機械設計(機械設計技術者)の平均年収は約612万円で、給与所得者全体の平均(約460万円)を大きく上回ります。決して「低い」職種ではなく、経験やスキル次第で年収1000万円も狙えるのが実情です。
この記事では、機械設計の年収を平均・年代別・企業規模別・地域別・業界別に整理し、初任給の目安、「年収が低い」と言われる理由、年収を上げる方法までを、公的データをもとに解説します。
機械設計の平均年収はいくら?
| 指標 | 金額(目安) |
| 機械設計技術者の平均年収 | 約612万円 |
| 給与所得者全体の平均年収 | 約460万円 |
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、機械設計技術者の平均年収は約612万円(令和5年賃金構造基本統計調査の結果を加工して算出)です。国税庁の調査による給与所得者全体の平均年収は約460万円であり、機械設計は全国平均より約150万円高い水準にあります。就業者数は全国で約24万人(令和2年国勢調査)とされ、ものづくりを支える主要な技術職です。
出典:厚生労働省「job tag(職業情報提供サイト)/機械設計技術者」(令和5年賃金構造基本統計調査に基づく。就業者数は令和2年国勢調査)/国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」
【年代別】機械設計の年収
年収は経験とともに上昇し、一般に40代後半〜50代でピークを迎えます。年代別の目安は次のとおりです。
| 年代 | 年収の目安 |
| 20代 | 約380〜510万円 |
| 30代 | 約610〜680万円 |
| 40代 | 約740〜780万円 |
| 50代 | 約800〜850万円(ピーク) |
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(機械技術者)をもとにした目安。金額は出典・年度・企業規模・地域により変動します。
20代は経験を積む時期で年収の伸びはゆるやかですが、専門性やプロジェクト管理能力が評価される30代以降に大きく上昇する傾向があります。
【企業規模別】大手ほど高い傾向
年収は企業規模に左右され、一般に大企業ほど高く、中小・小規模になるほど低くなる傾向があります。
実際、賃金構造基本統計調査(令和6年・全産業の一般労働者)でも、男性の所定内給与は大企業 約40.3万円/月、中企業 約35.6万円/月、小企業 約32.5万円/月と、企業規模が大きいほど賃金が高い傾向が示されています。大手の電機・部品・自動車メーカーなどでは、年収1000万円を超えるケースもあります。
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(企業規模別の数値は全産業・一般労働者の傾向)
【地域別】都市部・製造業集積地が高い
年収には地域差もあります。job tagによると、機械設計技術者の平均年収が最も高いのは神奈川県で約759万円、最も低い県では約405万円と、地域によって大きな差があります。製造業が集積する都市部やその周辺ほど高くなりやすい傾向です。
出典:厚生労働省「job tag(職業情報提供サイト)/機械設計技術者」(令和4年賃金構造基本統計調査に基づく地域別データ)
【業界別】成長分野ほど高い
同じ機械設計でも、携わる業界によって年収水準は異なります。特に次のような成長分野・高付加価値分野は、需要が高く年収も高めになりやすい傾向です。
• 自動車・EV(電動化関連)
• 半導体製造装置・電子機器
• FA・産業用ロボット
• 航空・宇宙・エネルギー関連
• 医療機器・精密機器
これらの分野は技術革新が速く、対応できる高度なスキルを持つエンジニアほど高年収を実現しやすくなります。
機械設計の初任給の目安
機械設計の初任給は、おおむね大卒で21万円前後からが目安です(厚生労働省の調査による令和6年の大卒初任給全体の平均は約21.6万円)。学歴や企業規模によって差があり、大学院卒・大手企業ほど高くなる傾向があります。
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査(新規学卒者の初任給)」(令和6年)
「機械設計の年収は低い」って本当?
「機械設計は年収が低い」という声を見かけることがありますが、データ上はむしろ全国平均を上回る水準です。それでも低いと感じられるのには、次のような理由が考えられます。
• 20代など若手のうちは年収の伸びがゆるやかで、責任や勉強量に見合わないと感じやすい
• 中小・小規模の企業や、給与水準の低い職場に在籍している
• 残業時間や責任の重さと、待遇のバランスに不満を感じている
つまり「職種として低い」のではなく、「年代」や「職場(企業規模・業界)」の影響が大きいといえます。もし相場より低いと感じるなら、環境を変えることで改善できる可能性があります。
機械設計の年収を上げる5つの方法
1. 大手・成長分野へ転職する:企業規模や業界で年収水準は大きく変わる。半導体・EV・FAなどの成長分野は特に有利。
2. 上流工程の対応力を高める:構想設計・要件定義など、付加価値の高い工程を担えると評価が上がる。
3. 高度な専門スキルを身につける:CAE解析・3D CAD・量産対応・複雑案件への対応力は高年収につながりやすい。
4. 資格でスキルを裏づける:技術士(機械部門)や機械設計技術者試験などで専門性を証明する。
5. マネジメント・語学に広げる:リーダー・管理職や、外資・海外案件で活躍できる英語力も年収アップに直結する。
機械設計で年収1000万円は可能?
可能です。大手電機・部品・自動車メーカーの管理職クラスや、外資系企業、半導体製造装置などの成長分野で高度なスキルを発揮できるエンジニアであれば、年収1000万円を超える例もあります。年齢や役職だけでなく、担当領域の広さと技術の深さが鍵になります。
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まとめ
• 機械設計の平均年収は約612万円で、全国平均(約460万円)を大きく上回る。
• 年収は40代後半〜50代でピーク。企業規模・地域・業界によって差が大きい。
• 「低い」と感じる主因は年代や職場環境であり、職種そのものではない。
• 成長分野への転職・上流対応力・高度スキル・資格・マネジメントで年収アップが狙える。
• 大手や成長分野では年収1000万円超も十分に現実的。
よくある質問(FAQ)
機械設計の平均年収はいくらですか?
厚生労働省「job tag」によると約612万円(令和5年賃金構造基本統計調査ベース)です。給与所得者全体の平均(約460万円)を大きく上回ります。
機械設計の年収は本当に低いのですか?
データ上は全国平均より高い水準です。低いと感じる場合は、若手であることや、企業規模・業界・残業とのバランスが原因であることが多く、職種そのものが低いわけではありません。
機械設計で年収はどのくらい上がりますか?
年代別の目安では、20代の約380〜510万円から、40代で約740〜780万円、50代で約800〜850万円とピークに達する傾向があります(賃金構造基本統計調査ベースの目安)。
機械設計で年収1000万円は可能ですか?
可能です。大手メーカーの管理職、外資系、半導体製造装置などの成長分野で高度なスキルを発揮できれば、1000万円超の例もあります。
年収が高い業界はどこですか?
自動車・EV、半導体製造装置、FA・ロボット、航空・宇宙・エネルギーなどの成長分野は需要が高く、年収も高めになりやすい傾向があります。
