「金型設計 年収」と検索したあなたは、現在の給与が仕事内容に見合っているのか、転職すれば年収を上げられるのか気になっているのではないでしょうか。
金型設計の年収は、担当する金型の種類や経験、設計から量産までの対応範囲、勤務先によって大きく変わります。
実際の求人では400万〜600万円台の募集が多く、600万円を超える求人も確認できます。
この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、金型設計の年収相場や求人データ、年収を左右する経験について解説します。
金型設計の年収はいくら?
金型設計の年収を考える際は、「職種全体の統計」と「実際の求人で提示されている年収」を分けて見ることが重要です。
公的統計では金型設計だけを完全に切り出した数字が確認できない場合があります。一方、求人媒体では金型設計を対象とした募集条件を確認できます。
厚生労働省のjob tagでは「金型工」という職業分類について、令和7年賃金構造基本統計調査を加工した全国の賃金データが掲載されています。
このデータでは、金型工の年収は465.3万円です。ただし、これは金型設計だけではなく「金型工」という職業分類を対象にした数字です。
出典:厚生労働省「job tag/金型工」
そのため、金型設計の年収を考える際は、公的統計だけでなく実際の求人年収もあわせて確認する必要があります。
金型設計の求人ではどの年収帯が多い?
dodaが2026年9月に公開している「金型設計」の求人データでは、年収400万〜500万円と500万〜600万円の求人がそれぞれ607件で、多い年収帯となっています。
次いで年収600万〜700万円が449件、年収300万〜400万円が418件となっています。
| 年収帯 | doda掲載求人数 |
| 300万〜400万円 | 418件 |
| 400万〜500万円 | 607件 |
| 500万〜600万円 | 607件 |
| 600万〜700万円 | 449件 |
出典:doda「金型設計 doda掲載中求人の傾向」2026年9月14日更新
このデータから分かるのは、金型設計では400万〜600万円の求人が比較的多い一方、600万〜700万円の求人も一定数存在することです。
ただし、求人の提示年収は経験やスキル、担当業務などによって変わります。求人票に記載された年収帯が、そのまま個人の市場価値を意味するわけではありません。
金型設計の年収を左右する5つの要素
金型設計の年収は、単純な経験年数だけでは決まりません。
特に転職市場では、どのような金型を扱ってきたか、どこまで工程を担当できるかが重要になります。
1. 金型の種類
金型には、プレス金型や射出成形金型などがあります。
dodaでは「プレス金型設計」「射出成型金型設計」「その他金型設計」などの求人カテゴリーが設けられています。
2026年9月14日時点では、プレス金型設計では400万〜500万円の求人が290件、500万〜600万円が284件、600万〜700万円が204件でした。
出典:doda「プレス金型設計 doda掲載中求人の傾向」2026年9月14日更新
射出成型金型設計では500万〜600万円が346件、400万〜500万円が341件、600万〜700万円が259件でした。
出典:doda「射出成型金型設計 doda掲載中求人の傾向」2026年9月14日更新
このように、同じ金型設計でも対象となる分野によって求人構成は異なります。
2. 使用できるCAD
金型設計ではCADを使用して設計を行うため、どのCADを扱えるかも求人との適合性に関係します。
ただし、「CADを使える」というだけで年収が決まるわけではありません。
重要なのは、CADを使って何を設計してきたかです。
例えば、
・金型の構想設計
・3Dモデルの作成
・部品設計
・図面作成
・公差設計
・設計変更
など、具体的な経験まで説明できると、転職時に自身のスキルを伝えやすくなります。
3. 設計以外の工程まで担当できるか
金型設計の経験を年収につなげるうえでは、設計だけでなく前後工程への理解も重要です。
例えば、
・製品仕様の確認
・金型構想
・詳細設計
・加工
・組立
・試作
・成形、プレスの評価
・不具合対応
・量産立ち上げ
などです。
設計した金型が実際の製造工程でどのように使われるのかまで理解していると、担当できる業務の幅を説明しやすくなります。
4. 顧客や他部署との調整経験
金型設計は、設計部門だけで完結する仕事とは限りません。
製造部門や生産技術部門、品質部門などと連携するケースがあります。
また、企業によっては顧客との仕様調整を担当することもあります。
そのため、単に「CADで図面を作成した」という経験だけではなく、設計上の課題を関係者と調整して解決した経験もアピール材料になります。
5. 量産まで関わった経験
試作段階の設計と、量産を前提とした金型設計では求められる視点が異なります。
量産まで関わってきた場合は、
・品質
・コスト
・納期
・加工性
・メンテナンス性
などを考慮した設計経験を説明できます。
転職活動では「何年金型設計をしてきたか」だけではなく、「どの範囲まで担当してきたか」を整理しておくことが重要です。
金型設計の年収を上げるには?
金型設計で年収アップを目指す場合、単純に「経験年数を増やす」だけではなく、担当できる業務の範囲を広げることが選択肢になります。
特に、転職先の求人が求めている経験と自分の経験がどれだけ重なるかを確認することが重要です。
設計だけでなく量産工程まで経験する
金型設計だけでなく、試作や量産立ち上げまで経験している場合、職務経歴書で具体的に記載しましょう。
例えば、
「金型設計を5年間担当」
だけでは、担当範囲が分かりません。
一方で、
「射出成形金型の設計を担当し、仕様検討から3Dモデリング、図面作成、試作、量産立ち上げまで対応」
と書けば、経験範囲を具体的に伝えられます。
より上流の設計に関わる
金型設計では、与えられた図面をもとに設計するだけでなく、製品形状や製造方法を考慮した設計に関わるケースもあります。
上流工程に関わるほど必ず年収が上がると断定することはできません。
ただし、求人によっては仕様検討や顧客との打ち合わせまで担当する人材を募集しているため、自分の経験に合う求人を探すことは重要です。
マネジメント経験を積む
一定の経験を積んだ後は、設計者として専門性を高めるだけでなく、チームの管理や後輩育成を担当するキャリアもあります。
例えば、
・設計メンバーの進捗管理
・設計レビュー
・後輩への技術指導
・顧客との納期調整
・プロジェクト管理
などです。
管理職を目指す場合は、設計スキルだけでなく、周囲を動かした経験も整理しておきましょう。
年収600万円以上の金型設計求人もある?
金型設計で年収600万円以上を目指せる求人は存在します。
dodaでは、2026年9月14日時点で金型設計の年収600万〜700万円の求人が449件掲載されています。
また、プレス金型設計では600万〜700万円の求人が204件、射出成型金型設計では259件確認できます。
出典:doda「金型設計」「プレス金型設計」「射出成型金型設計」求人傾向
ただし、これらは求人票上の募集年収であり、すべての金型設計経験者が同じ年収になることを示すものではありません。
年収600万円以上を目指すなら、求人票の金額だけではなく、求められている経験を確認することが大切です。
| 年収を左右しやすい経験 | 確認したいポイント |
| 金型の種類 | プレス、射出成形など |
| 設計範囲 | 構想、詳細設計、図面など |
| CAD | 使用経験と担当業務 |
| 製造工程 | 試作、加工、量産立ち上げなど |
| 顧客対応 | 仕様調整、技術打ち合わせなど |
| マネジメント | メンバー管理、育成など |
金型設計の経験を転職で年収につなげる方法
転職で年収を上げたい場合は、職務経歴書に「経験年数」だけを書くのでは不十分です。
採用担当者が確認したいのは、入社後にどのような業務を任せられるかだからです。
例えば、以下のように整理してみましょう。
| 整理項目 | 記載例 |
| 金型種類 | 射出成形金型 |
| 担当工程 | 構想、詳細設計、図面作成 |
| 使用CAD | 使用したCADと経験年数 |
| 対象製品 | 自動車部品など |
| 担当範囲 | 試作、評価、量産立ち上げ |
| 関係者 | 製造、品質、生産技術など |
| 改善経験 | 不具合対応、設計変更など |
特に重要なのは、「何を設計したか」と「どこまで担当したか」です。
金型設計の経験が長くても、担当範囲が求人の求める内容と異なれば、希望する年収帯の求人とマッチしない可能性があります。
そのため、年収を上げたいときは、職種そのものだけでなく、自分の経験と求人条件のミスマッチも確認しましょう。
金型設計の転職で確認したい求人条件
年収だけを見て求人を選ぶと、入社後に仕事内容が合わない可能性があります。
転職前には、少なくとも以下を確認しておきましょう。
・担当する金型の種類
・設計から製造までの担当範囲
・使用するCAD
・顧客との打ち合わせの有無
・試作や量産立ち上げへの関与
・転勤の有無
・残業時間
・休日
・給与の内訳
・評価制度
求人票で分からない内容は、面接時に質問して確認することもできます。
私たちが金型設計の転職相談を受ける際も、年収だけでなく「現在の経験を次の会社でどう活かせるか」を整理することを重視しています。
例えば「今より年収を上げたい」という相談でも、実際には仕事内容への不満や、設計工程の上流に携わりたいという希望が背景にあるケースがあります。
その場合は、単純に高年収求人を探すのではなく、仕事内容と職場環境のどちらが現在の不満につながっているのかを切り分けることが重要です。
金型設計から考えられるキャリアパス
金型設計の経験を積んだ後は、複数のキャリアを考えられます。
金型設計のスペシャリスト
特定の金型や製品領域について専門性を高めるキャリアです。
設計だけでなく、加工や成形など周辺工程への理解を深めることで、より専門的な業務に対応しやすくなります。
生産技術
生産技術は、製品を効率よく生産するための工程や設備を検討する仕事です。
金型設計で製造工程に関する知識を身につけている場合、経験を活かせる可能性があります。
技術リーダー・管理職
設計経験を活かしながら、メンバーの育成やプロジェクト管理を担当する方向です。
技術力に加えて、進捗管理や関係部署との調整経験が求められる場合があります。
製品設計・機械設計
金型だけでなく、製品そのものの設計に業務領域を広げる選択肢もあります。
特に製品形状や材料、加工方法などについて知識がある場合、これまでの経験を整理してアピールできます。
金型設計からどの方向へ進むかによって、必要なスキルや求人の条件は変わります。
そのため、「金型設計だからこのキャリアしかない」と考える必要はありません。
金型設計の年収について転職前に確認したいこと
金型設計の年収は、経験年数だけでは判断できません。
現在の年収が低いと感じている場合も、まずは次の項目を確認してみましょう。
・現在の仕事内容は市場でどのように評価される経験なのか
・設計以外に担当できる工程はあるか
・どの金型の経験があるか
・使用できるCADは何か
・量産立ち上げまで経験しているか
・顧客や他部署との調整経験があるか
・現在の会社で昇給する余地があるか
・転職によって仕事内容そのものを変えたいのか
特に最後の点は重要です。
「年収が低いから転職したい」と考えていても、実際には仕事内容や評価制度、担当工程に不満があるケースもあります。
反対に、仕事内容には満足していて、給与水準だけを改善したいケースもあります。この違いによって探すべき求人は変わります。
金型設計の職種研究や転職に役立つ情報を、LINEでも配信しています。まずは情報収集をしたい方も、求人を見る前の参考としてご活用ください。
金型設計の仕事内容や求人の傾向を知りながら、今後のキャリアを考えたい方に向けた情報をLINEで配信しています。転職を急がず、まず情報収集から始めたい方もご利用いただけます。
金型設計の年収だけで転職を判断する前に
金型設計の年収は、担当する金型の種類や設計範囲、経験、企業の給与制度などによって変わります。
もし現在の年収に不満がある場合は、次の5点を整理してみてください。
・現在の年収と仕事内容のバランス
・これまで担当してきた金型の種類
・設計から量産までの担当範囲
・今後身につけたいスキル
・年収と仕事内容のどちらを優先したいか
一人で整理することが難しい場合は、転職エージェントに相談し、自分の経験がどのような求人で評価されるのかを確認する方法もあります。
経験を整理して、次のキャリアを考えてみませんか?
金型設計の経験をどのような求人で活かせるのか、今の年収が市場と比べてどの程度なのかを整理することから始めても構いません。
経験豊富なアドバイザーがこれまでのキャリアを丁寧にヒアリングし、今後の選択肢を一緒に考えます。
まとめ
・金型設計の年収は、経験年数だけでなく担当業務や金型の種類によって変わります。
・厚生労働省のjob tagでは、金型工の年収は465.3万円とされています。
・dodaでは金型設計の400万〜500万円、500万〜600万円の求人がそれぞれ607件確認されています。
・年収600万〜700万円の金型設計求人も掲載されており、経験によっては高い年収帯を目指せる求人があります。
・転職では年収だけでなく、仕事内容や担当工程、職場環境まで確認することが重要です。
金型設計の年収に関するよくある質問
金型設計の平均年収はいくらですか?
金型設計だけを完全に切り出した公的な平均年収とは異なりますが、厚生労働省のjob tagでは「金型工」の年収が465.3万円とされています。金型設計に限定した数字ではないため、求人データとあわせて見ることが重要です。
出典:厚生労働省「job tag/金型工」
金型設計で年収600万円は目指せますか?
年収600万円以上の求人は確認できます。dodaでは金型設計の年収600万〜700万円の求人が掲載されています。ただし、提示年収は経験や担当業務、企業の給与制度などによって変わるため、求人ごとの条件確認が必要です。
出典:doda「金型設計 doda掲載中求人の傾向」2026年9月14日更新
金型設計は経験年数が長いほど年収が上がりますか?
経験年数は評価材料の一つですが、それだけで年収が決まるわけではありません。担当した金型の種類、設計範囲、量産立ち上げ、顧客対応、マネジメントなど、具体的な経験も重要です。
金型設計から転職すると年収を上げられますか?
転職によって年収が変わる可能性はありますが、年収アップが保証されるわけではありません。現在の経験と転職先の求めるスキルがどの程度一致するかを確認し、仕事内容や評価制度も含めて比較することが大切です。
金型設計で年収を上げるには何を経験すればよいですか?
一つの方向性として、設計だけでなく試作や量産立ち上げ、顧客との仕様調整など、担当範囲を広げる方法があります。また、チーム管理や後輩育成などのマネジメント経験も、求人によっては評価対象になります。
年収だけで転職先を選んでも大丈夫ですか?
年収だけで判断するのは避けたほうがよいでしょう。金型の種類や担当工程、残業、休日、転勤、評価制度などを確認してください。現在の不満が仕事内容なのか職場環境なのかを整理すると、求人選びの軸を作りやすくなります。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

【機電部門統括責任者】キャリアアドバイザー 湯浅 空大
立命館大学卒業後、新卒で中堅アパレル企業へ入社。当社入社後は未経験圧倒的なスピードで実績を上げ、わずか2年半で機電部門統括責任者に就任。
圧倒的な求職者様目線を強みに、多くの機電エンジニアの転職成功。現在は、機電部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。

