仕事で大切にしていることの例文10選|面接での答え方を職種別に解説

仕事で大切にしていることの例文10選|面接での答え方を職種別に解説

「自分が大切にしていること 例文」と検索されたあなたは、「面接で聞かれたが何を答えればよいか分からない」「ありきたりな回答になってしまう」と困っているのではないでしょうか。

この質問への回答は、価値観を述べただけでは成立しません。その価値観が実際の業務でどう行動に表れたかまで語ることで、初めて説得力が生まれます。

この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、企業が質問する意図、回答を作る3ステップ、職種別の例文10選、そして避けたい答え方までを解説します。

結論:価値観と行動をセットで語る

回答の型は決まっています。この構成に沿えば、内容が定まっていなくても形になります。

要点は次の5つです。

・回答は「価値観の提示→実務での具体例→応募先での活かし方」の3部構成
・面接官が知りたいのは、その価値観が組織の仕事の進め方と合うかどうかです
・立派な価値観を探す必要はなく、日々の判断基準で十分
・具体例には数字を添えると伝わりやすくなる
・応募先の業務内容と接続していない回答は評価につながりにくい

相談現場では「特別なことを言わないといけないと思っていた」という声を聞きます。求められているのは珍しい価値観ではなく、実際の行動と結びついた説明です。

企業がこの質問をする3つの意図

質問の狙いを知ると、答えるべき方向が定まります。

1. 組織の進め方と合うかを見ている

品質を優先する組織と、スピードを優先する組織では、求める人物像が異なります。応募者が何を基準に判断するかを知ることで、相性を測っています。

2. 業務での行動を予測している

価値観は行動に表れます。前職でどう振る舞ったかが分かれば、入社後の姿もある程度想像できます。

3. 自分を客観視できているかを確認している

自分の判断基準を言葉にできるかどうかは、業務での説明力とも重なります。エンジニアの場合、仕様や設計判断を説明する場面が多いため、この点は業務能力の一部として見られます。

回答を作る3ステップ

順番があります。この順で進めると、内容が具体的になります。

・ステップ1:仕事で判断に迷ったとき、何を優先したかを思い出す
・ステップ2:その判断が表れた具体的な場面を1つ選ぶ
・ステップ3:応募先の業務でどう活かせるかにつなげる

ステップ1:判断の基準を思い出す

納期と品質が両立しない場面、仕様変更を受けた場面、不具合が見つかった場面。こうした状況で自分が何を優先したかを書き出します。

抽象的な言葉から探すのではなく、実際の場面から遡るほうが具体的になります。

ステップ2:具体的な場面を1つ選ぶ

複数のエピソードを並べる必要はありません。1つを掘り下げるほうが伝わります。

数字を添えられる場面を選ぶと、説得力が増します。 担当した機能数、扱った部品点数、削減した工数の割合、対応した障害の件数などです。

ステップ3:応募先につなげる

その価値観が、応募先の業務でどう活きるかを述べます。求人票に書かれた業務内容と接続していると、志望度も同時に伝わります。

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エンジニアが挙げやすい価値観【一覧】

言葉が出てこない場合、次の表から近いものを探してください。

価値観の方向性表れる場面
前提を確認してから着手する要件が曖昧なまま作業を始めない
手戻りを減らす設計段階で確認を重ねる
記録に残す判断の背景を文書化する
相手に伝わる説明をする専門外の相手にも分かる言葉を選ぶ
品質と納期の両立を図る優先順位を関係者と合意する
学び続ける業務外でも技術を追う
現物を確認する図面や資料だけで判断しない
安全性を優先する想定外の使われ方まで考える
情報を抱え込まない進捗と課題を早めに共有する
目的から考える依頼の背景を確認してから設計する

この一覧は方向性を示したものです。そのまま述べると定型的に聞こえるため、次章の例文を参考に自分の経験へ落とし込んでください。

例文10選【職種別】

そのまま参考にできる形で示します。字数はいずれも面接で30〜45秒程度で話せる分量です。

1. 前提を確認してから着手する(IT系)

「私が大切にしているのは、着手前に前提を確認することです。前職では要件が固まらないまま実装に入り、後工程で仕様変更が発生する場面がありました。以降は要件定義(システムに必要な機能や条件を決める工程)の段階で不明点を一覧化し、着手前に確認する進め方に変えました。結果として、担当案件での仕様変更に伴う手戻りが減りました。」

2. 手戻りを減らす(機電系)

「私が大切にしているのは、設計段階で手戻りの芽を摘むことです。前職の機械設計では、試作後に干渉が判明し、日程を圧迫することがありました。そこで構想段階で製造部門とレビューを行う流れを提案し、部品点数およそ100点の装置で試作の作り直しを回避できました。」

3. 記録に残す(IT系)

「私が大切にしているのは、判断の背景を記録に残すことです。障害対応では、原因と対処を書き残さないと同じ調査を繰り返すことになります。前職では一次対応の手順を文書化し、担当者以外でも初動が取れる状態を整えました。結果として、対応にかかる時間を短縮できました。」

4. 相手に伝わる説明をする(機電系)

「私が大切にしているのは、専門外の相手にも伝わる説明をすることです。設計の意図が製造や品質保証に伝わらないと、現場での判断がばらつきます。前職では図面に加えて意図を1枚にまとめた資料を添える運用を始め、問い合わせの件数が減りました。」

5. 品質と納期の両立を図る(IT系)

「私が大切にしているのは、品質と納期のどちらも諦めないことです。両立が難しい場面では、何を優先するかを関係者と合意することを心がけています。前職では、リリース前にテスト範囲を関係者と再定義し、優先度の高い機能から検証する進め方に切り替えました。」

6. 学び続ける(IT系)

「私が大切にしているのは、技術を更新し続けることです。前職では長く同じ構成のシステムを担当しており、業務内で新しい技術に触れる機会が限られていました。そのため業務外で学習を続け、基本情報技術者試験を取得しました。今後は業務を通じても更新を続けたいと考えております。」

7. 現物を確認する(機電系)

「私が大切にしているのは、図面だけで判断せず現物を確認することです。前職の生産技術では、図面上は問題のない設計が、実際の組立で作業性を損なう場面がありました。以降は必ず現場で組立工程を確認してから量産図面を確定させるようにしています。」

8. 安全性を優先する(機電系)

「私が大切にしているのは、想定外の使われ方まで考えることです。設備の設計では、正しい手順以外の操作をされる可能性を前提に安全対策を検討しています。前職では、作業者への聞き取りをもとに保護カバーの形状を見直した経験があります。」

9. 情報を抱え込まない(IT系)

「私が大切にしているのは、課題を早めに共有することです。一人で抱えると、判明したときには選択肢が減っています。前職では進捗が遅れそうな段階で共有する運用を提案し、リカバリーの選択肢を確保できるようになりました。」

10. 目的から考える(未経験・第二新卒)

「私が大切にしているのは、依頼の目的を確認してから取りかかることです。前職の営業事務では、資料作成の依頼を受けた際に用途を伺い、必要な項目を絞る進め方をしていました。エンジニアとしても、何のための機能かを理解したうえで開発に取り組みたいと考えております。」

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経験・立場別の書き分け

同じ価値観でも、立場によって語るべき内容が変わります。

立場重点を置く内容補足
経験3年未満学ぶ姿勢と、実行した工夫規模より具体性を優先
経験3〜10年判断を伴う場面での行動数字で規模を添える
リーダー経験あり個人ではなくチームへの影響巻き込んだ人数を示す
未経験・異業種前職での行動と、職種への接続職種の性質と結びつける

未経験の方は、エンジニアの経験がないことを気にされますが、判断基準は職種を問わず表れています。前職での行動を、応募先の業務にどう接続するかが説明できれば十分です。

応募書類に書く場合の注意点

書類では、口頭よりさらに簡潔にします。目安は2〜3文です。

書き方の例を挙げます。

・「着手前に前提を確認することを重視しています。要件の不明点を一覧化し、確認を経てから実装に入る進め方を実践してきました」
・「設計段階で手戻りを減らすことを重視しています。構想段階での他部門レビューを提案し、試作の作り直しを回避した経験があります」

詳細は面接で述べる前提で、書類では価値観と1つの行動だけを示します。長文になると、他の項目が読まれにくくなります。

避けたい回答5つ

内容そのものより、伝え方で評価を下げるケースがあります。

・価値観を述べるだけで、具体的な行動が伴わない
・「責任感」「誠実さ」など、抽象語だけで終わる
・前職の批判や、同僚への不満に話が及ぶ
・応募先の業務内容とまったく接続していない
・複数の価値観を並べ、焦点が定まらない

2つ目は特に多く見られます。抽象語を使うこと自体は問題ありませんが、その言葉が実際にどう行動に表れたのかを続けなければ、判断材料になりません。

回答チェックリスト【8項目】

作成した回答を、次の項目で確認してください。

□ 価値観を1つに絞っている
□ 具体的な場面を1つ挙げている
□ その場面で自分が取った行動を述べている
□ 可能な範囲で数字を添えている
□ 応募先の業務にどう活かせるかを述べている
□ 前職や個人への批判が含まれていない
□ 30〜60秒で話せる長さに収まっている
□ 志望動機や退職理由と矛盾していない

判定の目安は次のとおりです。

・6項目以上該当:面接で使える状態です
・4〜5項目:不足分を補ってください
・3項目以下:ステップ1の「判断の基準を思い出す」から、もう一度整理し直すことをおすすめします

8項目目が抜けている方が少なくありません。上流工程に関わりたいと退職理由で述べたのに、大切にしていることが指示通りの正確な作業では、一貫性を欠きます。

想定される追加質問

回答したあと、掘り下げの質問が続くことがあります。あらかじめ備えておくと落ち着いて対応できます。

・その価値観を持つようになったきっかけは何ですか
・その考え方が通用しなかった場面はありますか
・チームの方針と合わない場合、どう対応しますか
・当社の業務で、それをどう活かせるとお考えですか

2つ目と3つ目は、柔軟性を確認する質問です。価値観を貫いた話だけでなく、状況に応じて調整した経験を添えられると厚みが出ます。

データで見る|エンジニアの転職市場

回答を準備する前提として、市場の状況も確認しておきます。

指標数値(目安)
情報処理・通信技術者の有効求人倍率1.43倍
全職業計の有効求人倍率1.12倍
IT人材の不足見込み2030年に最大約79万人
システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収約574万円
システムエンジニア(基盤システム)の平均年収約684万円
給与所得者全体の平均年収約478万円

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)
出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年公表)
出典:厚生労働省「job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)
出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

情報処理・通信技術者の有効求人倍率は、全職業計を上回っています。選択肢が一定数ある状況では、自分の価値観に合う組織を選ぶ余地があるという見方ができます。

上記はIT系職種の数値です。機械設計、回路設計、生産技術などの機電系職種には、分野が異なるためそのまま当てはめられません。機電系の需給は別途の確認が必要です。

なお、面接で問われる質問の内容や頻度を示す統計については、本記事のテーマに直接対応するものが確認できなかったため掲載を控えています。

答えが思いつかないときの3つの選択肢

言葉にならない場合、原因は表現力ではないことがあります。

・選択肢1:判断に迷った場面を、5つ書き出してみる
・選択肢2:これまでの業務で面白かった場面を振り返る
・選択肢3:転職の目的そのものを整理し直す

判断の分かれ目は、言葉にできない原因が「振り返りが足りないこと」にあるのか、「大切にしたいことを実現できる機会がなかったこと」にあるのかという切り分けです。

状態向いている選択肢
経験はあるが言語化できていない選択肢1
何にやりがいを感じるか分からない選択肢2
そもそも転職の方向が定まっていない選択肢3

振り返りが足りないだけであれば、書き出す作業で解決します。一方、裁量のない業務が続いて判断する場面自体がなかった場合、それは自分の問題ではなく機会の問題です。大切にしたいことが行動に表れていない原因が、自分の取り組みにあるのか、機会のない環境にあるのかを分けて考えてください。

面談の場では「言えることが何もない」とおっしゃる方に、担当工程を一つずつ伺うことがあります。細かく確認していくと、必ず何らかの判断をされています。その判断の理由こそが、大切にしていることです。

これは傾向の整理であり、当てはまらないから間違いということではありません。

質問の範囲について知っておきたいこと

「大切にしていること」を仕事の観点で問うことは、通常の選考質問です。一方で、採用選考においては、本人の適性や能力に関係のない事項を把握することは不適切とされています。

思想信条や宗教、家族の状況など、業務と関係のない領域に質問が及んだ場合は、回答を控えることも選択肢です。対応に迷う場合は、都道府県労働局やハローワークの相談窓口をご利用ください。

私たちはキャリアの専門家であり、法律の専門家ではありません。制度の解釈や個別の判断については、社会保険労務士や弁護士といった窓口にご相談ください。

自分の言葉で語れる形に、一緒に整理しませんか

市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。今の悩みの相談だけでもかまいません。
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まとめ

・回答は「価値観の提示→実務での具体例→応募先での活かし方」の3部構成
・立派な価値観を探す必要はなく、日々の判断基準で十分
・抽象語だけで終わらせず、行動と数字まで述べる
・志望動機や退職理由と矛盾していないかを必ず確認する
・言葉にできない原因が振り返り不足か、機会のない環境かを切り分ける

よくある質問

大切にしていることは何個答えればよいですか?

1つに絞ってください。複数挙げると焦点がぼやけ、どれも印象に残らなくなります。掘り下げの質問で別の観点を問われた場合に、2つ目を述べる形で十分です。まずは最も具体的に語れるものを1つ選んでください。

「責任感」と答えるのは避けたほうがよいですか?

言葉自体に問題はありません。ただし抽象語だけで終わると、判断材料になりません。責任感がどのような場面で、どう行動に表れたのかを続けてください。具体例があれば、ありふれた言葉でも十分に伝わります。

未経験でも答えられる内容はありますか?

あります。判断基準は職種を問わず表れているためです。前職やアルバイト、学業での経験から、何を優先して行動したかを振り返ってください。そのうえで、エンジニアの業務にどう接続するかを述べれば回答として成立します。

プライベートの価値観を答えてもよいですか?

仕事の場面に置き換えて述べることをおすすめします。企業が知りたいのは業務での判断基準だからです。私生活での経験を挙げる場合も、そこから得た考え方が仕事にどう表れているかまでつなげてください。

応募先ごとに内容を変えるべきですか?

価値観そのものを変える必要はありません。変えるのは、応募先の業務でどう活かせるかという最後の部分です。求人票に記載された業務内容と接続させることで、志望度も同時に伝わります。

どのくらいの長さで話せばよいですか?

30〜60秒が目安です。価値観の提示に10秒、具体例に30秒、活かし方に20秒という配分が話しやすくなります。長くなると要点が伝わりにくいため、詳細は追加で質問された際に述べる形にしてください。

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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

人材紹介事業部 事業統括責任者 堀 凌也

関西学院大学卒業後、新卒で当社入社。入社直後よりリクルーティングアドバイザーとしてトップクラスの成績を収め、組織内最年少で拠点責任者に抜擢。
現在は求職者への価値提供と企業の採用課題解決を両立する事業統括責任者として、組織の急成長と人材育成を牽引。