因が職場環境にあるのか、職種そのものにあるのかを切り分けてみてください。通勤や働き方が原因なら、同じ職種でリモート勤務のできる企業や、自宅に近い企業を探す方法があります。仕事内容そのものに不満があるなら、職種や担当業務の見直しも検討しましょう。

私たちは、フルリモート・リモート勤務の求人に強みを持っています。通勤の負担を減らしたい方は、働き方の条件もあわせてご相談ください。

データで見るエンジニアの求人状況

情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.43倍と、職業計の1.12倍を上回っています。IT系は求人が多く、勤務地やリモート勤務の可否といった条件も比べながら、応募先を選びやすい職種です。

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)

機電系は別分野のため、この数値は当てはまりません。自分の通勤時間を客観的に見たい場合は、全国の平均的な通勤時間の統計も参考になります。

履歴書を提出する前のチェックリスト

提出前に、通勤時間の書き方と、ほかの欄との食い違いがないかを確認しましょう。

  • □ 片道の時間で書いている
  • □ 徒歩や乗り換えの時間を含めている
  • □ 朝の通勤時間帯で計算している
  • □ 5分単位で切り上げている
  • □ 「約」の有無など、表記を統一している
  • □ 基準にした場所(本社まで、出社時など)を補足している
  • □ 住所欄に書いた住所から計算している
  • □ 転居の予定や長い通勤は、本人希望記入欄で補足している

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まとめ

  • 履歴書の通勤時間は、自宅から勤務地までの片道の所要時間を書く
  • 徒歩や乗り換えを含め、朝の通勤時間帯で計算し、5分単位で切り上げる
  • 勤務地が未定やリモート勤務の場合は、「(本社まで)」「(出社時)」のように基準を補足する
  • 通勤時間が長い場合も事実どおりに書き、通勤に支障がないことを添える
  • 通勤の負担が転職理由なら、原因が職場環境か職種かを切り分けて転職先を選ぶ

よくある質問

履歴書の通勤時間は、片道と往復のどちらを書きますか?

片道の時間を書くのが一般的です。往復の時間を書くと、実際の倍の長さに受け取られるおそれがあります。自宅から勤務地までの片道の所要時間を、徒歩や乗り換えを含めて計算し、5分単位で切り上げて書きましょう。欄に「片道」と書かれていなくても、片道で問題ありません。

通勤時間が長いと、書類選考で不利になりますか?

通勤時間だけで合否が決まることは多くないと私たちは感じています。ただし、極端に長い場合は、通勤を続けられるかを面接で確認されることがあります。事実どおりに書いたうえで、本人希望記入欄に通勤に支障がないことを添えておくと安心です。

フルリモートの求人でも、通勤時間を書く必要がありますか?

通勤時間欄がある履歴書を使う場合は、出社する可能性がある事業所までの時間を書き、「(出社時)」と添えるのがおすすめです。フルリモートでも、研修や会議などで出社する場合があるためです。出社の頻度は、面接などで確認しておきましょう。

通勤時間欄がない履歴書を使ってもよいですか?

企業から指定の様式がなければ、通勤時間欄のない履歴書を使っても問題ありません。企業が通勤時間を知りたい場合は、面接などで確認される場合があります。通勤時間が長い、転居の予定があるなど、伝えたいことがある場合は本人希望記入欄を活用しましょう。

通勤時間の計算に、電車の待ち時間は含めますか?

乗り換えの移動や、電車やバスの待ち時間も含めて計算するのが一般的です。実際に通勤するときの時間に近い値にするためです。経路検索のサービスで始業時間に着く条件を指定すると、待ち時間を含んだ所要時間を確認できます。

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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也

関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。