転職後に源泉徴収票がない場合の確定申告|入手方法と対処手順を解説

転職後に源泉徴収票がない場合の確定申告|入手方法と対処手順を解説

「転職 源泉徴収票 ない 確定申告」と検索されたあなたは、「前職から書類が届かない」「このままでは申告できないのではないか」と困っているのではないでしょうか。

源泉徴収票が手元になくても、対処する手段はあります。まず前職へ再発行を依頼し、応じてもらえない場合は税務署に相談するという順序で進めるのが基本です。

この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、源泉徴収票が必要になる場面、届かない理由、催促と再発行の手順、そして入手できない場合の対応までを解説します。

なお本記事は税務・制度に関わる内容を含みます。私たちはキャリアの専門家であり、税務や法律の専門家ではありません。個別の判断は、必ず税務署や税理士にご確認ください。

結論:まず前職へ依頼、応じなければ税務署へ相談

対応の順序が決まっています。

要点は次の5つです。

・源泉徴収票は、給与の支払者が交付するものとされる
・まずは前職に再発行を依頼するのが最初の手順です
・退職時に交付されるものとされているため、届いていない場合は連絡が必要
・依頼に応じてもらえない場合、税務署への相談という手段があるとされる
・年末調整に間に合わない場合は、確定申告で精算する方法がある

相談現場では「連絡しづらくて放置していた」という声を聞きます。時間が経つほど手続きが煩雑になるため、気づいた時点で動くほうが負担は小さくなります。

源泉徴収票が必要になる3つの場面

そもそもなぜ必要なのかを押さえておくと、優先度が判断しやすくなります。

1. 転職先での年末調整

同じ年に転職した場合、前職と転職先の給与を合算して精算する必要があるとされます。そのため転職先から提出を求められます。

2. 確定申告

年末調整で処理できなかった場合や、複数の収入がある場合に必要になります。

3. その他の手続き

住宅ローンの審査や、公的な手続きで収入証明として求められる場合があります。

転職先の年末調整に間に合わなくても、確定申告という手段が残されています。 その意味では、期限に追われすぎる必要はありません。

源泉徴収票が届かない5つの理由

理由によって、次に取るべき行動が変わります。

理由対応の方向性
1. 交付時期がまだ来ていない時期を確認して待つ
2. 郵送先の住所が古いまま現住所を伝え、再送を依頼
3. 手続き上の失念催促して交付を依頼
4. 前職が交付に応じない税務署への相談を検討
5. 前職が廃業・倒産した税務署または清算人へ相談

2つ目は見落とされやすい理由です。退職後に転居した場合、旧住所に送付されている可能性があります。

私たちのもとにも「退職後に引っ越して、書類が届かないままだった」というご相談が寄せられます。転居の予定がある方は、退職時に送付先を伝えておくと確実です。

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前職へ依頼する手順5ステップ

順序があります。この順で進めると、無駄が少なくなります。

・ステップ1:交付時期と送付先を確認する
・ステップ2:人事労務の担当窓口へ連絡する
・ステップ3:必要な年分と、送付先を明確に伝える
・ステップ4:交付の見込み時期を確認する
・ステップ5:届かない場合、期限を区切って再度連絡する

連絡先が分からない場合、代表番号または問い合わせフォームからで構いません。退職者からの問い合わせは通常の業務として扱われるため、遠慮する必要はありません。

前職への依頼メール例文

そのまま使える形で示します。

例文1(初回の依頼)

「件名:源泉徴収票の再発行のお願い(氏名)

株式会社○○ 人事ご担当者様

お世話になっております。○年○月まで在籍しておりました○○と申します。

○年分の源泉徴収票をまだ受け取っておりません。転職先での年末調整に必要なため、ご送付いただけますでしょうか。

送付先は下記のとおりです。

・住所:○○
・氏名:○○
・連絡先:○○

お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。」

例文2(再度の依頼)

「件名:源泉徴収票の件(再度のご連絡・氏名)

株式会社○○ 人事ご担当者様

お世話になっております。○月○日にご連絡いたしました○○です。

その後、書類が届いておりません。確定申告の期限が近づいておりますので、交付の見込み時期をお知らせいただけますでしょうか。

何卒よろしくお願い申し上げます。」

期限を明示すると、対応が進みやすくなります。

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依頼に応じてもらえない場合の対応

交付を求めても応じてもらえない場合、税務署に相談する手段があるとされます。

源泉徴収票は、給与の支払者が交付すべきものとされています。交付されない場合の相談窓口として、所轄の税務署が案内されています。

相談の際は、次の情報を整理しておくとやり取りが早く進みます。

・前職の会社名、所在地、連絡先
・在籍していた期間
・依頼した日付と、その方法
・先方からの回答内容

なお、前職が廃業や倒産をしている場合も、税務署に相談することで対応方法を案内してもらえる場合があるとされます。

手続きの詳細は状況によって異なるため、自己判断せず窓口でご確認ください。

源泉徴収票がないまま申告する場合

書類が間に合わない場合の考え方です。

確定申告の際、源泉徴収票の添付は不要とされる場合がありますが、記載内容は申告書の作成に必要とされます。

そのため、次の資料が手がかりになります。

代替となり得る資料確認できる内容
給与明細(毎月分)支給額、控除額の積み上げ
給与振込の記録振込額の履歴
賞与明細賞与の支給額
住民税の通知書前年の所得金額

ただし、これらの資料で申告書を作成してよいかどうかは、状況によって判断が分かれるとされます。必ず税務署に相談したうえで進めてください。

給与明細は退職時に処分してしまう方が少なくありません。転職の際は、直近1年分の明細を保管しておくと、こうした場面で役立ちます。

対処チェックリスト【8項目】

進める前に、次の項目を確認してください。

□ 前職の交付時期を確認した
□ 送付先の住所が最新のものになっている
□ 人事労務の担当窓口へ連絡した
□ 依頼した日付と方法を記録している
□ 必要な年分を正確に伝えた
□ 転職先の年末調整の提出期限を把握している
□ 確定申告の期限を把握している
□ 給与明細など、代替資料の有無を確認した

判定の目安は次のとおりです。

・6項目以上該当:手続きを進められる状態です
・4〜5項目:不足分を確認してください
・3項目以下:まず前職への連絡から始めてください。記録を残しながら進めることが重要です

4項目目の記録は、税務署に相談する際の材料になります。連絡した日付、方法、担当者名を残しておいてください。

年末調整と確定申告の違い

混同されやすいため、整理しておきます。

観点年末調整確定申告
手続きを行う主体勤務先本人
対象となる時期年末翌年の申告期間
転職者の扱い前職分を含めて精算自分で合算して申告
源泉徴収票の要否提出を求められる記載内容が必要
間に合わなかった場合確定申告で対応期限後の申告が必要になる

転職先の年末調整に間に合わなかった場合、確定申告で精算する方法があるとされます。書類が届かないことを理由に、手続きそのものを諦める必要はありません。

転職時に確認しておきたい書類

源泉徴収票以外にも、退職時に受け取る書類があります。あわせて確認しておくと、後の手続きが楽になります。

・源泉徴収票
・雇用保険被保険者証
・離職票(失業給付を受ける場合)
・年金手帳または基礎年金番号通知書
・健康保険資格喪失証明書

交付時期は書類ごとに異なるとされます。退職前に、人事労務の担当者へ交付の見込み時期を確認しておくことをおすすめします。

なお雇用保険の被保険者資格や失業給付については、ハローワークが窓口となります。

データで見る|エンジニアの転職市場

手続きの負担で転職の判断がぶれないよう、市場の状況も確認しておきます。

指標数値(目安)
情報処理・通信技術者の有効求人倍率1.43倍
全職業計の有効求人倍率1.12倍
IT人材の不足見込み2030年に最大約79万人
システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収約574万円
システムエンジニア(基盤システム)の平均年収約684万円
給与所得者全体の平均年収約478万円

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)
出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年公表)
出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)
出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

情報処理・通信技術者の有効求人倍率は、全職業計を上回っています。年収の数値はいずれも年間の総支給額であり、源泉徴収票に記載される支払金額の考え方に近いものです。手取り額を示すものではありません。

上記はIT系職種の数値です。機械設計、回路設計、生産技術などの機電系職種には、分野が異なるためそのまま当てはめられません。機電系の水準は別途の確認が必要です。

なお、源泉徴収票の不交付に関する統計については、本記事のテーマに直接対応するものが確認できなかったため掲載を控えています。

前職とのやり取りが負担なときの3つの選択肢

連絡そのものが心理的に難しい場合の整理です。

・選択肢1:メールや書面など、文書での連絡に切り替える
・選択肢2:税務署に相談し、対応方法の案内を受ける
・選択肢3:税理士など専門家に手続きを依頼する

判断の分かれ目は、負担の原因が「連絡手段の問題」にあるのか、「前職が対応しないという状況」にあるのかという切り分けです。

状況向いている選択肢
電話が苦手で連絡しづらい選択肢1
依頼したが返答がない選択肢2
退職の経緯から連絡が難しい選択肢2
収入の状況が複雑で判断できない選択肢3

連絡手段の問題であれば、文書に切り替えることで解決します。前職が対応しない状況であれば、個人でのやり取りを続けるより、税務署に相談するほうが現実的です。

面談の場では「前職と揉めて辞めたので連絡したくない」というご相談を受けることがあります。この場合も、記録を残したうえで税務署に相談するという道筋があります。

これは傾向の整理であり、当てはまらないから間違いということではありません。

制度に関する注意点と相談先

本記事で触れた源泉徴収票の交付、年末調整、確定申告は、いずれも税務・制度に関わる領域です。記載した内容は一般的な考え方の整理であり、個別の判断を示すものではありません。

私たちはキャリアの専門家であり、税務や法律の専門家ではありません。次の窓口が相談先となります。

・確定申告、源泉徴収票の不交付:所轄の税務署
・申告書の作成、複雑な収入がある場合:税理士
・退職手続き、就業規則の解釈:社会保険労務士
・雇用保険、失業給付:ハローワーク
・健康保険、年金の切り替え:加入していた健康保険、年金事務所
・未払い賃金など労働に関する問題:労働基準監督署

制度の内容は改正されることがあります。手続きの際は、必ず最新の情報をご確認ください。

次の一歩を、一緒に整理しませんか

市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。今の悩みの相談だけでもかまいません。
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まとめ

・源泉徴収票がなくても、対処する手段はある
・手順は「前職へ依頼→応じなければ税務署へ相談」の順で進める
・届かない理由には、住所の未更新や手続きの失念も含まれる
・年末調整に間に合わなくても、確定申告で精算する方法がある
・負担の原因が連絡手段か、前職が対応しない状況かを切り分ける

よくある質問

源泉徴収票がないと確定申告はできませんか?

対処する手段があります。まず前職に再発行を依頼し、応じてもらえない場合は所轄の税務署に相談してください。申告書の作成には記載内容が必要とされるため、給与明細などの資料も併せて持参することをおすすめします。

前職に連絡しても源泉徴収票を送ってもらえない場合はどうなりますか?

税務署への相談という手段があるとされます。源泉徴収票は給与の支払者が交付すべきものとされているためです。相談の際は、依頼した日付や方法、先方の回答内容を整理しておくとやり取りが早く進みます。

前職が倒産した場合はどうすればよいですか?

所轄の税務署にご相談ください。廃業や倒産の場合も、対応方法を案内してもらえる場合があるとされます。給与明細や振込記録が残っていれば、あわせて持参すると状況の説明がしやすくなります。

転職先の年末調整に間に合わない場合はどうなりますか?

確定申告で精算する方法があるとされます。年末調整で処理できなかった分を、翌年の申告期間に自分で申告する形です。転職先の担当者にも、間に合わない旨を早めに伝えておいてください。

給与明細から自分で計算して申告してもよいですか?

自己判断は避けてください。給与明細は手がかりになりますが、申告書の作成に用いてよいかは状況によって判断が分かれるとされます。明細を持参のうえ、所轄の税務署にご相談ください。

退職時にどの書類を受け取るべきですか?

源泉徴収票、雇用保険被保険者証、離職票、年金手帳または基礎年金番号通知書、健康保険資格喪失証明書などが挙げられます。交付時期は書類ごとに異なるとされるため、退職前に人事労務の担当者へ確認しておくと安心です。

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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也

関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。