「AIエンジニア とは」と検索したあなたは、どんな仕事なのか、普通のエンジニアと何が違うのかを知りたいのではないでしょうか。AIエンジニアとは、AI(人工知能)や機械学習の技術を使って、システムやサービスを開発する技術者です。 データから学習するモデルを作り、製品に組み込むのが主な役割です。この記事では、IT・機電エンジニア専門の転職エージェントである私たちが、AIエンジニアの仕事内容・種類・必要なスキルや資格・年収・なり方までを解説します。
AIエンジニアとは
AIエンジニアとは、AIや機械学習(データからパターンを学ぶ技術)を活用してシステムを開発する技術者です。膨大なデータをもとに、予測や判別、生成を行うモデルを作り、サービスに組み込みます。「データから学習する仕組み」を作り、実際に動かすことが、一般的なエンジニアとの大きな違いです。
データサイエンティストとの違い
データサイエンティストが、データの分析や示唆の抽出を中心に担うのに対し、AIエンジニアはモデルの実装やシステム化に軸足を置きます。両者の役割は重なる部分もあります。
機械学習エンジニア・一般的なSEとの違い
機械学習エンジニアは、AIエンジニアの中の専門領域を指すことが多い呼び方です。また一般的なSE(システムエンジニア)が業務システムを幅広く扱うのに対し、AIエンジニアはAI・機械学習に特化します。
AIエンジニアの仕事内容【工程別】
AIエンジニアの仕事は、課題設定からモデルの運用までを一貫して担う流れで進みます。工程ごとに役割が変わります。
| 工程 | 主な役割 |
| 課題設定・企画 | AIで何を解決するかを定める |
| データ収集・前処理 | 学習に使うデータを集め、整える |
| モデル開発・学習 | 機械学習モデルを設計し、学習させる |
| 評価・改善 | 精度を検証し、改善する |
| 実装・運用 | 製品に組み込み、運用・監視する |
① データ収集・前処理
学習に使うデータを集め、欠損や表記のゆれを整える前処理(データを扱いやすい形に整える作業)を行います。地味ですが、精度を左右する重要な工程です。
② モデル開発・学習
課題に合ったモデルを設計し、データを使って学習させます。深層学習(多層のニューラルネットワークを使う手法)などを用います。
③ 評価・実装・運用
モデルの精度を検証し、改善したうえで製品に組み込みます。運用後も、性能を監視し続けます。
AIエンジニアの種類
AIエンジニアは、扱う技術や領域によっていくつかに分かれます。主な種類は次のとおりです。
- 機械学習エンジニア:予測・判別モデルの開発を担う
- 生成AI・LLM関連:LLM(大規模言語モデル)を活用した開発を行う
- 画像・音声認識など領域特化:特定分野の認識技術を扱う
- MLOpsエンジニア:MLOps(AIモデルの運用を効率化する仕組み)を整える
近年は、生成AIの広がりで、LLMを扱える人材の需要が高まっています。
AIエンジニアの1日の流れ(例)
働き方はプロジェクトのフェーズで変わりますが、一例を挙げます。
- 午前:データの確認、実験結果のレビュー、チームでの共有
- 日中:モデルの開発・学習、コードの実装
- 夕方:精度の検証、次の実験の設計
- 随時:論文や技術動向のリサーチ
モデルの学習には時間がかかるため、待ち時間に別の作業を進めることもあります。
AIエンジニアに必要なスキル・知識
AIエンジニアには、プログラミングに加えて、数学やデータを扱う力が求められます。主なスキルは次のとおりです。
- プログラミング(Pythonが広く使われる)
- 数学・統計の基礎(確率・線形代数など)
- 機械学習・深層学習の知識
- データ処理・データベースの知識
- クラウドやMLOpsの理解
加えて、最新の技術動向を追う姿勢も大切です。技術の進化が速いため、学び続ける力そのものが重要なスキルになります。
AIエンジニアに役立つ資格
AIエンジニアに資格は必須ではありませんが、知識の体系化や実力の証明に役立ちます。関連する公的資格には、次のものがあります。
- 情報処理技術者試験(基本情報・応用情報・高度試験)
- 情報処理安全確保支援士
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)「情報処理技術者試験」
このほか、AI分野で広く知られる代表的な資格として、G検定・E資格(ディープラーニングの知識・実装を問う)、Python関連の試験、統計検定などがあります。学びの指針として活用するとよいでしょう。
AIエンジニアの年収
AIエンジニアの年収は、スキルや経験、扱う技術によって幅があります。専門性が高い領域として注目されていますが、AIエンジニアという職種名に限定した公的な平均年収データは限られます。
参考として、関連するIT職種であるシステムエンジニアの公的データを示します。AIエンジニアは専門領域が異なり、水準も別に捉える必要がある点にご留意ください。
| 指標(参考:関連するIT職種) | 年収(目安) |
| システムエンジニア(基盤システム) | 約684万円 |
| システムエンジニア(Webサービス開発) | 約574万円 |
| 給与所得者全体の平均 | 約478万円 |
出典:厚生労働省「job tag(職業情報提供サイト)/システムエンジニア(基盤システム)・(Webサービス開発)」(令和6年賃金構造基本統計調査に基づく)、国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」
上記は関連職種の目安です。AIエンジニア自体の金額は、信頼できる調査でご確認ください。
AIエンジニアのやりがいと大変さ
AIエンジニアには、先端領域ならではの魅力と大変さの両面があります。良い面だけでなく、負荷も正直にお伝えします。
やりがいとして、次の点が挙げられます。
- 先端技術に携われる
- 成果がサービスや社会に大きく影響する
- 需要が高く、スキルの価値が保たれやすい
一方で、次のような大変さも実在します。
- 技術の進化が速く、学び続ける必要がある
- モデルの精度が思うように出ないことがある
- 高度な数学やデータの知識が求められる
私たちの相談現場でも、「学習が追いつくか不安」という声を聞きます。ここで大切なのが、その不安が職種そのものによるのか、今の職場の学習環境によるのかを切り分ける視点です。学べる環境かどうかで、成長のしやすさは大きく変わります。
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AIエンジニアになるには
AIエンジニアは、エンジニアからの転向をはじめ、複数のルートで目指せます。プログラミングとデータの基礎は、AIを学ぶ土台になります。主なルートは次のとおりです。
- SEやプログラマから、AI・機械学習を学んで転向する
- 大学・大学院で情報や数学の専門を学び、新卒で目指す
- 未経験からPythonと機械学習の基礎を学び、応募する
需要面の背景として、IT分野全体の人材不足は続く見込みです。IT人材は2030年に最大約79万人が不足すると試算されています。
出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年公表)
私たちの支援でも、開発の経験を土台にAI領域へ広げていく方は少なくありません。プログラミングの素地があると、学習を進めやすい傾向があります。
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まとめ
AIエンジニアについて、要点を整理します。
- AIエンジニアとは、AIや機械学習でシステムを開発する技術者
- 課題設定からデータ処理、モデル開発、運用までを担う
- 機械学習・生成AI・MLOpsなど、扱う技術で種類が分かれる
- Python・数学・機械学習の知識に加え、学び続ける力が重要
- 開発経験はAI領域への転向で土台になり、需要も続く見込み
よくある質問(FAQ)
AIエンジニアとデータサイエンティストの違いは何ですか?
データサイエンティストがデータ分析や示唆の抽出を中心に担うのに対し、AIエンジニアはモデルの実装やシステム化に軸足を置きます。役割が重なる場面もありますが、AIエンジニアはより「作って動かす」ことに近い職種です。
AIエンジニアは未経験でもなれますか?
可能ですが、プログラミングや数学の基礎学習が前提になります。SEやプログラマの経験があると、土台があるため学習を進めやすい傾向があります。未経験の場合は、Pythonと機械学習の基礎から着実に学ぶとよいでしょう。
AIエンジニアに数学は必須ですか?
基礎的な数学・統計の理解は重要です。確率や線形代数などが、機械学習の仕組みの理解を支えます。ただし研究職ほどの高度さが常に必要とは限りません。まずは基礎を押さえ、実務で必要に応じて深めていく形が現実的です。
AIエンジニアに資格は必要ですか?
必須ではありませんが、知識の体系化や証明に役立ちます。公的な情報処理技術者試験のほか、ディープラーニングを扱うG検定・E資格などが代表例です。資格より、実際に手を動かした経験が重視される傾向があります。
AIエンジニアの年収はどのくらいですか?
職種名に限定した公的データは限られ、スキルや経験で幅があります。参考として関連職種の基盤システムSEは約684万円ですが、AIエンジニアは水準を別に捉える必要があります。具体額は信頼できる調査でご確認ください。
文系でもAIエンジニアになれますか?
可能です。文理より、プログラミングと数学の基礎を身につけられるかが鍵になります。時間はかかりますが、独学やスクールで学び、手を動かした実績を示せれば、文系出身でも目指せます。基礎の積み上げが大切です。