設備保全の年収は?571万円の統計と給与を上げる5つの方法

設備保全の年収は?571万円の統計と給与を上げる5つの方法

「設備保全は年収が高いのか」「経験を積めばどのくらい給与が上がるのか」と気になっている方も多いでしょう。

設備保全の年収は、勤務する企業や担当する設備、経験、資格、役職などによって大きく変わります。そのため、「設備保全なら年収○万円」と一つの数字だけで判断することはできません。

厚生労働省のjob tagでは、設備保全に関連する職業別名を含む「物流設備管理・保全」の統計で、令和7年賃金構造基本統計調査をもとにした全国の賃金(年収)は571.2万円とされています。一方、この統計は設備保全だけを切り出したものではないため、あくまで関連職種を含む参考値として見る必要があります。

設備保全の年収を考えるときは、平均値だけでなく「どの設備を担当するか」「どのような技術を持っているか」「どこまで改善業務を担当するか」まで確認することが重要です。

この記事では、設備保全の年収データや求人賃金、給与差が生まれる理由、年収アップにつながるスキル・資格・キャリアについて解説します。

設備保全の年収は571.2万円が参考値

厚生労働省のjob tagでは、「物流設備管理・保全」の全国の賃金(年収)が571.2万円と掲載されています。

この数値は令和7年賃金構造基本統計調査をもとに算出されたものです。

ただし、ここで注意したいのが統計の職業分類です。

job tagの「物流設備管理・保全」には、職業別名として「機械保全工」「工場設備保全員」「プラント保全工」などが含まれています。

一方、job tag自身も、職業紹介ページの統計データで使用される職業分類は、必ずしもその職業だけの統計を表すものではないと説明しています。

したがって、571.2万円は「日本の設備保全担当者全員の平均年収」と断定する数字ではなく、設備保全に関連する職業分類の参考値として扱うのが適切です。

設備保全関連の年収データ

項目全国の数値
賃金(年収)571.2万円
年齢42.7歳
労働時間160時間
求人賃金(月額)26万円
有効求人倍率5.63

出典:厚生労働省「job tag/物流設備管理・保全」令和7年賃金構造基本統計調査・令和7年度ハローワーク求人統計データ。

求人賃金は令和7年度のハローワーク求人統計で全国26万円、有効求人倍率は5.63となっています。

ただし、「求人賃金」は現在働いている人の年収ではなく、ハローワーク求人に提示される賃金の平均値です。

年収と求人賃金は意味が異なるため、転職時には両方を分けて見る必要があります。

設備保全の年収は経験やスキルで変わる

設備保全では、経験年数や担当できる設備の範囲によって待遇が変わる場合があります。

例えば、入社直後は先輩の指示を受けながら点検やメンテナンスを担当し、経験を積むと故障原因の特定や設備改善まで任されるようになるケースがあります。

さらに、保全計画の作成や設備導入、チーム管理などを担当すれば、仕事内容そのものが変わっていきます。

ただし、経験年数と年収の具体的な対応関係は企業によって異なるため、「経験○年なら年収○万円」と一律に示すことはできません。

設備保全では、単に年数を重ねるだけでなく、担当できる設備や業務の範囲を広げることが重要です。

設備保全の年収を左右する5つの要因

設備保全の給与には、主に以下のような要因が影響します。

要因年収への影響
経験年数担当できる業務の幅に影響
担当設備必要な専門知識が変わる
保有資格専門性の証明につながる
勤務形態夜勤・交替勤務などで手当が変わる場合がある
役職・担当範囲管理・改善業務などで責任範囲が広がる

ここから、それぞれ詳しく見ていきます。

1.設備保全の経験年数

設備保全では、経験を積むことで担当できる設備やトラブルの種類が増えていきます。

例えば、最初は定期点検や簡単な部品交換が中心でも、経験を積むと故障原因の分析や設備改善まで担当することがあります。

ただし、経験年数だけで給与が決まるわけではありません。

「何年経験したか」だけでなく、「何を経験したか」が重要になります。

2.担当する設備

設備保全といっても、担当する設備は企業によって異なります。

例えば、

  • 生産設備
  • 搬送設備
  • 産業用ロボット
  • 電気設備
  • プラント設備
  • 空調・ユーティリティ設備

などがあります。

設備の種類によって必要な知識やトラブル対応の内容も変わります。

特定の設備だけでなく、機械・電気・制御など複数の領域に対応できるようになることで、担当できる業務の幅を広げられる可能性があります。

3.保有資格

設備保全では、業務に関連する資格を取得することで、専門知識や技能を証明しやすくなります。

代表的なものとして「機械保全技能士」があります。

また、電気設備を担当する場合などは、業務内容に応じて電気関連資格が求められる求人もあります。

ただし、資格を取得すれば必ず年収が上がるわけではありません。

企業によって資格手当の有無や評価制度が異なるため、「取得すれば給与が上がる資格」ではなく、「希望するキャリアに必要な資格」を選ぶことが重要です。

4.勤務形態

勤務形態も給与に影響する要素の一つです。

工場が24時間稼働している場合、交替勤務や夜勤が設定されているケースがあります。

その場合、企業の制度によって夜勤手当や交替勤務に関する手当などが支給されることがあります。

ただし、手当の金額や制度は企業ごとに異なります。

そのため、求人を見るときは基本給だけでなく、手当や賞与、勤務時間まで確認することが重要です。

5.役職・担当範囲

設備保全として経験を積むと、チームリーダーや管理職などのポジションを目指せる場合があります。

また、設備改善や設備導入、保全計画など、より上流の業務を担当するケースもあります。

年収アップを考えるなら、単に「同じ設備保全の仕事を長く続ける」のではなく、どこまで仕事の責任範囲を広げられるかも考えてみましょう。

設備保全は年代によって年収が変わる?

設備保全の年収は、年代だけで決まるものではありません。

同じ年齢でも、担当設備、経験、資格、役職、勤務先などによって給与は異なります。

そのため、設備保全の年代別年収を一律に示すデータがない場合は、「20代なら○万円、30代なら○万円」といった数字を作らないことが重要です。

job tagには年齢別の年収グラフも掲載されていますが、前述のとおり、統計に用いられる職業分類は必ずしもその職業だけを表すものではありません。

転職時には年代よりも、

  • これまで何を保全してきたか
  • どのような故障に対応したか
  • どの設備を担当したか
  • 設備改善の経験があるか
  • マネジメント経験があるか

などを整理するほうが、実際の市場価値を考えやすくなります。

設備保全で年収を上げる5つの方法

設備保全で年収アップを目指す場合、次の5つを検討できます。

1.担当できる設備を増やす

機械設備だけでなく、電気や制御などの知識も身につけることで、対応できるトラブルの幅を広げられる場合があります。

例えば、機械の修理だけでなく、センサーや制御系のトラブルまで対応できれば、より幅広い設備を担当できる可能性があります。

2.設備改善の経験を積む

設備を修理するだけでなく、「故障を減らす」「設備停止を減らす」といった改善経験を積むことも重要です。

改善前後の設備停止時間や故障件数など、成果を数値で説明できれば、転職時にも経験を伝えやすくなります。

3.関連資格を取得する

機械保全技能士など、設備保全の仕事に関連する資格取得を検討する方法もあります。

ただし、資格の取得が直接的な年収アップにつながるかは企業によって異なります。

現在の勤務先や転職先で評価される資格なのかを確認してから取得するとよいでしょう。

4.生産技術などへキャリアを広げる

設備保全で身につけた設備・機械・電気などの知識を活かし、生産技術などへキャリアを広げる方法もあります。

生産技術では、生産設備の導入や工程改善など、設備保全とは異なる業務を担当する場合があります。

ただし、必要な経験は求人によって異なるため、設備保全から生産技術への転職を考える場合は、設備導入や改善などの経験を積める求人を選ぶことが重要です。

5.より専門性の高い設備を担当する

産業用ロボットや自動化設備など、専門性の高い設備を担当するキャリアも考えられます。

厚生労働省のjob tagでも、「産業用ロボットの保守・メンテナンス」は独立した職業として掲載されており、保守・メンテナンスだけでなく必要に応じて修理を行う仕事とされています。

設備の自動化が進む企業では、機械だけでなく電気・制御など複数分野の知識を活かす場面も考えられます。

設備保全で年収500万円・600万円を目指せる?

「設備保全で年収500万円や600万円を目指せるのか」と考える方もいるでしょう。

結論として、特定の年収を得られるかどうかは、個人の経験や勤務先の給与制度によって異なるため、一律には判断できません。

参考値として、厚生労働省のjob tagでは、設備保全関連の職業分類を含む「物流設備管理・保全」の全国年収が571.2万円とされています。

ただし、これはあくまで職業分類に基づく統計値です。

そのため、「設備保全なら誰でも年収571万円になる」という意味ではありません。

年収500万円・600万円を目指す場合は、現在の年収だけを見るのではなく、以下を確認しましょう。

  • 基本給
  • 賞与
  • 夜勤・交替勤務手当
  • 資格手当
  • 残業代
  • 昇給制度
  • 役職手当
  • 設備改善などの担当範囲

求人票では「想定年収」だけでなく、年収の構成まで確認することが重要です。

設備保全の求人で年収を見るときの注意点

求人票に「年収400万円〜600万円」と記載されていても、すべての応募者が600万円になるわけではありません。

経験や年齢、資格、前職の給与、役職などを踏まえて最終的な条件が決まるケースがあります。

また、「月給」と「年収」だけを比較するのも注意が必要です。

比較項目確認するポイント
月給基本給と固定手当を確認
賞与年何回・何カ月分か
残業代固定残業代か別途支給か
夜勤手当夜勤の有無と手当
資格手当対象資格と金額
昇給昇給の仕組み
想定年収どの条件で算出されているか

特に設備保全では、交替勤務や夜勤の有無によって給与の構成が変わる場合があります。

「年収が高いか」だけではなく、「どの業務・勤務条件でその年収になるのか」を確認しましょう。

設備保全から年収アップを目指すキャリアパス

設備保全の経験を活かして、複数のキャリアを検討できます。

キャリア主な業務活かせる設備保全経験
設備保全点検・修理・保全基本的な保全経験
保全リーダー保全計画・チーム管理故障対応・改善
設備改善設備の改善・故障削減改善経験
生産技術設備導入・工程改善設備知識・改善経験
設備エンジニア設備導入・技術管理設備全般の知識
産業用ロボット保全ロボットの保守・修理機械・電気・制御知識

どのキャリアが年収面で有利になるかを一律に決めることはできません。

企業によって給与制度が異なるため、転職する際には「次の会社でどのような経験を積めるか」まで含めて比較することが大切です。

データで見る設備保全の求人動向

厚生労働省のjob tagによると、設備保全関連の職業別名を含む「物流設備管理・保全」では、令和7年度の全国の求人賃金は月額26万円、有効求人倍率は5.63でした。

また、2026年6月の月別求人賃金は26.4万円で、前年同月との差は0.6万円となっています。

ただし、この統計も「物流設備管理・保全」という職業分類に基づくものです。

設備保全そのものの求人すべてを直接表す数字ではないため、転職市場の参考値として利用する必要があります。

job tagは2026年8月の注意事項でも、職業紹介ページに掲載される統計データについて、職業分類が必ずしもその職業だけの統計ではないと説明しています。

出典:厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)/物流設備管理・保全」

設備保全の年収や転職先について相談したい方へ

設備保全の年収は、経験年数だけではなく、担当設備、資格、勤務形態、改善経験、企業の給与制度などによって変わります。

「今の経験でどの程度の年収を狙える求人があるか」「設備保全から生産技術などへキャリアを広げたい」といった場合は、現在の仕事内容を整理してから求人を比較することが重要です。

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設備保全の年収は平均値だけで判断しないことが重要

設備保全の年収を調べる際は、平均年収の数字だけを見るのではなく、その数字がどの職業分類を対象としているかを確認する必要があります。

厚生労働省のjob tagでは、設備保全関連の職業別名を含む「物流設備管理・保全」の年収が571.2万円、求人賃金が月額26万円、有効求人倍率が5.63とされています。

ただし、これらは設備保全だけを対象にした統計ではないため、個人の年収を直接示すものではありません。

設備保全で年収アップを目指すなら、以下のポイントを意識しましょう。

  • 担当できる設備を増やす
  • 機械・電気・制御などの知識を広げる
  • 設備改善の経験を積む
  • 関連資格を取得する
  • リーダー・管理職を目指す
  • 生産技術などへキャリアを広げる
  • より専門性の高い設備を担当する

また、転職時には基本給だけでなく、賞与、夜勤手当、資格手当、昇給制度なども確認しましょう。

設備保全の年収を考えるときは、「いくらもらえるか」だけでなく、「どのような経験を積めば次の年収につながるか」という視点で求人を選ぶことが重要です。

設備保全の年収に関するよくある質問

Q1.設備保全の平均年収はいくらですか?

厚生労働省のjob tagでは、設備保全に関連する職業別名を含む「物流設備管理・保全」の全国年収は571.2万円です。
ただし、設備保全だけの統計ではないため、参考値として見る必要があります。

Q2.設備保全で年収500万円は可能ですか?

可能かどうかは勤務先や経験、資格、勤務形態などによって異なります。
年収だけでなく、基本給や賞与、手当、昇給制度などを含めて求人を比較しましょう。

Q3.設備保全で年収600万円を目指せますか?

一律に判断することはできません。
設備改善、設備導入、チーム管理、機械・電気・制御などの専門性を身につけることで、担当できる仕事の幅を広げられる可能性があります。

Q4.設備保全は資格があると年収が上がりますか?

資格手当や評価制度は企業によって異なるため、資格取得だけで年収が上がるとは限りません。
機械保全技能士など、希望する求人で評価される資格を確認することが重要です。

Q5.設備保全から生産技術に転職すると年収は上がりますか?

年収が上がるかどうかは、転職先の給与制度や経験、担当業務などによって異なります。
設備改善や設備導入など、生産技術でも活かせる経験を積んでおくと、キャリアの選択肢を広げやすくなります。

Q6.設備保全の年収は夜勤によって変わりますか?

企業によっては、夜勤手当や交替勤務に関する手当が支給される場合があります。
ただし、金額や制度は企業ごとに異なるため、求人票で確認しましょう。

Q7.設備保全で年収を上げるには何が必要ですか?

担当設備の幅を広げること、設備改善の経験を積むこと、関連資格を取得すること、管理職や生産技術などへキャリアを広げることなどが考えられます。
ただし、どの経験が評価されるかは企業によって異なります。

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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

【機電部門統括責任者】キャリアアドバイザー 湯浅 空大

立命館大学卒業後、新卒で中堅アパレル企業へ入社。当社入社後は未経験圧倒的なスピードで実績を上げ、わずか2年半で機電部門統括責任者に就任。
圧倒的な求職者様目線を強みに、多くの機電エンジニアの転職成功。現在は、機電部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。