「バックエンドエンジニアになるには何の言語を学べばいい?」「JavaやPython、PHPはどう違う?」と疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
バックエンド開発では、Java・PHP・Python・Ruby・Go・JavaScriptなど複数の言語が使われており、開発するサービスや企業によって選ばれる技術が異なります。
そのため、「一番人気の言語」を探すより、自分が作りたいものや目指す求人から逆算して選ぶことが大切です。
この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、バックエンドで使われる代表的な言語の特徴や違い、初心者におすすめの学習順序、転職での選び方まで解説します。
バックエンド開発ではどんな言語を使う?
バックエンドとは、WebサイトやWebサービスのうち、ユーザーから直接見えないサーバー側の処理を担当する領域です。
たとえば、
・ログイン情報を確認する
・商品データを取得する
・予約内容を保存する
・注文情報を更新する
・外部サービスと連携する
といった処理を行います。
こうした処理を実装するために使われるのが、JavaやPHP、Pythonなどのバックエンド言語です。
代表的な言語を整理すると以下のとおりです。
| 言語 | 主な特徴 | 向いている開発 |
| Java | 大規模開発で使われやすい | 業務システム・Webサービス |
| PHP | Web開発との相性がよい | Webサイト・Webサービス |
| Python | 記述が比較的シンプル | Web・AI・データ分野 |
| Ruby | Webサービス開発に使われる | Webアプリケーション |
| Go | シンプルで処理性能を意識しやすい | Webサービス・API |
| JavaScript | フロントと共通言語で開発できる | Node.jsによるWeb開発 |
| C# | Microsoft系技術との相性がよい | 業務システム・Web開発 |
すべてを覚える必要はありません。
まず一つの言語を使い、データベースと連携するWebサービスを作れるレベルを目指しましょう。
そもそもバックエンド言語とは?
バックエンド言語とは、主にサーバー側で動作するプログラムを書くために利用されるプログラミング言語です。
ユーザーが見る画面の裏側で処理を行います。
たとえばECサイトで「購入する」ボタンを押した場合、バックエンドでは、
1.ユーザーがログインしているか確認する
2.商品の在庫を確認する
3.購入情報を登録する
4.在庫数を更新する
5.処理結果を画面へ返す
といった処理が行われます。
こうした仕組みをJavaやPHPなどで実装します。
バックエンドエンジニアはプログラミング言語だけでなく、SQLやデータベース、サーバー、APIなども理解する必要があります。
バックエンドで使う代表的な言語7選
ここからは、それぞれの言語の特徴を詳しく見ていきましょう。
1.Java|大規模なシステム開発で使われる代表的な言語
Javaは、業務システムやWebサービスなど幅広い開発で使われるプログラミング言語です。
特に規模の大きいシステムや、長期間運用されるシステムで利用されることがあります。
Javaの特徴
・大規模開発に対応しやすい
・複数人での開発に向いている
・オブジェクト指向を学べる
・業務システムでも利用される
・フレームワークと組み合わせて開発する
JavaではSpringなどのフレームワークを使ってWebシステムを開発するケースがあります。
学ぶ内容は比較的多いものの、バックエンドだけでなく業務システム開発にも興味がある人には候補になります。
Javaが向いている人
・大規模なシステム開発に関わりたい
・業務システムを開発したい
・オブジェクト指向をしっかり学びたい
・企業向けシステムの求人も視野に入れたい
2.PHP|Web開発で使われることが多い言語
PHPは、WebサイトやWebサービスのバックエンド開発で利用される言語です。
HTMLとの組み合わせもしやすく、Web開発に触れる際の候補になります。
WebサービスやWebサイトの裏側を作りたい人にとって学習候補になりやすい言語です。
PHPの特徴
・Web開発に利用される
・比較的シンプルな構成から始めやすい
・CMSなどでも使われている
・Laravelなどのフレームワークがある
WordPressもPHPを使って構築されています。
そのため、WebサービスだけでなくWebサイトのカスタマイズなどに関わる場合にも触れる機会があります。
PHPが向いている人
・Webサービスを作りたい
・Webサイトの裏側も理解したい
・比較的小規模な開発から始めたい
・Laravelなどを使った開発に興味がある
3.Python|Web開発からAI・データ分野まで広げやすい
Pythonは、Web開発だけでなくAIやデータ分析など幅広い分野で使われるプログラミング言語です。
コードの記述が比較的シンプルで、初めてプログラミングを学ぶ人が選ぶこともあります。
バックエンド開発に加えて、将来的にAIやデータ分野へ興味を広げたい人にも候補になります。
Pythonの特徴
・比較的読みやすい構文
・Web開発に利用できる
・AIやデータ分析でも使われる
・DjangoやFlaskなどのWeb開発向け技術がある
ただし、「Pythonを学べばAIエンジニアにもバックエンドエンジニアにもなれる」という意味ではありません。
同じ言語でも、職種ごとに必要となる知識や経験は異なります。
Pythonが向いている人
・Webサービスを作りたい
・初心者からプログラミングを学びたい
・将来的にAIやデータ分野にも興味がある
・幅広い用途のある言語を学びたい
4.Ruby|Webサービス開発で使われる言語
Rubyは、Webアプリケーション開発に使われるプログラミング言語です。
Ruby on RailsというWeb開発向けフレームワークと組み合わせて利用されることがあります。
Rubyの特徴
・Webアプリケーション開発に利用される
・Ruby on Railsと組み合わせられる
・比較的簡潔にコードを書きやすい
・Webサービス開発を学びやすい
自分でWebサービスを一通り作る経験を積みたい場合の選択肢の一つです。
ただし、転職を目的とする場合は、希望する企業でRubyが使われているか確認してから学ぶことをおすすめします。
5.Go|WebサービスやAPI開発で使われる言語
Goは、Googleが開発したプログラミング言語です。
WebサービスやAPIなどのサーバー側開発で利用されます。
シンプルな言語仕様が特徴で、処理性能や並行処理を意識した開発にも利用できます。
Goの特徴
・比較的シンプルな言語仕様
・Webサービス開発に利用される
・API開発に使われる
・並行処理を扱いやすい
未経験者が最初に必ずGoを選ぶ必要はありません。
一方、すでにJavaやPHPなどでバックエンド経験があり、別の技術へ広げたいエンジニアには選択肢になります。
バックエンドで次に学ぶ言語に迷っている方へ
新しい言語を増やすべきか、今使っている技術を深めるべきかは、現在の経験や目指す求人によって変わります。担当工程やスキルを整理しながら、次のキャリアを一緒に考えることもできます。
6.JavaScript|フロントとバックエンドの両方で使える
JavaScriptはフロントエンド開発で使われる代表的な言語ですが、Node.jsを利用することでバックエンド開発にも使えます。
一つの言語でフロントエンドとバックエンドの両方を扱える点が特徴です。
JavaScriptの特徴
・フロントエンドでも使われる
・Node.jsでバックエンド開発ができる
・Webサービスを一つの言語で構築しやすい
・JavaScript経験を活かせる
すでにフロントエンドでJavaScriptを使っている人が、バックエンドへ担当領域を広げる際にも候補になります。
ただし、バックエンドではデータベースや認証、サーバーなど別の知識も必要です。
7.C#|業務システム・Web開発で使われる
C#はMicrosoftが開発したプログラミング言語です。
.NETと組み合わせ、業務システムやWebアプリケーションなどの開発に使われます。
C#の特徴
・業務システム開発に利用される
・Webアプリ開発にも利用できる
・Microsoft系技術と組み合わせやすい
・オブジェクト指向を学べる
企業向けシステムやMicrosoft系の開発環境に興味がある人は学習候補になります。
初心者におすすめのバックエンド言語は?
初心者の場合、「一番簡単な言語」だけで決めるのはおすすめしません。
何を作りたいか、どのような企業へ転職したいかを踏まえて選ぶことが重要です。
目的別に整理すると以下のようになります。
| 目的 | 学習候補 |
| 業務システムに関わりたい | Java・C# |
| Webサービスを作りたい | PHP・Ruby・Python |
| AIやデータにも興味がある | Python |
| フロント経験を活かしたい | JavaScript |
| Webサービスの技術を広げたい | Go |
たとえば、Javaの求人を目指しているのに、学びやすそうという理由だけでPythonを選ぶと、転職時に遠回りになる可能性があります。
求人を数十件確認し、実際にどの言語が求められているか見てから学ぶ方法もおすすめです。
バックエンド言語を学ぶおすすめの順番
バックエンドエンジニアを目指す場合、プログラミング言語だけを学べばよいわけではありません。
次の順番で学ぶと、Webサービス全体の仕組みを理解しやすくなります。
1.プログラミング言語を一つ選ぶ
まずJava、PHP、Pythonなどから一つを選びます。
変数、条件分岐、繰り返し、関数、オブジェクトなど、基本的なプログラミングを理解しましょう。
2.SQL・データベースを学ぶ
次に、データベースについて学びます。
バックエンドでは、
・データを登録する
・検索する
・更新する
・削除する
といった処理が頻繁に発生します。
そのため、SQLは重要な技術です。
3.Webの仕組みを学ぶ
HTTPやリクエスト・レスポンスなど、ブラウザとサーバーが通信する仕組みを理解しましょう。
バックエンドがどのタイミングで動いているのか理解しやすくなります。
4.APIを作る
次に、フロントエンドから受け取った要求に応じてデータを返すAPIを作ります。
たとえば、
・商品一覧を取得する
・会員情報を登録する
・予約内容を更新する
といった機能です。
5.Webサービスを完成させる
基礎を学んだら、一つのWebサービスを作りましょう。
おすすめは、
・タスク管理サービス
・予約サービス
・会員管理サービス
・商品管理サービス
・簡単なECサイト
などです。
画面だけではなく、ログイン・データ保存・検索などまで実装することがポイントです。
バックエンド言語とフレームワークの違い
プログラミング言語とフレームワークは別のものです。
言語はプログラムを書くための基礎で、フレームワークはその言語を使った開発を効率化するための仕組みです。
たとえば以下のような組み合わせがあります。
| 言語 | フレームワーク例 |
| Java | Spring |
| PHP | Laravel |
| Python | Django・Flask |
| Ruby | Ruby on Rails |
| JavaScript | Expressなど |
フレームワークだけを暗記するのではなく、まず言語そのものの基本を理解しましょう。
仕組みを理解していれば、別のフレームワークへ移る際にも対応しやすくなります。
バックエンド言語とSQLの違い
SQLは、データベースを操作するための言語です。
JavaやPHPなどでWebサービスの処理を作り、その中からSQLなどを使ってデータベースを操作します。
たとえば会員登録なら、
・PHPで登録処理を作る
・入力された内容を確認する
・SQLを使ってデータベースへ保存する
という流れです。
バックエンドエンジニアを目指すなら、プログラミング言語とSQLの両方を学ぶことが重要です。
バックエンド言語は求人でどう評価される?
転職活動では、使用できる言語の数だけで評価が決まるわけではありません。
たとえば、
「Java経験3年」
という情報だけでは、どの程度の仕事を担当できるのかわかりません。
職務経歴書では、
・使用言語
・使用フレームワーク
・担当機能
・担当工程
・データベース
・システム規模
・チーム人数
・設計経験
まで整理しましょう。
たとえば、
「Javaを使用して開発」
ではなく、
「Java・Springを使用し、会員管理システムのAPIについて詳細設計・実装・テストまで担当」
と書くほうが経験を具体的に伝えられます。
転職支援の現場でも、使用言語だけでなく「その言語を使って何を任されていたか」を確認します。
複数のバックエンド言語を覚えたほうがいい?
複数言語を使えることが役立つ場合はあります。
ただし、経験が浅いうちから言語数を増やすことを目的にする必要はありません。
まずは一つの言語で設計・開発・テストまで経験し、その後に必要な言語へ広げるほうがキャリアにつながりやすい場合があります。
たとえば、
・Javaを深めて設計へ進む
・PHP経験からGoへ広げる
・JavaScript経験からNode.jsでバックエンドへ広げる
といった形です。
「言語を変えれば市場価値が上がる」と考えるのではなく、自分に不足している経験を確認しましょう。
バックエンドエンジニアの年収と言語の関係
特定の言語を使えるだけで年収が決まるわけではありません。
バックエンドエンジニア単独の統一的な公的年収統計も限られています。
参考として、関連職種であるシステムエンジニア(Webサービス開発)の年収は約578万円です。
出典:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag/システムエンジニア(Webサービス開発)」
ただし、これはJavaやPythonなど特定言語を使用するエンジニアの年収ではありません。
実際の年収は、
・実務経験
・担当工程
・設計力
・システム規模
・データベースの知識
・クラウドの知識
・リーダー経験
などによって変わります。
「高年収の言語」を探すより、「その技術でどこまで担当できるか」を伸ばすことが重要です。
バックエンド言語を選ぶときの4つのポイント
どの言語を学ぶか迷った場合は、以下を確認しましょう。
作りたいものから選ぶ
まず、自分が何を開発したいのか整理します。
Webサービスなのか、企業向け業務システムなのかによって候補は変わります。
応募したい求人から選ぶ
転職が目的なら、求人から逆算する方法が有効です。
応募したい企業で使われている技術を確認しましょう。
今の経験から選ぶ
すでに一つの言語を使っている場合、無理に別の言語へ変える必要はありません。
今の技術を深めて設計や上流工程を経験したほうが、キャリアにつながるケースもあります。
将来のキャリアから選ぶ
今後、
・バックエンドを極めたい
・クラウドまで担当したい
・フルスタックを目指したい
・AI・データ分野へ広げたい
など、目指す方向によって必要な技術は変わります。
バックエンドのスキルを次の転職につなげたい方へ
経験豊富なアドバイザーが、使用言語だけでなく担当工程やシステム規模まで整理します。新しい言語を学ぶべきか、現在の技術を深めるべきか、キャリアの方向性から一緒に考えることができます。
まとめ
バックエンドで使う言語について重要なポイントをまとめます。
・バックエンドではJava・PHP・Python・Ruby・Go・JavaScript・C#などが使われる
・すべての言語を覚える必要はなく、まず一つを使ってWebサービスを作れる状態を目指す
・バックエンドではプログラミング言語だけでなくSQL・データベース・Webの知識も重要
・転職目的なら、人気だけでなく目指す求人で使われている言語から逆算して選ぶ
・キャリアアップでは言語数を増やすだけでなく、設計や担当工程を広げることも重要
バックエンドエンジニアにとって、プログラミング言語は仕事をするための道具です。
「どの言語が一番強いか」だけで判断せず、何を開発したいのか、どの求人を目指したいのかを整理して選びましょう。
よくある質問
バックエンドで一番使われる言語は何ですか?
企業や開発するシステムによって異なるため、一つに決めることはできません。Java、PHP、Pythonなど複数の言語が使われています。転職目的なら希望する求人の使用技術を確認しましょう。
初心者におすすめのバックエンド言語は何ですか?
目的によって異なります。WebサービスならPHPやPython、業務システムならJavaなどが候補です。学びやすさだけではなく、将来応募したい求人から逆算して選ぶことをおすすめします。
PythonとJavaはどちらを学ぶべきですか?
Web・AI・データなど幅広い分野へ興味があるならPython、大規模な業務システムや企業向け開発に興味があるならJavaが候補です。最終的には希望する仕事の使用技術から判断しましょう。
バックエンドエンジニアは何個の言語を覚える必要がありますか?
最初から複数の言語を覚える必要はありません。まず一つの言語でWebサービスを作り、データベースやAPIまで理解することが重要です。その後、仕事で必要になった技術へ広げましょう。
SQLはバックエンド言語ですか?
SQLは主にデータベースを操作するための言語です。JavaやPHPなどのプログラミング言語とは役割が異なりますが、バックエンド開発では非常に重要な技術の一つです。
JavaScriptでもバックエンド開発はできますか?
可能です。Node.jsを利用すれば、JavaScriptでサーバー側のプログラムを開発できます。フロントエンドでJavaScript経験がある人が、バックエンドへ担当範囲を広げる場合にも選択肢になります。
この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部
主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。
この記事の監修者

【IT部門統括責任者】キャリアアドバイザー 小畑 大夢
近畿大学卒業後、新卒で当社入社。圧倒的な当事者意識で営業活動に従事し、全社MVP・MVMの連続受賞をはじめ多くの表彰を経験。
圧倒的な求職者様目線を強みに、これまで多くのITエンジニアの転職成功に貢献。
現在は、IT部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。
