システムエンジニアになるには大学が必要?学部・学科の選び方を解説

システムエンジニアになるには大学が必要?学部・学科の選び方を解説

「システム エンジニア 大学」と検索したあなたは、「SEになるには大学へ進学したほうがよいのか」「どの学部を選べばよいのか」と迷っているのではないでしょうか。

システムエンジニアになるために特定の大学や学部への進学が必須とは限りませんが、情報系の学部ではITの基礎を体系的に学べるメリットがあります。

文系学部や情報系以外の学部からSEを目指すことも可能です。この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、システムエンジニアを目指す人の大学・学部選びや、在学中に身につけたいスキルまで解説します。

システムエンジニアになるには大学進学が必要?

結論からいうと、システムエンジニアになるために大学卒業が必須とは限りません。

SEは資格による独占業務ではなく、企業によって採用条件が異なります。

そのため、

・大学卒業後に就職する
・専門学校でITを学んで就職する
・高校卒業後にIT企業へ就職する
・異業種で働いた後に転職する

など、複数のルートがあります。

一方で、大学へ進学すると、情報科学やプログラミングだけでなく、数学や統計、研究活動などを通じて幅広い知識を身につけられます。

新卒採用では応募資格として大学卒業を条件にしている求人もあるため、選択できる企業を広げたい場合には大学進学が一つの選択肢になります。

重要なのは「大学に行けばSEになれる」と考えるのではなく、大学在学中に何を学び、どのような経験を積むかです。

システムエンジニアを目指すならどの学部がよい?

SEを目指す場合、情報系学部は仕事内容につながる知識を学びやすい選択肢です。

ただし、文系やその他の理系学部からSEになることもできます。

学部・分野学びやすい内容SEとのつながり
情報系プログラミング・ネットワーク・データベース直接活かしやすい
工学系数学・制御・電子・プログラミング組込やシステム開発に活かせる
理学系数学・統計・論理的思考データ・AI分野にもつながる
経営・商学系経営・会計・業務知識業務システム開発で活かせる
文学・法学など読解・文章作成・論理構成要件整理や顧客対応に活かせる

情報系学部

システムエンジニアを目指すうえで、最も直接的に関連しやすいのが情報系学部です。

大学によって名称は異なりますが、

・情報工学
・情報科学
・コンピューター科学
・情報システム
・データサイエンス

などを扱う学部・学科があります。

プログラミングだけではなく、アルゴリズム、データベース、ネットワークなどを体系的に学べる点が特徴です。

工学系学部

電気電子や機械、制御などを学ぶ工学系学部からSEになる人もいます。

特に、自動車や家電、産業機械などに組み込まれるソフトウェアを開発する組込系SEでは、ハードウェアの知識も役立ちます。

ITと機械・電気の両方に興味がある人にとっては、有力な選択肢です。

数学・理学系学部

数学や統計などを学ぶ学部も、IT分野との相性があります。

システム開発では、問題を細かく分解し、条件を整理して処理を組み立てる能力が求められます。

また、AIやデータ分析などの分野では、数学や統計の知識を活かせる場合があります。

文系学部

文系学部からSEを目指すことも可能です。

経済、経営、商学などの知識は、金融や会計、販売管理などの業務システムに関わる際に活かせる可能性があります。

また、SEは顧客から要望を聞き、仕様として整理する仕事も担当します。

そのため、文章作成や説明、情報整理など、文系で身につけた能力も無関係ではありません。

情報系大学・学部では何を学ぶ?

情報系学部では、システム開発に関連する幅広い分野を学びます。

大学によってカリキュラムは異なりますが、代表的な分野は次のとおりです。

プログラミング

システムを動かすためのプログラムを作る技術です。

大学では、特定の言語を覚えることだけではなく、

・変数
・条件分岐
・繰り返し処理
・関数
・オブジェクト指向

など、プログラミングの基本的な考え方を学びます。

SEになった後も利用する重要な基礎です。

アルゴリズム

アルゴリズムとは、問題を解決するための処理手順です。

同じ結果を出すプログラムでも、処理方法によって速度や効率が変わります。

大学では、どのようにデータを処理すれば効率がよいかといった考え方を学びます。

データベース

企業のシステムでは、顧客情報や商品情報、売上情報など大量のデータを扱います。

そのため、

・データをどのように保存するか
・どのように検索するか
・データ同士をどう関連付けるか

といったデータベースの基礎も重要です。

ネットワーク

Webサービスや業務システムは、ネットワークを通じて複数のコンピューターが通信しています。

IPアドレスや通信の仕組みなどを理解しておくと、システム全体を考える際に役立ちます。

コンピューターの仕組み

プログラムだけではなく、CPUやメモリなどコンピューター内部の仕組みを学ぶ場合もあります。

SEは必ずしもハードウェアを設計する仕事ではありませんが、システムがどのように動くのかを理解する基礎になります。

文系大学からでもシステムエンジニアになれる?

文系大学からでもシステムエンジニアを目指すことはできます。

大切なのは学部名だけではなく、ITについてどの程度学び、どのような準備をしているかです。

文系出身者の場合は、大学の授業とは別に、

・プログラミングを学ぶ
・ITの基礎を勉強する
・簡単なWebサービスを作る
・資格勉強をする

などの準備をしておくとよいでしょう。

また、文系ならではの経験が活きる場面もあります。

たとえば経営学部で会計を学んでいれば、会計システムを扱う仕事で業務理解に役立つ可能性があります。

システムエンジニアには、技術だけではなく顧客の業務を理解する力も必要だからです。

一方で、情報系学生と比較するとプログラミングやコンピューター科学の学習量に差がある場合があります。

その差をどのように補うかを考えておきましょう。

大学名や偏差値はシステムエンジニア就職に影響する?

就職では、大学名だけでシステムエンジニアとしての適性や能力が決まるわけではありません。

企業によって採用基準は異なり、

・大学で学んだ内容
・プログラミング経験
・研究内容
・コミュニケーション能力
・志望理由
・ポートフォリオ

など、複数の要素から判断されます。

そのため、「有名大学でなければSEになれない」と考える必要はありません。

一方、新卒採用では企業ごとに応募資格が設定されている場合があります。

大学を選ぶときには学校名だけを見るのではなく、

・どのような授業があるか
・興味のある研究室があるか
・就職先にはどのような企業があるか
・実習や開発経験を積めるか

なども確認しましょう。

システムエンジニアを目指す大学生が在学中にやるべきこと

大学へ進学しただけでSEとして必要な能力が自動的に身につくわけではありません。

在学中に実際に手を動かす経験を増やしておきましょう。

プログラミングを実際に経験する

授業でコードを書く機会がある場合も、課題だけで終わらせず、自分で何かを作ってみることがおすすめです。

例えば、

・簡単なWebサイト
・タスク管理アプリ
・掲示板
・データ集計ツール

など、小規模なものから始めます。

重要なのは完成度だけではありません。

「何を作ろうとしたのか」「どこで困ったのか」「どう解決したのか」を説明できる経験が役立ちます。

ITの基礎知識を身につける

プログラミング以外にも、

・ネットワーク
・データベース
・セキュリティ
・OS
・システム開発工程

などを学んでおきましょう。

システムエンジニアはシステム全体を考える仕事なので、特定の言語だけを知っていればよいわけではありません。

インターンシップに参加する

IT企業のインターンシップに参加すると、実際の仕事内容や職場環境を知る機会になります。

企業ごとに内容は異なりますが、

・開発体験
・チーム開発
・社員との座談会
・業務理解

などを経験できる場合があります。

就職前に「自分がイメージしているSEの仕事と実際の仕事に違いがないか」を確認する機会として活用しましょう。

成果を具体的に整理する

就職活動では、「プログラミングを勉強しました」だけでは具体性が不足します。

例えば、

「大学の授業でJavaを学びました」

より、

「4人のチームでWebアプリを制作し、ログイン機能とデータベース連携を担当しました」

と説明したほうが経験が伝わります。

制作期間やチーム人数、自分の担当部分まで整理しておきましょう。

システムエンジニアを目指す大学生に役立つ資格

システムエンジニアになるために資格が必須というわけではありません。

ただし、ITの基礎を体系的に学ぶ目的では資格勉強を活用できます。

代表的なものに、IPAが実施する情報処理技術者試験があります。

大学生がITの基礎を学ぶ場合は、基本情報技術者試験などが選択肢です。

基本情報技術者試験では、コンピューターやネットワーク、データベース、セキュリティなど幅広い領域が出題されます。

出典:IPA「情報処理技術者試験」

ただし、資格取得だけでシステム開発の実務経験になるわけではありません。

資格学習とあわせて、実際にプログラムを書いたり、システムを作ったりする経験も積みましょう。

大学卒業後にシステムエンジニアになる主な就職先

システムエンジニアとして働ける企業は一種類ではありません。

企業の事業形態によって仕事内容やキャリアも異なります。

就職先主な特徴確認したいポイント
SIer顧客向けシステムを開発担当工程・案件内容
自社開発企業自社サービスを開発技術環境・事業内容
ITコンサル系ITによる課題解決を支援上流工程の比率
事業会社社内システムを担当業務範囲・開発体制
SES企業顧客プロジェクトに参画案件選択・教育体制

同じ「SE募集」でも仕事内容は異なります。

会社名や職種名だけではなく、入社後にどの工程を経験できるのかを確認することが大切です。

例えば、開発経験を積みたい人が、運用・監視中心の求人へ入社すると、希望とのずれが生じる可能性があります。

求人票や説明会では、担当工程や配属後の仕事内容まで確認しましょう。

システムエンジニアの年収と需要

大学や学部を選ぶ際に、SEの将来性や収入が気になる人もいるでしょう。

厚生労働省のjob tagによると、システムエンジニア(Webサービス開発)の平均年収は約574万円です。基盤システムを担当するシステムエンジニアでは約684万円となっています。

指標金額・数値
SE(Webサービス開発)の平均年収約574万円
SE(基盤システム)の平均年収約684万円
給与所得者全体の平均年収約478万円
情報処理・通信技術者の有効求人倍率1.43倍
職業計の有効求人倍率1.12倍

※年収は年齢、経験、勤務先、担当業務などによって異なります。

出典:厚生労働省「job tag システムエンジニア(Webサービス開発)」「job tag システムエンジニア(基盤システム)」、国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」、厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)

また、経済産業省の「IT人材需給に関する調査」では、2030年にIT人材が最大約79万人不足する可能性が示されています。

出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年公表)

ただし、IT人材全体の不足予測が、そのまま個人の就職を保証するわけではありません。

大学での専攻だけに頼らず、実際に技術を学び続けることが重要です。

大学選びで迷ったときに確認したいポイント

システムエンジニアを目指して大学を選ぶ場合、「情報系」という名称だけで判断しないようにしましょう。

大学ごとに学べる内容は異なります。

確認したいポイントは次のとおりです。

・プログラミングの授業があるか
・ネットワークやデータベースを学べるか
・AIやデータサイエンスを学べるか
・興味のある研究室があるか
・チーム開発などの実習があるか
・IT企業への就職実績を確認できるか
・インターンシップなどの支援があるか

自分が興味を持って学べるかどうかも重要です。

大学で情報系を学んでも、プログラミングが自分に合わないと感じる人もいます。

反対に、文系大学へ進学した後にプログラミングへ興味を持ち、SEを目指す人もいます。

IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちがキャリア相談を受ける際も、学歴だけで判断するのではなく、「これまで何を経験し、今後どの分野へ進みたいか」を整理します。

進路に迷ったときは、大学や学部の問題なのか、自分が目指したい仕事内容がまだ定まっていないのかを切り分けることも大切です。

まずSEの仕事内容を理解したうえで、必要な知識を学べる進路を考えましょう。

SEを目指す進路やキャリアに迷っている方へ

大学や学部だけで将来のキャリアが決まるわけではありません。これまでの経験や興味を整理しながら、自分に合うIT職種や今後身につけたいスキルを考えていくことが大切です。
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まとめ

システムエンジニアと大学について、押さえておきたいポイントは次の5点です。

・SEになるために特定の大学や学部への進学は必須ではない
・情報系学部ではITの基礎を体系的に学びやすい
・文系大学からでもSEを目指すことは可能
・大学では授業だけでなく開発やインターン経験も積む
・大学名だけでなく学べる内容と目指す仕事内容から進路を考える

システムエンジニアになる道は一つではありません。

情報系大学へ進む場合も、それ以外の学部を選ぶ場合も、大学在学中にITの知識や実践経験を積むことが重要です。

よくある質問(FAQ)

システムエンジニアになるには大学卒業が必要ですか?

大学卒業が必須とは限りません。専門学校や高校卒業後にIT企業へ就職するルートもあります。ただし、企業によって応募資格は異なるため、希望する企業の採用条件を事前に確認しましょう。

システムエンジニアを目指すなら何学部がよいですか?

情報工学や情報科学などの情報系学部は、プログラミングやネットワークなどを学びやすい選択肢です。ただし、工学系や理学系、文系学部からSEになることも可能です。

文系大学からシステムエンジニアになれますか?

文系大学からでもSEを目指せます。IT未経験の場合は、プログラミングやコンピューターの基礎を自主的に学んでおくとよいでしょう。前職や専攻分野の業務知識が活きる場合もあります。

SEになるなら大学と専門学校のどちらがよいですか?

どちらが一律に優れているとはいえません。大学は幅広い学問を学びやすく、専門学校はIT技術を集中的に学びやすい傾向があります。学びたい内容や就職先、費用などを比較して選びましょう。

大学でプログラミングを学べばSEになれますか?

プログラミングは重要なスキルですが、それだけでSEの仕事をすべてカバーできるわけではありません。ネットワークやデータベース、開発工程、顧客とのコミュニケーションなども必要になります。

システムエンジニアを目指す大学生は資格を取るべきですか?

資格は必須ではありませんが、ITの基礎を体系的に学ぶ目的では役立ちます。基本情報技術者試験などを学習しながら、プログラミングやシステム制作も経験するとよいでしょう。

この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

【IT部門統括責任者】キャリアアドバイザー 小畑 大夢

近畿大学卒業後、新卒で当社入社。圧倒的な当事者意識で営業活動に従事し、全社MVP・MVMの連続受賞をはじめ多くの表彰を経験。
圧倒的な求職者様目線を強みに、これまで多くのITエンジニアの転職成功に貢献。
現在は、IT部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。