材料開発とは?仕事の流れ・分野・手法と関わる職種をわかりやすく解説

材料開発とは?仕事の流れ・分野・手法と関わる職種をわかりやすく解説

「材料開発とは、具体的にどんなことをするのだろう」「材料の研究とは何が違うのか知りたい」と気になって検索した方もいるのではないでしょうか。

材料開発とは、製品に求められる性能を実現するために、新しい材料を生み出したり、既存の材料を改良したりする仕事です。 目標の設定から試作、評価、量産化までを段階的に進め、研究で得られた知見を製品に使える形へと仕上げていきます。

この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、材料開発の流れ、主な分野、開発の手法、関わる職種、必要なスキル、やりがいと大変さを解説します。

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材料開発とは

材料開発とは、製品の性能や品質、費用の目標を満たすために、材料の成分や構造、作り方を工夫して新しい材料をつくり出す仕事です。自動車の軽量化、電池の性能向上、半導体の高性能化など、多くの製品の進化は材料開発に支えられています。

材料開発は、「どのような性能の材料が必要か」から出発し、「量産して製品に使える」状態にするまでを担う点が特徴です。

材料研究との違い

材料研究は、材料の新しい原理や現象を明らかにすることが中心です。一方、材料開発は、研究で得られた知見をもとに、製品に使える材料として仕上げることが中心になります。企業では、研究と開発が一つの部署で行われ、境目があいまいな場合もあります。

材料エンジニアとの関係

材料エンジニアは、材料開発を中心となって担う技術者です。材料開発は「仕事の内容」、材料エンジニアは「その仕事を担う職種」と考えるとわかりやすくなります。

材料開発の仕事に関わりたい方へ

材料開発に関わる職種は、研究職から生産技術まで幅広く、どれが自分に合うかは一人では判断しにくいものです。経験豊富なアドバイザーが、これまでの専攻や経験を丁寧にヒアリングし、目指せる仕事を一緒に考えます。今の悩みの相談だけでもかまいません。

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材料開発の流れ【工程別】

材料開発は、主に次の流れで進みます。

工程主な内容
目標の設定製品に求められる性能・費用・品質の目標を決める
材料の設計成分や構造、作り方の候補を考える
試作実験室で材料を少量つくる
評価・解析性能や耐久性を試験し、結果を分析する
量産化工場で安定してつくれる条件を確立する

目標の設定

製品の設計担当者や顧客と話し合い、材料に求められる性能を決めます。強さ、軽さ、熱への強さ、費用など、何を優先するかを明確にすることが出発点です。

材料の設計

目標をもとに、どのような成分や構造にするかを考えます。過去の実験データや文献、計算による予測などを参考に、候補を絞り込みます。

試作

候補となる材料を、実験室で少量つくります。配合や温度、時間などの条件を変えながら、複数の試料を用意します。

評価・解析

試作した材料の性能を、試験機や分析装置で調べます。目標に届かない場合は、原因を分析して設計や試作に戻り、改良を繰り返します。

量産化

実験室でうまくいった材料を、工場で安定して大量につくれるようにします。実験室と工場では条件が異なるため、量産に向けた調整が必要になります。

材料開発の主な分野

材料開発は、扱う材料によって主に次の分野に分かれます。

分野主な材料開発テーマの例
金属材料鉄鋼、アルミニウム、銅合金など強くて軽い材料、さびにくい材料
高分子材料プラスチック、ゴム、接着剤など熱に強い樹脂、環境への負荷が小さい材料
セラミックス材料電子部品用の材料、ガラスなど小型化に対応した部品の材料
電池材料電極や電解質の材料など容量が大きく、長持ちする電池の材料
半導体材料基板や配線、封止の材料など微細化や高性能化に対応した材料

分野によって、必要な知識や使う実験・評価の方法が異なります。大学での専攻と近い分野を選ぶと、知識を活かしやすくなります。

材料開発の手法

材料開発では、主に次のような手法を組み合わせて進めます。

実験による開発

条件を変えながら試作と評価を繰り返す、材料開発の基本となる手法です。経験と勘が求められる場面も多く、地道な試行錯誤が成果につながります。

計算・シミュレーションによる予測

材料の性質を計算で予測し、実験の候補を絞り込む手法です。試作の回数を減らし、開発の期間を短くすることが期待されています。

データを活用した開発

過去の実験データなどを分析して、有望な材料の候補を見つける手法です。マテリアルズ・インフォマティクス(データ科学を材料開発に活用する手法)とも呼ばれ、注目が高まっているとされます。

これらの手法は、どれか一つだけを使うのではなく、組み合わせて活用されることが多くなっています。

材料開発に関わる職種

材料開発には、さまざまな職種が関わっています。

職種主な役割
研究職新しい材料の原理や現象を探る
材料エンジニア材料の設計・試作・評価を中心に開発を進める
分析・評価担当材料の性質を試験機や分析装置で調べる
生産技術・プロセス開発材料を量産するための工程や設備を整える
品質保証量産された材料の品質を確認し、不具合に対応する

求人・選考の傾向として、材料開発の求人では、扱う材料の分野と、担当してきた工程が細かく確認されることがあります。分析や評価の経験しかない場合でも、その経験が材料開発の工程でどう役立つかを伝えることで、評価につながることがあります。

必要なスキル・知識

材料開発には、主に次のスキルや知識が求められます。

  • 材料工学・化学・物理などの基礎知識
  • 実験の条件を計画し、試作を進める力
  • 試験の結果を分析し、原因を考える力
  • 試験機や分析装置を扱う技術
  • データを整理し、根拠をもって判断する力
  • 設計や製造など、ほかの部門と調整する力

近年は、データを活用した開発も広がっているため、データの扱いや分析の基礎を身につけておくと、活躍の幅が広がる可能性があります。

材料開発に関わる仕事の年収

材料開発に関わる仕事の年収について、目安となる指標は次のとおりです。

指標数値(目安)
給与所得者全体の平均年収約478万円
全職業の有効求人倍率1.12倍

出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」、厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年11月)

材料開発に関わる仕事の年収は、業界や企業の規模、学位、担当する工程によって大きく変わる傾向があります。材料開発に限った求人倍率は、本記事では示していません。

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材料開発のやりがいと大変さ

材料開発には、次のようなやりがいと大変さがあります。

やりがい

  • 自分が開発した材料が、製品の進化を支える
  • 試行錯誤の末に目標の性能を達成したときの達成感がある
  • 新しい分野や手法に挑戦できる
  • 専門性を高めるほど、頼られる存在になれる

大変さ

  • 成果が出るまでに長い時間がかかることがある
  • 実験室でうまくいっても、量産で同じ性能が出ないことがある
  • 開発の方針が、事業の都合で変わることがある
  • 薬品や高温の設備を扱う場合は、安全への注意が欠かせない

相談現場では、「開発していた材料のテーマが終了し、今後どのような仕事を任されるのか不安」という声をよく聞きます。材料開発は事業の方針に左右されやすいため、自分の専門をどの分野で活かせるかを意識しておくことが大切です。

材料開発の仕事に就くには

材料開発の仕事に就くルートは、主に次のとおりです。

  • 大学や大学院で材料工学・化学・物理などを学び、メーカーの研究開発部門に就職する
  • 分析・評価、品質管理、生産技術などの経験を活かして、材料開発の部署へ異動・転職する
  • 博士課程や研究機関で培った専門性を活かして、企業の材料開発に転じる

まったくの未経験から材料開発の仕事に就くのは簡単ではありません。まずは評価や品質管理など、材料に関わる仕事で経験を積むのが現実的です。

キャリアを考える際は、悩みの原因が「材料開発という仕事そのもの」にあるのか、「今の職場の環境」にあるのかを切り分けることが大切です。開発の仕事は好きでも、テーマが頻繁に変わる、担当工程が限られているといった場合は、同じ材料開発の仕事のまま、取り組みたい分野に力を入れる企業に移る方法があります。


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材料開発の経験は、扱ってきた分野や工程によって評価のされ方が大きく変わります。市場価値を客観的に評価したうえで、納得のいく選択肢を一緒に考えます。まずは情報収集の一環として話を聞いてみたいという方も歓迎です。

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まとめ

  • 材料開発とは、製品に求められる性能を実現する新しい材料を生み出したり、改良したりする仕事
  • 目標の設定、材料の設計、試作、評価・解析、量産化の流れで進む
  • 金属・高分子・セラミックス・電池・半導体など、分野によって必要な知識や開発テーマが異なる
  • 実験に加え、計算による予測やデータを活用した手法も組み合わせて活用されている
  • 悩みの原因が仕事そのものか職場環境かを切り分け、取り組みたい分野に合った職場を選ぶ

よくある質問

材料開発と材料研究の違いは何ですか?

材料研究は、新しい原理や現象を明らかにすることが中心です。材料開発は、研究の知見をもとに、製品に使える材料として仕上げることが中心になります。企業によっては、研究と開発の境目があいまいな場合もあります。

材料開発の仕事に就くには大学院卒が必要ですか?

必須ではありませんが、研究開発部門では大学院卒を求める企業も多くあります。学部卒の場合は、分析・評価や生産技術などの仕事から経験を積み、材料開発に関わる道もあります。応募先の条件を確認しましょう。

材料開発は未経験からでも目指せますか?

まったくの未経験から材料開発の仕事に就くのは簡単ではありません。まずは評価試験や品質管理など、材料に関わる仕事で経験を積み、材料の知識を身につけてから目指すのが現実的です。

材料開発の将来性はありますか?

自動車の電動化や電池の性能向上、半導体の進化など、材料が鍵を握る分野は多くあります。データを活用した開発など新しい手法も広がっており、専門性を高めることで長く活躍しやすい分野です。

材料開発にデータ分析のスキルは必要ですか?

必須ではありませんが、データを活用した開発が広がっているため、身につけておくと活躍の幅が広がる可能性があります。まずは実験データを整理し、分析する基礎から学ぶとよいでしょう。

材料開発の経験はどんな職種に活かせますか?

品質保証、生産技術、技術営業、知的財産など、材料の知識を活かせる職種があります。開発の過程で身につけた評価や原因究明の経験は、品質保証や技術営業の仕事でも評価されやすい傾向があります。

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この記事の執筆者

AIdeaCareerMedia編集部

主にIT・機電エンジニアに特化した転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればエンジニア人材の採トレンド等の「エンジニアに携わる転職・採用」の情報を提供します。

この記事の監修者

【機電部門統括責任者】キャリアアドバイザー 湯浅 空大

立命館大学卒業後、新卒で中堅アパレル企業へ入社。当社入社後は未経験圧倒的なスピードで実績を上げ、わずか2年半で機電部門統括責任者に就任。
圧倒的な求職者様目線を強みに、多くの機電エンジニアの転職成功。現在は、機電部門統括責任者として、勝てる組織づくりと後進育成に邁進。